最近忙しくてなかなか執筆の時間なくておそくなってすいません!
「おーい、柳ー!」
「ん?」
城廻先輩の手伝いを終えてテニスコートに向かっていた俺に声をかけた来たのは、もうご存知であろうバスケ部エースのクラスメイト、速水だ。
「どうしたんだよ?速水」
「もしかして今からテニスコート行くのか?」
「え?なにエスパー?」
「やっぱりか……」
速水がなぜだか険しい顔をする。そしてこう続けた。
「いや、今テニスコートで葉山と三浦のペアと由比ヶ浜さんともう一人二年の男子が試合してるらしいんだよ。」
二年の男子っていうのは多分比企谷くんのことだろう。
それにしても比企谷くんの知名度の低さというか、認識のされなさといったらもう神がかってレベルだな。殺し屋とかなったら成功するんじゃね?無理か。
「にしてもなんでそんなことなったんだよ?」
「なんでもコートの取り合いみたいになったらしいぞ」
「……小学生かよ」
そんなことだろうと思ったけどさ。
まぁとりあえず行ってみないとなにもも始まらない。昼休みが終わるだけだ。
「はぁ……行くか……」
「そうだな」
ここで歩いていくところがもうそんなに興味が薄れてる証拠ですよね。
「にしてもなんだよ……このギャラリー」
うんざりした顔で速水が言った。俺も同感だ。テニスコートの周りにはどこから嗅ぎつけてきたのか学年関係なく結構な人数がいた。いや、三年生は勉強しとけよ!
「なに?これが葉山効果ってやつ?」
「まぁサッカー部のエースで次期部長候補で成績優秀で……ちっ!」
言ってる途中で気分が悪くなったのか、速水は舌打ちをした。
「んだよ、嫉妬か?バスケ部エースさん?」
「ちげーよ、殴るぞ奉仕部エース」
「アホ、奉仕部にそんな制度あってたまるか。ハァ……」
「なんだ?あからさまに人の顔見てため息ついて」
「いや、お前も基本のステータスは葉山とあんまり変わらないのになぁ」
「なにが言いたいんだよ?」
そう、速水は運動神経はいいし、頭もいい。ただ……
「顔いg…『顔以外って言ったらブン殴るぞ』…悪かったよ。だからとりあえずその握った拳を下ろせ。」
こいつの顔はそう、某有名バスケ漫画の赤木先輩系の顔だ。それに伴って身長、体重共に高校生のソレじゃない。
ほんともうバスケ始めたばっかの天才的なジャンプ力を持つ後輩にゴリとか呼ばれてそうだもん。
しかし、それとはすごいギャップで爽やか系気さくなやつみたいな言動をするのでもう違和感しかないのだ。人の弁当のおかずをすっげーポップに食うしな。
「ってこんなことしてる場合じゃなかった!」
とりあえず試合の状況を確認しないと。
「おおおおおおぉぉぉぉぉ」
「すげぇぇぇぇ」
その時、謎の歓声が響いた。
何事だよ。ったく。
「あ、やなぎん」
「やぁ、由比ヶ浜さん」
テニスコートに入った俺にいち早く気づいたのは由比ヶ浜さんだった。
「怪我でもしたの?」
確か速水の話だったら試合をしているのは比企谷くんと由比ヶ浜さんだったはずだ。しかし今コートにいるのは比企谷くんと雪ノ下さんだ。
「あはは……ちょっと足挫いちゃったって、ゆきのんと代わってもらったんだ」
「なるほどね。大丈夫?」
「うん、今は平気!ありがと!」
いやぁ、いい子だなぁこの子は。
「っで俺には雪ノ下さんが相手を一方的にボコボコにしてるようにしか見えないんだけど」
「だよね!ゆきのん超やばい!」
さっきの歓声は雪ノ下さんスゲーっていう歓声だったのか。
それにしても、葉山はそれなりにできるし、三浦さんも素人の動きじゃないのに雪ノ下さんが圧倒的すぎるだろ。
ほら、ジャンピングサーブとかしちゃってるし。
綺麗に決まるもんだな。ほんとになんでもできんのかあの人。まぁ何はともあれ、これでマッチポイントみたいだ。
葉山も、もう戦意がないようで力のない普通のサーブだ。そのボールが雪ノ下さんとの比企谷くんの間に飛ぶ。比企谷くんはもう雪ノ下さんに任せる気満々で動こうともしない。ここにいる全員が雪ノ下さんのリターンエースでの奉仕部側の勝利を確信した。
しかしボールは二人の間を突き抜けていった。
これってまさか……。
「ねぇやなぎん、ゆきのんどうしちゃったのか?どこか痛めたとか」
「いや、あれは多分スタミナ切れだよ」
「スタミナ切れ?」
「うん、仮定の話だけど雪ノ下さんはもともと体力がないんだよ。それに加えてそれなりの実力を持つ二人を相手にほぼ一人で戦ってるってなるとそりゃスタミナ切れは早くなる」
「あーなるほど!」
うん、この子は全然分かってないな。
あ、またサーブ決められたこれはピンチだ。
「やなぎんどうしよう。このままじゃ……」
「まぁ次こっちのサーブだしなんとか頑張ってラリー続けさしたら昼休み終わるんじゃない?」
実際、比企谷くん一人でそんなことをするのは無理だろうけどな。
比企谷くんがボールを持つ、さっきまで騒がしかったここも今はトントンとボールを地面に打つ音だけ聞こえる。
コツンと比企谷くんが打ったテニスボールが宙を舞う。
「っしゃあ!」
蛇のごとく三浦さんが落下地点に入る。
これ以上ないチャンスボールだ。
ゆるやかで、力のない、ふわふわした打球が突然吹いた一陣の風に乗る。
風に乗ったボールは三浦さんがいる場所から離れる。しかしボールの行き先には葉山いた。
なるほど潮風か。そりゃ何度も吹くよな。
再度吹いた風がボールを葉山をさえ遠ざけてそのままバウンドする。
「そう言えば聞いたことがある……。風邪を意のままに操る伝説の技、その名も『風を継ぐ者・
いや、材木座くんいたのかよ……。
全然気づいてなかったよ。
「ありえないし……」
三浦さんがつぶやく。
まぁそりゃあんなもん見せられてすぐ受け入れられないわな。
「やられた……本当に魔球だな」
葉山も清々しく比企谷くんに笑顔をむける。
この試合、このままだったら比企谷くんたちの勝利になるだろう。
うん、よし決めた!
「葉山!選手交代してくんね?」
「「「「はぁ?」」」」
テニスコートにいるの全員の視線が俺に集まる。
まぁそうなりますよねー。
えーと12話でした!
よかったら感想のほうお待ちしております!