「これが僕のステータス」
ハジメは表示されたステータスを見ながらメルドのステータスの説明を聞く。
「全員見れたか?説明するぞ?まず、最初に〝レベル〟があるだろう?それは各ステータスの上昇と共に上がる。上限は100でそれがその人間の限界を示す。つまりレベルは、その人間が到達できる領域の現在値を示していると思ってくれ。レベル100ということは、人間としての潜在能力を全て発揮した極地ということだからな。そんな奴はそうそういない」
「ということは、僕のステータスは高い方になるのかな?」
「ステータスは日々の鍛錬で当然上昇するし、魔法や魔法具で上昇させることもできる。また、魔力の高い者は自然と他のステータスも高くなる。詳しいことはわかっていないが、魔力が身体のスペックを無意識に補助しているのではないかと考えられている。それと、後でお前等用に装備を選んでもらうから楽しみにしておけ。なにせ救国の勇者御一行だからな。国の宝物庫大開放だぞ!」
メルドの言葉から推測すると、身体を鍛えたりすることでもステータスは上がり、魔物を倒すことでもステータスは上がる、とハジメは理解をした。
「次に〝天職〟ってのがあるだろう?それは言うなれば〝才能〟だ。末尾にある〝技能〟と連動していて、その天職の領分においては無類の才能を発揮する。天職持ちは少ない。戦闘系天職と非戦系天職に分類されるんだが、戦闘系は千人に一人、ものによっちゃあ万人に一人の割合だ。非戦系も少ないと言えば少ないが……百人に一人はいるな。十人に一人という珍しくないものも結構ある。生産職は持っている奴が多いな」
「錬成師は生産職で、憑依魔術師は戦闘職かな」
だがやはりハジメは自分の技能欄にある◼️◼️が気になった。でも今は分からないことなので頭の片隅に置いておくことにした。
「後は……各ステータスは見たままだ。大体レベル1の平均は10くらいだな。まぁ、お前達ならその数倍から数十倍は高いだろうがな!全く羨ましい限りだ!あ、ステータスプレートの内容は報告してくれ。訓練内容の参考にしなきゃならんからな」
すると、メルド団長の呼び掛けに早速、天之河がステータスの報告をしに前へ出た。そのステータスは……
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天之河光輝 17歳 男 レベル:1
天職:勇者
筋力:100
体力:100
耐性:100
敏捷:100
魔力:100
魔耐:100
技能:全属性適性・全属性耐性・物理耐性・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解
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「ほお~、流石勇者様だな。レベル1で既に三桁か……技能も普通は二つ三つなんだがな……規格外な奴め!頼もしい限りだ!」
「いや~、あはは……」
天之河がステータスを見せたことをきっかけに、メルドへの列が次々とできていった。結果香織は治癒士、雫は剣士、龍太郎は拳士の天職を得た。そして最後にハジメの番となった。
「じゃあ、お前で最後だなではステータスプレートを見せてくれ」
そして、ハジメはステータスプレートを渡した。すると、メルド団長の表情が「うん?」と笑顔のまま固まり、ついで「見間違いか?」というようにプレートをコツコツ叩いたり、光にかざしたりする。そして、ハジメをスゴイ形相で見ていた。
「錬成師に憑依魔術師と二つの天職を持っているとはな………そしてこの魔力と魔耐は勇者以上の数値とたくさんの技能」
「何か問題でも?」
「まず錬成師というのは、まぁ、言ってみれば鍛治職のことだ。鍛冶するときに便利だとか……」
歯切れ悪くハジメの天職を説明するメルド、その様子にハジメを目の敵にしている男子達が食いつかないはずがない。鍛治職ということは明らかに非戦系天職だ。クラスメイト達全員が戦闘系天職を持ち、これから戦いが待っている状況では役立たずの可能性が大きい。そんな中檜山大介が、ニヤニヤとしながら声を張り上げる。
「おいおい、南雲。もしかしてお前、非戦系か?鍛治職でどうやって戦うんだよ?メルドさん、その錬成師って珍しいんっすか?」
「……いや、鍛治職の十人に一人は持っている。国お抱えの職人は全員持っているな」
「おいおい、南雲~。お前、そんなんで戦えるわけ?」
メルドの表情から内容を察しているだろうに、わざわざ執拗しつように聞く檜山。本当に嫌な性格をしている。取り巻きの三人もはやし立てる。強い者には媚び、弱い者には強く出る典型的な小物の行動だ。
「檜山くん、メルドさんの説明はまだ途中だよ?」
「……憑依魔術師というのは初めて聞く天職だが、それを抜きにしても戦闘のセンスは十分にある」
「だってさ」
「あぁん? じゃあ試してやるよ!」
メルドとハジメの言葉にキレたのか檜山が殴りかかった。突如のことで、その光景を見ていたクラスメイトの中から悲鳴が上がった────
がそれは直様鳴りを潜めた………何故ならば
「メルドさんが言ってたはずだよ?
「ぐっ⁉︎」
檜山がハジメに組み伏せられていたからだ。檜山は悔しいのか、ハジメの言葉に反応して顔を歪ませる。そして傍観していた雫達クラスメイトからは冷たい視線を向けられ、香織は瞳から色が消えていた。そんな時にクラスメイト達の方から声が聞こえ、こちらに近付いてるのがわかった。
「南雲っ!お前何をしてるんだ!」
「コラーー! ケンカはいけませんよ!」
振り向くと天之河と愛子先生がいた。
「南雲っ!檜山に謝れ!」
「檜山くんが殴ってきたんだけど?」
「そんな事は関係ない! 謝れ!」
天之河のその言葉で檜山に向けられていたクラスメイトの視線より、更に冷たい視線を雫を含む一部から浴びせられているのを天之河は認識できず、更に香織に関しては、頭に角が生えている事を幻視する程のオーラを放っていた。
「ケンカはダメですよっ二人とも!大丈夫ですよ南雲くん、私は完全に非戦闘職ですから!」
そう言いながら愛子先生はステータスプレートを見せて来た。
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畑山愛子 25歳 女 レベル:1
天職:作農師
筋力:5
体力:10
耐性:10
敏捷:5
魔力:100
魔耐:10
技能:土壌管理・土壌回復・範囲耕作・成長促進・品種改良・植物系鑑定・肥料生成・混在育成・自動収穫・発酵操作・範囲温度調整・農場結界・豊穣天雨・言語理解
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「………」
「どうですか!」
「………先生が一番チートですよ?」
「……えぇっ⁉︎」