そして今回はある二人のオリジナル技が出ます
モンド城側門側、時は少し戻りギーグが笑う前
蛍はアビスとヒルチャールの軍勢に飛び出していった
「はぁあ!!!」
(やっぱり、前とは比較にならないほど成長してる!)
そして蛍は多数のヒルチャールたちをなぎ倒しながらカルトとの特訓での成長を感じていた
蛍の進撃に続きエウルアやベネット、レザーもアビスの軍勢を倒していき、アビス軍勢は押されていた
「クソ、押されているぞ!」
「元素さえ使えれば、こんな奴ら」
「あの花を破壊し..ギャアアアア!」
アルベドが先ほど作った花が周囲の元素を吸っておりその影響でアビスの魔術師のバリアやヒルチャールたちの武器もただのこん棒や弓矢になってしまっているためアビスの軍勢の力は大きく落ちていた
(なるほど、モンドの民は自由に浮かれる馬鹿どもだと思っていたが中々やるようだな)
今の戦況をみてアビスの使徒はモンドの民に対する認識を改めていた。そんな中
「全員退避!!」
明らかにモンドの軍勢の方が有利にもかかわらず、アルベドは蛍たちに後ろに下がれと指示した。誰がどう考えてもその指示は間違ったものだろうと思う。だが前線にいる者はその指示になんの不満を持つことなく後ろに下がっていった。そして前線にいる者たちが全員後ろに下がるとアルベドの花の形が変化しており、元素の吸収も行われなくなっていた
「あの花の形が変化したことで元素が吸われなくなったぞ」
「そうか!元素の吸収量には限界があったんだ!」
その様子を見て好機だと思い、魔術師たちは再度元素を杖に込め、一斉攻撃の準備をした。だが使徒だけは警戒していた
「お前たち!今すぐに守りに全ての力を捧げろ!!」
そう使徒は魔術師たちに指示をしたが、魔術師たちは完全に油断しており使徒の声を聞いたものは少なかった。使徒の声をきいた少数の魔術師は自身の身を守るためバリアを展開しそのバリアに全ての力を込めた
「充填完了。元素砲台・白亜発射!」
アルベドが花に剣を突き刺すと花から眩い光が放たれ、その光は魔術師やヒルチャールを消し飛ばしていった。アビスの軍勢の半数が消されたところで使徒は光のまえに飛び出しそれを切り裂いた
「まさか、これほどの数を一気に減らされるとは...だが」
アビスの使徒が魔術師やヒルチャールを率いて進軍しようとした瞬間、風の蝶が出現し使徒以外の魔物を吸い寄せていった
「なんだこれは!?」
「グギャアア!?」
(なんだこの風は...先ほどまであの花が元素を吸っていたんだぞ、一瞬でこの高濃度の風元素を起こせるものか?)
「さすがね、スクロースちゃん」
「いえ、これも旅人さんのおかげですよ」
「そうね、この作戦には可愛い子ちゃんが大きく貢献してくれたわ」
前日の騎士団本部
「リサさん、お待たせしました」
パイモンと別れた後、蛍は一人の西風騎士に呼び止められリサが呼んでいる旨を伝えられていた
「あら、可愛い子ちゃん来てくれてありがとう」
騎士団本部に蛍が着くとリサと緑髪の眼鏡をかけている少女がいた
「えっと、はじめまして旅人さん私はスクロース、西風騎士団の錬金術師見習いです。よろしくお願いします。」
スクロースという少女が緊張した様子で挨拶をした
「よろしね。スクロース、私は蛍。」
蛍はスクロースに握手を求め、スクロースはあたふたしていたが手を差し出しお互いに握手をした
「二人が仲良くなれてよかったわ。本当ならこのままアフタヌーンティーを一緒に味わいたいところだけど」
「はい、今日旅人さんを呼んだのはお願いがあるからなの」
「お願い?」
「ええ、可愛い子ちゃん無相シリーズって知ってる?」
「はい、何度か倒したことがあります」
「フフ、それはいいことを聞いたわ。実は私たちその無相の風と雷の素材が欲しいの」
「素材をですか?」
「うん、今回の作戦はあとで話すことになるんだけどその素材が作戦には必要不可欠なの、自分で取りに行けたら行ってるんだけど私はあまり戦闘は得意じゃないし」
「私も今回の戦いでは色々準備するものがあって手が離せないの、だから腕がたつ可愛い子ちゃんにお願いしたいの。もちろん報酬は出すわ。どう引き受けてくれるかしら?」
それを聞いて蛍は二つ返事で快諾した
「ありがとう!可愛い子ちゃん」
「もし一人で厳しいようならいって、騎士団を何人か派遣するから」
「いや、大丈夫だよスクロース。ちょうど自分がどこまで成長してるか試してみたいから」
そういって、蛍は手を力強く握った。蛍は感じていた、先日のカルトとの修行たった一日だけだったが自分が大きく成長していることを
「そう、それは頼もしいわね、じゃあお願いね」
「はい!行ってきます」
そういって蛍は騎士団本部を出ていった。そして蛍は5分足らずでモンド城に戻り、素材を二人に渡しそのまま会議に出席した。そのことに二人は驚いていた
「旅人さんすごい...!これら素材をたったの数分で」
「やっぱり、便利だよねワープって!!」
(だとしても、おかしいわよこの速さ...)
