「行くぞ二人とも!!奴を必ずここで打ち倒す!!!」
「了解だ」
「ああ」
ジン、ディルック、ガイアはギーグに向けて一斉に剣を振るうがギーグは一本の剣で受け止めた
そしてギーグは指を鳴らすと残りの二本の剣がディルック、ガイアに襲い掛かり、二人を弾いてしまう
「二人ともその剣は絶対に受けるな!かすっただけでも致命傷になる!」
「確かにこの剣からはやばいものを感じる」
「なら、早々に破壊するまでだ」
二本の剣は再び二人に襲い掛かるがディルックは自身の剣を地面に刺し地面に赤い魔方陣を展開した
「久々に見るなお前のその技」
「無駄口を叩いている暇があるならジンの援護に向かうべきだと思うが?」
「へいへい。ただお前も気をつけろよ?丸焦げなんてごめんだからな!」
そういいガイアはジンの元に駆け出していった、すると二本の剣は同時にガイアに襲い掛かる
「さぁ、お前たち狩りの時間だ。存分にその牙を振るえ!!」
ディルックが魔方陣に炎元素を込めると周りに10匹の炎の狼が出現した
「いけ」
「「ワァオオオオオオン」」
二匹の炎の狼がガイアに飛来する剣に嚙みついた。その瞬間その狼たちは爆発し二本の剣を木っ端みじんに砕いた
「おい、髪の毛が少し焦げたぞ!」
「...チッ」
「お前、この戦いが終わったら覚えてろよ...!」
ガイアはディルックに対して若干の怒りを抱きながらギーグに攻撃を加えようとする
「ジン、離れろ」
「...ああ」
「そらっ、プレゼントだ」
ガイアは液体が入った瓶をギーグに投げつける
「これは...」
「凍れ」
体が濡れたギーグにガイアは氷元素を浴びせると凍結反応によりギーグの体が凍ってしまった。だが
「こんなもので、私を止めることができると思いますか?」
ギーグは凍結反応を一瞬で解いてしまった
「いいや、微塵も思ってないぜ。だが準備は完了したようだ」
「なに?」
「俺が投げたのはただの水じゃない。正体は食らってみればわかるさ」
「この匂いは、酒か...!」
「ディルック!!」
その時ギーグはガイアの後ろに何十匹もの炎の狼をみた
「烈炎、一切を焼尽せよ!カルネイジ・ファング!!!」
そしてその狼たちは一斉にギーグに向かって走り出した
「そんなもの当たらなければどうということではない」
ギーグは自分を中心に竜巻を発生させ狼たちから身を守る
「旅人、借りるぞ。風と共に去れ!」
「なに!?」
「竜巻を起こせるのはなにも貴様だけじゃない」
ジンは蛍の技を使い竜巻を発生させそれをギーグのものにぶつけ竜巻を消滅させた
そのままジンはギーグに”ストームソード”を食らわせようとするがギーグはジンの手首をつかみその攻撃を防いだ
「くっ...」
「近づきすぎましたね。どうです?ドゥリンの毒の味は?」
「ああ、とんでもなく苦しいし、痛いな。」
ギーグに触れられてしまったためジンもドゥリンの毒に侵されてしまった。
「本当に本当に辛い。」
「ええ、そうでしょう。ならばこれで楽にしてさしあげましょう!」
ギーグはジンに止めを刺すべく剣を振るう。
だがジンはそのひと振りを片手で受け止めた
「この痛みをあの子に味わせてしまった。それが本当に辛い」
「は?」
「あの子を守れなかった。そんな自分に心底腹が立って仕方がない!」
ジンは怒りのまま刃を折った
「な、馬鹿な...」
「そしてあの子を傷つけた貴様に腹が立って仕方がない!!!」
「ぐはぁ!!!」
ジンはギーグの頭を掴みそのまま地面に思い切り打ちつけ、そのまま頭に剣を突き刺した
「先輩!私ごとやってください!!!」
「死ぬなよ、カルネイジ・ファング!!!」
「ぐっ、どけぇえええええええ!!!!」
「逃がさ...ない!」
ギーグはジンをどかすために四方八方に毒が付与されている風の刃を飛ばすが、ジンはその攻撃に一切ひるむことなくギーグを抑え続ける
