「閃凪、今度ここ行ってみない?」
「ああ……いいかもな」
教室では現在夜蛾先生を待つ4人、そして硝子は俺の膝の上に座り携帯の画像を見せて来る。
「……ふっ、グフっ」
「えっと…いったい何があったんだい閃凪?」
しかしその様子に思惑する者や笑いを堪える者それぞれだ。
「閃凪、お…お前、その首の痣…ど、どうしたんだよ?」
もはや笑いを堪えているのを隠しきれてない悟。今の俺の首周りは赤い痕が沢山ある。正直隠したいが硝子がそれを許してはくれない。
俺の反転術式ならこのくらいは治せるが、そうしようとしたら硝子がメスを突きつけられてしまい現状自然治癒に任せている。
「…察し「私の物だってマーキングしたんだよクズ」硝子⁈」
流石の俺もハッキリと言い放った事にギョッとした。
「だァはははははははははははははっ!!マジかよ⁉︎おま、硝子に食われたのかよ!!ぶははははははははははははははっ!スゲーキスの痕じゃねぇかよ!歯型までく、くっきり付いてるし!あはははははははっ!ゲホッ!!ゲホッ!!」
「ふっ…悟、流石に閃凪が可哀想だろう。硝子にククッ、されるがままだったんだよ?」
「傑、お前は慰めてるのか挑発してるのかどっちだ?」
もはや慰める気ゼロの傑に思わず睨む。正直言って2人を今直ぐぶん殴りたいがもうすぐ夜蛾先生が来るから耐えている。
家入は横向きで俺膝の上に座り携帯を弄っている。上から退く気配もなくその後は2人から質問攻めのオンパレード。悟は「ヤッたの?」と指で仕草しながらデリカシーのないことを聞き思わずクナイを投げ飛ばしたが悟の無限に阻まれ届く事は長かった。くそ、やっぱり悟にはあの瞳術付きの手裏剣の方が良かったか。
傑の質問は至って普通だが揶揄う気満々の胡散臭い顔だったから無視した。
硝子にファーストキスを奪われた上俺の首は彼女によって噛まれた後やキスマークだらけだ。到底外に出られる状態じゃない。
早く来てくれ、と夜蛾先生が来るをただ待っていた。
「硝子、そろそろ夜蛾先生も来るから上から退いてく…」
「閃凪。こっち向いてー」
「……何故写真を撮る?」
「待ち受けにしようと思って、閃凪にも送るからお前も同じ待ち受けにしとけよ」
「硝子、お前閃凪好きすぎだろ。つーか俺前から思ってたけど俺と傑の時と態度違くね?」
「硝子は付き合っててもベッタリしないタイプだと思ったけど、意外だね」
「閃凪は別だよクズ共。な?」
「……そうか」
「ぶははッ!耳あっけーぞ閃凪!!」
「見るからに嬉しそうだね?」
「うるさいぞ2人とも…」
「席につけお前ら……硝子、お前は自分の席に戻れ」
「はーい」
夜蛾先生は俺達に視線を写すと一瞬ギョッとするも直ぐに切り替え席に戻る様に促す。おそらく俺の首元を見たのだろう…夜蛾先生も若干引いている。
硝子は少し残念そうに膝から降りて自分の席に着く。その後はいつも通り授業を受けたが、悟のニヤけた顔がウザくて集中出来なかった。
午前の授業を終え、午後から体術の訓練で今回は模擬戦を行うためにグラウンドに集合している。
「つーか模擬戦とかメンド〜、サボるか?」
「サボるな、今回は術式ありの模擬戦で一対一だからな。滅多にない機会だ。何処までやれるか確かめたい」
「何、閃凪俺に勝つつもり?」
「ふん、そのつもりで挑むつもりさ」
「へぇ…その様子だとまだ隠し玉持ってんだろ?」
「さぁ、どうだろうな?」
そう、俺にはまだ話していない事がある。だが今はあかすつもりはない。
「そう言えば傑はどうするんだ?術式上この模擬戦で呪霊消費するのはまずいんじゃないのか?」
「雑魚しか使わないようにすれば問題はないさ。私も模擬戦で全力を出すわけにもいかないからね。簡単に負けるつもりはないけど」
「そうか、正直傑が待ち合わせてる呪霊の数も未知数な上、呪霊の能力も全く違うし、数で押されたら流石の俺もひとたまりもない」
「そうかい?烏合の衆と思わないのか?」
「それを使役してるのが傑だろ?それに取り込んだ呪霊の特徴や呪術も理解して扱ってる。俺には到底出来そうにはない。まっ、やるからには勝たせてもらう」
「ふっ、望むところさ」
「あまり派手に暴れるのやめてよね。特に五条、私の仕事が増えるでしょ」
「努力する」
「善処はするさ」
「おい!なんで俺は名指しなんだよ!!」
「いくら言っても学ばないからだろう悟?後は日頃の行いだね」
「ああん?表出ろよ傑?」
「何を言っているんだい悟、ここはすでに表じゃないか。ああ、熱さで周りが見えなくて頭までおかしくなったのかい?可哀想に」