この様子をみて、リサは蛍がいつかカルトのように戦闘狂にならないか心配したとかしなかったとか
そして時は戻り
「いくらアルベド先生の蒲公英が元素を吸収するといっても、無相の風の欠片の風元素を吸収し尽すなんて無理!そして吸収された分は私の風元素で補えばいい」
スクロースは無相の風の素材を媒介にし、風霊を作り出した。その風霊は普段の約3倍の風元素濃度と大きさをしているためヒルチャールたちを吸い寄せることは容易なのである
「フフ、そしてこれでトドメよ」
そういいリサもスクロース同様無相の雷の素材を媒介にしスクロースが生成した風霊に巨大な雷を落とした、その威力は風に吸い寄せられていた魔物を一瞬で灰にし離れていたアビスの使徒にも決して少なくないダメージを与えた
こうしてモンド城側門の残る敵勢力はアビスの使徒、ただ一体になった。そしてこの状況こそが今回の作戦の立案者アルベドが理想としていたものであり、この作戦の最終段階だった。
「いまだ!総員今自分が放てる最強遠距離技で畳みかけるんだ!!!!」
冒険者協会の人たちは、魔導書を用い様々な元素を使徒に放ち
「ハァァァ!!」
「ガァルルアア!!」
ベネットとレザーは炎と雷の斬撃を放ち
「ローレンス流 氷河!!!!」
エウルアは巨大な氷の波を放ち
「風と共に去れ!!」
蛍は竜巻を放った。様々な元素が使徒に襲いかかり、誰もがこの戦いが終わったと考えていた。だが
「図に乗るな」
アビスの使徒は青白いオーラを纏い、そのまま蛍たちの一斉攻撃をすべて切り裂いてしまった
「アッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ」
そしてあっちの戦場にいるギーグの笑い声が響き渡る
「何この笑い声、聞いているだけでとても不安な気持ちになる」
「う、この声、なんか怖い」
エウルアとレザーはギーグの声を聞いて少し不安を覚えていた
「ギーグめ、想定よりも早く始めたな」
そう言ってアビスの使徒は単身突撃してきた
「こうなったら、総力戦だ。総員迎撃せよ!!」
そうアルベドは指示しそのまま先頭を走り、使途を迎撃しようとしていた。それに他の人員たちが続いていくが使徒はそれら人員を無視しそのまま後ろに駆け抜けていった
「まさか...!」
「誰か、奴を止めなさい!!奴の狙いは...」
蛍とエウルアはその様子をみて、すぐに使徒の狙いに気づいた。アルベドも使徒の狙いに気づき後ろを振り返ったがもう遅かった。使徒は壁上に飛び乗り、一瞬で壁上の冒険者協会の魔術部隊を切り刻んでしまった
「そ、そんな」
「スクロースちゃん!!逃げ...!」
リサがスクロースに逃げるよう言おうとした瞬間に使徒の手はリサの腹部を貫いてしまった
「リサさん!!!!!...うっ!!」
そして使徒はスクロースの背中を切り裂いてしまった
「この戦いで一番厄介なのはお前たちだ、故に最優先で始末する」
使徒はリサとスクロースを壁の上から落とした。だが二人が落ちる前にレザーは持ち前の素早さでリサを、蛍はウィンド・ターボを用いスクロースを救出した
「師匠!!」
「スクロース!!」
「ほう、よく間に合った。だがいいのか隙だらけだぞ」
使徒はレザーの元へ飛び、レザーもろともリサにとどめをさそうとする
「レザー!。リサさん!」
「ごめん、師匠...」
レザーはリサをアルベドの方に投げ、アルベドはリサを丁寧にキャッチしたがレザーは使徒に貫かれてしまった
「ヴッ....!!」
そしてレザーは倒れてしまった
「レザー!!!」
ベネットはすぐにレザーを救出しようとするが使徒はそれを許さない
「どけ!!!」
「無理な話だ」
「悪いけど、通らせてもらうよ」
ベネットが使途を止めている間にアルベドはレザーを岩創造物に乗せそのままリサと一緒に後方部隊に送った
「旅人、スクロースをこの上に!」
「うん!」
蛍がスクロースを岩創造物の上に乗せようとするが使徒はそれを邪魔しようとする
「させるか!!」
「グッ...!悪い!蛍!」
「クッ...!」
蛍は自分の身を犠牲にしてスクロースを守ろうとするが、使途の攻撃をエウルアの大剣が防いだ
「エウルア...!」
「はやく、しなさい!そしてアルベド貴方は上にいる人たちを後方部隊に連れて行ってちょうだい!!ここは私たちがやる」
「わかった、頼んだよ!」
そういって、アルベドはスクロースを後方部隊に送り壁上に登っていった
「そして、貴方は一回離れなさい!!!!」
エウルアは大剣を思いっきり振りかぶりそれを使徒にぶつけ、使途を橋の中腹まで吹き飛ばした
「馬鹿力め...まぁあいいお前たちの運命は等しく死、なのだから」
使徒は再び青白いオーラを身にまとい、蛍たちに死を与えるべく進撃する
「来るわよ!」
「うん!」
読んでくださりありがとうございました。そして皆さん体調にはどうかお気を付けてお過ごしください