そして狼たちはギーグに噛みつきそのまま爆発を起こし、ギーグとジンは爆炎に飲み込まれた
「アアアアアアアア!!!!!」
「ぐっ、ハァアアアアアアアア!!!」
「こ、この程度、この程度でやられてたまるかぁああああああああ!!!!」
「な!?この力は」
爆炎に包まれながらギーグは力を絞り出し、ジンの剣を破壊した。
そしてそのままジンをディルックたちがいるところまで蹴り飛ばした
「ジン!」
「はぁ、はぁ、はぁ、問題ない。それより二人とも私にあまり近づない方がいい、毒を少量とはいえもらってしまった」
「君の力でさえ完全にその毒を消せないとは厄介だな」
「ああ、奴曰くこれはドゥリンの毒らしい」
「なんだと...!」
「なるほどな。だからアイツは敵の攻撃を避けなかったのか後ろの俺たちを守るために。全くどんだけお人よしなんだアイツは」
「...構えろ、二人とも」
「その前ジン、これを使え」
「ああ、感謝する」
ガイアは自身の剣をジンに渡し、その代わり氷の剣を生成し武器にした
「全く情けなくなる。先ほども油断してダメージを食らったというのに」
ギーグは自分自身に小言を言いながら3人に近づいてくる
「もう油断は絶対にしない。確実に奴らを殺す」
「来るぞ!!」
「もう来てますよ」
「!?」
ディルックが声をあげた瞬間、ギーグは驚異的な速さでディルックの元に移動した
(なんだ今のスピードは!?)
「貴方の技は厄介だ、先に潰させてもらいます」
「ディルック!!」
ガイアは氷塊を飛ばすがいずれもギーグが起こす風によって防がれてしまった
「食らえ!」
「ぐっ...!」
ギーグは拳に毒の刃を纏いディルックに襲い掛かる
ディルックは辛うじて攻撃を防げているが食らってしまうのも時間の問題だった
「はぁあああ!」
(仕方がない、覚悟を決めよう)
ディルックは剣を放し、自身の拳に炎元素を纏い迫りくる刃を受け止めた
「はぁああああ!!!!」
「かはっ!」
そしてそのまま背負い投げを決めた
「ガイア、ジン決めるぞ」
「「ああ」」
3人は横たわるギーグに向けて剣を振るおうとする
「ガァアアア!!!」
だがギーグはその攻撃を毒と風ののブレスで防いだ
「ぐっ、これは...!」
「ディルック!ッ、クソ今ので俺も食らっちまったか...」
ディルックは先ほどの接触で、ガイアは今のブレスにより毒に侵されてしまった
「先輩、ガイア!」
毒を食らった二人にジンは近づき回復をかける
「毒を完全に消すことはできないが進行を遅らせることならできる」
「よせ、お前あのヒルチャールとの戦いからずっと回復魔法を自分にかけているだろ?俺たちにまで使えば死んじまうぞ」
「それに毒が完全に回るまでまで数分かかるようだ。ならその間に勝負を決めてしまえばいい。」
ディルックとガイアはそれぞれ神の目の出力を最大にした。
「どれだけ攻撃を食らっても手を止めるな。例え致命傷を受けてもだ」
「はぁあ、こんな捨て身の戦法、大団長が見たらどんな顔をするか」
「きっと大笑いするだろうな、あの人は」
「はは、違いない」
ジンも自身の風の神の目の出力を最大にし二人の間に立ち、剣を向ける
「死んでも奴をここで仕留める。全ては」
「「「モンドのために」」」
3人は凄まじい勢いでギーグの元へ駆ける
「捨て身ですか。いいでしょう来なさい!」
ギーグは10本の指に紫色の光が集まる
「来れるものならねぇ!!!!”イルレイン”」
ギーグは指に集まった紫色の光を3人に放った
その弾幕は凄まじい量で3人は後ろに被害がいかないため剣でその光弾を叩き落し、時には自身で防ぎながらギーグ迫っていく
「フフフ、中々やる。ならばもう一度」
「させるか」
「ワァオオオオオオン」
「ぐはぁああ!!!これは、なぜ私の体内から狼が...!?」
ディルックが指を鳴らすと先ほどの炎の狼がギーグの体を食い破ってきた
「”カースドファング”さっきの狼の群れに混ぜておいた」