「はぁ?おかしくなってねーし。お前こそ俺に負けて泣き言言うんじゃねぇぞ、変な前髪君?」
「……相変わらず吠えるねぇ君は。その台詞、そっくりそのまま返させてもらうよ。糖尿病予備軍」
口喧嘩が始まり俺と硝子は2人から離れる。離れた途端合図なしに模擬戦は始まり既に土煙が舞っている。
「ていうかさ、そもそも勝てるの?」
「そうだな、悟に関しては策がないわけじゃないしな」
正直まだ3人には教えてない物もあるし、悟は負けるはずがないと慢心しているし隙はあるはずだ。最悪あれを使えばいいし、悟なら上手く躱せるはずだ。今後の為傑にも教えてもいいかもしれない。
「へー大した自信じゃん。夏油は?」
「傑は出して来る呪霊にもよる。雑魚だけなら勝てるが数にもよるし何が出てくるかわからない上、体力勝負に持ち込まれたらどうなるかわからん」
「へーそうなの」
「興味なさそうだな……因みに硝子は俺達3人の中でどっちが勝つと思う?」
「私は閃凪に一票」
迷いなく硝子は俺が勝つと答えた。てっきり悟か引き分けかと思ったが…
「へぇ…根拠は?彼氏だからって理由じゃないだろう?」
「あんたの写輪眼…まだ上があるんだろ?一昨年最後に見たのは巴紋じゃなかったし…なんて言うか… 〝星に手裏剣〟?のような形してたし。一瞬だったからハッキリはわかんなかったけど」
…よく見てるな。あの眼はまだ両親や師匠意外話した事なかったたんだが…暗闇の中発光していたとは言え、まさかハッキリと見られていたとは
まっ、ここは硝子の期待に応えてやらないと
その後2人の模擬戦を眺めるが、傑も数で応戦し健闘していたのだが、無下限呪術の前に敗北。しかし悟も息を切らしていたので相当体力も追い込まれていた。
「次は俺と悟か。それじゃあ行って来る」
「いってらー」
少し休憩を挟んだ後、声援を背に受けつつ俺は瞳を写輪眼に切り替え悟と相対する。
「へぇ、今回最初からその状態なんだ?ここらで一回ボコるのいいし、硝子の前で恥かかせるのもいいかもなぁ?」
「寝言は寝て言え…生憎負けるつもりはない」
お互いに構えは取らない。動きを悟られないためだ。
「シッ!」
先手はこちらから貰う。俺は手裏剣を投げ飛ばし印を組みながら走り出す。
「手裏剣影分身!」
手裏剣は一つから数十近く増え悟目掛けて向かう。
「マジか⁈」
「手裏剣が増えた⁉︎」
「そう言えば閃凪、忍者の末裔だったのすっかり忘れてたわ」
2人の勝負を見ていた傑と硝子は驚きを隠せずまさか属性意外にあんな術まで出来ることに驚きを隠せない2人だった。
普通に避けようとと思ったら一つの手裏剣からまさか数十の手裏剣に増えた事に驚きを隠せなかった悟だが手裏剣は途中でぴたりと止まる。これが悟の【無下限呪術】その一端だ。
「いきなり手裏剣が分身、いい攻撃だけど俺には届かな……消えた!?」
余裕そうにする悟だったが、手裏剣に意識を割いたその一瞬で俺が視界から消えたことに驚いている。悟は慌てて六眼による探知に切り替え、背後にいる俺を捉える。俺は右手に雷を纏わせ
「千鳥鋭槍!」
「殺意マシマシじゃねぇか!!(千鳥を槍状に形態変化せたのか、こいつ…呪力操作をまた上げやがったな…こんな難しい緻密な操作を平然と!)」
俺の雷を纏った槍は悟に届く事はなく停滞し、その場から離れ撹乱するように雷遁を身体に纏わせ高速移動を行う。
「速い!(雷を纏う事で基礎的な身体能力の底上げ…単純だけど理に適ってやがる。六眼でもギリ捉えられるけど)ちょこまか動きやがって、早すぎだろ……!」
「(っ⁈あの呪力出力…まずい⁉︎)」
直ぐに写輪眼による先読みで何をするのか把握。悟は、とっとと勝負を決めに掛かろうとする。
「術式順転…蒼!!」
無下限呪術を強化し、収束させる。悟の無下限の順転・蒼。その力場に引きずられ、悟の方へと勢いよく吸い寄せられる俺。
「残念、俺の勝ちだ!!」
そのままの勢いで蒼を付与した拳を叩き込もうとした悟の目論見は外れることとなる。
「神威」
すると吸い寄せていた力場が何かに吸い込まれるように消える。否、俺の瞳術にによって消えたの。
「なっ!?(消された⁈いや、これは消されたんじゃねぇ…蒼自体が吸い込まれた⁉︎)」
いきなり自らの術を打ち消された悟は、慌てて「蒼」の応用で今度は距離を取るために使用しようとしたのだが、その隙を見逃さない。
「瞬身の術」
力場を殺し、一瞬にして青い眼を輝かせている悟に迫り、展開された無限の壁に向け拳を振るう。そして……