動きが止まったおかげで3人はギーグに近づくことができた
「「はぁああああああ!!!」」
「この程度...!」
ジンとガイアは全力の一撃を連続で振るうが全て防がれてしまっていた
そしてギーグは二人の剣を掴みそのまま折ろうとする
「ハァ!!!」
「チッ!」
寸でのところでディルックがギーグに剣を刺しそのまま突き進む
「このまま貴様を燃やし尽くす!」
「その前に貴方の首を切り落とす!!!」
ディルックは剣に全開の炎を乗せそのままギーグを消し炭にしようとするがギーグは右腕でディルックに斬りかかる
「させるか!ホワイトパルチザン」
「小癪な...!」
ガイアは無数の氷の剣をギーグの右腕に向けて放った。その結果ギーグの右腕を凍りそのまま砕かれた
「こんな傷...!すぐに再生されば何の問題もない」
「再生する暇なんて与えない」
「うがぁあああああ!!!!」
「行け!ディルック!!!」
「はぁああああああああ!!!!」
「私を、僕を!この程度でたおせると思もうな!!!!!」
「ぐっ!ぐぁああ!!!」
「この国ごと滅んでしまえ!!!!!」
ギーグはディルックの頭をつかみそのままガイアへ投げつけた
そしてギーグはさっきの毒の巨大竜巻を二人にぶつけようとしたとき、ギーグの目には巨大な獅子が映っていた
「はぁああああああああ!!!!!!」
「ジン・グンヒルドぉおおおおお!!!!!」
「この一撃に私の全てを乗せる!!!ライオネス・タイラント!!!」
「がぁあああああああああああああああ!!!!!!」
獅子の一撃の衝撃はモンド中に広がりいたるところの建物や樹木、岩に大きな亀裂を生んだ。そしてその一撃をまともに受けたギーグは左半身を消し飛ばされていた。だがそれでも彼は生きていた
「はぁ、はぁ、はぁ、残念でしたね。」
「今の一撃も通用しないとは...!」
「かなり危なかったですが、これで今度こそ終わりです!」
ギーグはジンに止めを刺そうと拳を振り下ろそうとした瞬間
パリンっと音をなりながらギーグの腕が砕け散った
「な、なんだこれは!?」
「...どうやら貴様も限界のようだな」
「そ、そんな。やめろまだ崩れるな!私はまだなにも成せていない!あの方の恩にまだ報えていない!」
ギーグの崩壊は腕にとどまらず胸の方まで進行していった
「あああああ!!!私は!僕はまだ!アアアアアアアア!!!!!!」
ギーグは頭を抱えながら地面にのたうち回る。するとギーグ後ろの4人の影が現れた
「なんだぁ!?貴様らは...!」
「結局、お前にはに何かを成すことなど不可能なのだ」
「兄さん、あんなに王子様に力をもらったくせにこんな無様な姿を晒すなんて」
「ホント、お兄ちゃんってなんにもできないんだね」
「......」
四つの影はギーグを見下ろし罵倒し始める
「だまれ!だまれ!私はまだ役に立てる!あの方の力になれるのだ!!!」
「フン、これが私の息子だと思うと気が滅入ってくる。もうこれ以上喚くな、これ以上私を不快にさせないでくれ」
「あーあ、なんでこんな欠陥品が僕の兄なんだろ」
「本当にそう。こんなカーンルイア人いや人類の癌がお兄ちゃんだなんてとても受け入れられないよ」
3つの影が罵倒の言葉を述べる中これまで何もしゃべらなかった影が近づきギーグの顔を包む
「いつまで現実逃避をしているつもりかしら?」
「あ?」
「今こそ思い出すべきよ。本来の貴方を」
「ぐ、あああああ!なんだ、これは一体頭が割れる...!」
???side
「あああああああああああああああああ!!!!!!」
なんだ。この光景は!わからない!わからない!これは誰だ!?お前たちは誰だ!?私はなんなのだ!?
私はあの陰に包まれてから見たことのない光景を見続けさせられている。
「違うわ、これは本来のあなたよ。」
違う私はこんな非力な人間ではない出鱈目を言うな!