「神威」
悟の周りに展開されていた無限の壁に……穴を開けた。
「なッ──!」
自らを守る無限の壁が無くなり眼前に迫る。
動揺し硬直する悟だがこれが一つの狙い、慢心は隙を生むと言うが悟はまさにそれだ。無限の壁は破られる事はないと…雑魚だから問題ないと。悟は確かに強いが経験値はまだ少ない。積んだらこんな事直ぐに対処出来るが現時点では今の悟にそこまでの能力はない。
結果として、悟が硬直した隙にクナイをに首元に突き付ける。少し刺さっているのか微量の血が流れている。悟は眼を見開き俺の目を見ている。
「お前……なんだよその目。三つ巴じゃねぇじゃん」
目を見て驚いている悟、今の俺の瞳は基本巴ではない。
「万華鏡写輪眼、通常の写輪眼のもう一つの上の段階さ」
「万華鏡って…それも開眼済みかよ」
「どうやら名前は知ってる様子だな…。それとこの勝負、俺の勝ち……悟、お前の弱点はその慢心、無限は破られる事ないと…そう思い込んでる事が隙になる。世の中は広い。お前の術式を破ることのできる術師もいるかもしれないし、しっかり対策されていれば雑魚相手でも簡単にはいかない。たとえ優位に立っていたとしても最後まで油断しない事だな。まっ、今回は次同じ手が通じるとは俺も思わないけど」
「ハッ、そんな奴お前ら以外いる訳…」
「わっ!」
「ギャァッ⁈ッテメ!」
耳元で大声を上げると悟は耳を塞ぎ距離を取る。
「音による攻撃は無限の壁でも防げないだろう?」
結果だけ見れば勝ちは勝ちが、もう同じ手は通用しないだろう。悟は呪術に関しては天才だ。次は何かしら対策を取るだろうし二度同じヘマはしないだろう。
悟に勝った後、少しギャアギャア言っていたがそれを流しながら休憩を挟んだ後俺は続けて傑と模擬戦を行った。
結果はかなり体力を消耗させられ引き分けで終わった。あまりに長く続いた為強制的に止められた。
呪霊は雑魚の群れとはいえ物量による戦略は非常に厄介極まりない。しかもそれに加えて接近戦に加え周りも気にしなければいけない。そして傑の体術のレベルもまた上がってるから油断もできないし隙もない。
「閃凪、悟の『蒼』と無限を無効化したあれはなんだったんだい?」
模擬戦が終わり俺達は休憩スペースで飲み物を飲みながら傑が悟との模擬戦のことを聞いて来る。
「あれか?俺の眼の瞳術の一つさ。神威と言って俺の左目に宿る瞳術だ」
俺は眼を通常の三つ巴から更に変化させる。
「眼の模様が…」
「へぇ…星とは言え六芒星なんだな」
それを見た傑は驚き眼を見ている反面、硝子は興味深そうに眼を見つめる。
「万華鏡写輪眼…通常の写輪眼のもう一つ上の段階。この眼になると固有瞳術が使えるようになる。その一つが神威… 視界に入った物体を中心に空間に飛ばす事もできる。狙いによっては対象の一部を引き千切ることも出来るし、今回は悟の無限の壁に穴を開けたのがそうだな…」
「んだよそれチートじゃんチート!!何、俺の術式に穴開けるってなんなん⁈バグだろそれ!!」
「お前も大概だろう…」
「硝子の言う通り無下限だって大概だよ悟」
その点使うと眼も疲れるし…使う瞳術によっては眼から血を流すこともある。
「閃凪は大丈夫?眼が疲れたりしないの?」
「当然使えば疲れるさ…」
「そう?なんかあれば遠慮なく言ってよ」
「その時は頼らせてもらうさ」
一部言ってない内容もあるがこの眼のことは伏せておく…あまり心配はさせたくはないしな。この万華鏡になる前は場合によっては失明していた可能性すらあった…
「なぁ、閃凪に負けた五条は今日の夕飯を奢れや」
「はっ?」
「いいね。閃凪、君も構わないだろう?」
「えっえっ?」
「たまにはいいな。今日は肉が食いたい気分だから焼肉だな」
「サンセー」
「私も意義はないよ」
「おい!お前ら勝手に…」
「「「ゴチになりまーす」」」
その後硝子の提案でご飯を食べに行く事になり悟の奢りで少しお高めの焼肉を食べに行った。
懐玉・玉折編に入ってほしい?
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まだもうちょいオリジナルでやってほしい
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硝子さんと日常とラブコメ回
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懐玉・玉折編に入ってほしい