「ここまで現実を逃避するなんて。情けなさを超えて憐みすら覚えてくるわ」
「黙れ、私はこんな病弱で脆弱で哀れな人間ではない!こんな役立たずではない!」
「違うわ、貴方は何もできない役立たず。今も昔もね。」
「ああああああ!黙れ!黙れ!黙れ!お前は一体何なんだ!?一体僕の何を知っているっていうんだ!?」
私がそう叫ぶと影は僕の背後に移動して僕に抱き着いてくる
「な、貴様...!」
「いい加減現実を見なさい。ならいいわ。とっておきの記憶をみせてあげる」
そう言い影は私の頭に侵入してくる、だがこの時不思議と嫌な感じはせず抵抗しようとも思わず私はこの影を受け入れていた
そして私の頭にある場面が流れてくる
「殿下、少し休息をとるべきかと」
「そうだね、流石にこの砂漠の中歩き続けるのキツイ。ん?」
誰かが近づいてきた。怖い、怖い
僕は近づいてくる金髪の人が怖かったためその人に石を投げた。するとその人は避けるそぶりもせずそのまま顔を傷つけてしまった
「貴様...!」
「....!!!」
「待って。」
男の人の後ろにいた怪物は僕に襲い掛かろうとしたが、金髪の人が手でそれを止めてくれた
そしてそのまま僕に近づいてくる
「...来ないで。」
「大丈夫。大丈夫だよ俺たちは君を傷つけたりなんかしないよ」
声を聞いた瞬間、僕の中にあった恐怖が霧散したのを感じた。そして僕はこの人に抱きかかえられた
「大丈夫。よく頑張ったね」
ああ、そうだ。全部思い出した。私いや僕という存在を
「思い出したかしら、貴方がどんな存在だったかを」
「うん、思い出したよそれに貴方達がどんな存在なのかもね!」
「がぁあ!!!」
僕は目の前にいる影の首を掴んだ
「右から父さん、アンジェロ、ミルリー、そして今僕が掴んでいるのは母さんだ」
「そう、そのとおりよ」
「あの時確実に殺したはずだ。なんで僕の目の前にいるのとか色々疑問があるけどそんなのどうでもいいっか。だって」
「もう一度殺せば関係ないし」
僕は今掴んでいる母さんを握りつぶし、目の前に漂っている父さんたちも跡形もなく消し飛ばした
「うおおおおおおおお!!!!!!」
「...一体なにが起こっているんだ」
ギーグが雄叫びを挙げると体が発光しひび割れがさらに進行していく。
そして数秒後ジンたちだけでなくモンドにいる全ての生命体が光に包まれた
「一体何なんだ。アイツの体が崩れたと思ったら今度は光りやがった」
「気をつけろ、どうやらよくないことが起こったらしい」
ガイアとディルックはその光景を見てさらなる警戒態勢をとった
「ぐっ、これは一体...!」
光が収まるとジンは即座に前を見るがそこにギーグはいなかった。
「奴はいったいどこに」
「まずは一人」
「な...!」
ギーグはジンの背後を取っておりそのまま手刀で体を貫き、ジンを下した
「「ジン!!!」」
「これでお終い」
ディルックとガイアはジンに駆け寄ろうとするがギーグは二人の目には追えない速さで近づき、二人を城門まで吹き飛ばしてしまった。
そして二人は城門に叩きつけられ意識を刈り取られてしまった
「そ、んな。ばかな、この強さ、あの変わりようは一体何なんだ。それにあの手にあるものはまぎれもなく...」
ジンの視界が真っ暗になる前に見たものは灰色の髪の少年だった。
そしてその少年の手には風元素の神の目が握られていた
「風と自由の国がこの力に滅ぼされるなんてとんだ皮肉だな」
ギーグは手のひらに風元素を圧縮しそのまま正門に向けて放った
すると正門は崩れ、壁上にいた何人かの西風騎士は命を落としてしまった
「待っててね、お兄ちゃん。」
少年は歩き始める。目の前の国を滅ぼすために、自身が尊敬する者のために
ギーグ:少年のイラストはPicrewさんの「趣味丸出しメーカー」https://picrew.me/share?cd=SZ58sm5MrW #Picrew #趣味丸出しメーカーを使わせていただきました。
読んでくださりありがとうございました。