ゆきのんでまーす
「よし、確かに受け取った」
これで用事は済んだな。じゃあ帰るか。平塚先生も話の途中だったぽいし。
「じゃあおれは帰りますんで」
と帰ろうとしたら肩を掴まれた。
「まぁ待て、ちょうどいい、君も少し付き合え。」
えー帰りたいなー。でもここで帰ったらなんか印象悪いよな。まぁいいか、怒られるわけじゃないしちょっとでも好感ポイント稼いでおくか。
「あ、はい」
言うこと聞く俺って超いい子。
「じゃあ、俺帰っていいっすか?」
隣にいた男子生徒がやっと口を開いた。そういえばこの人いること忘れてたわ、ごめんなさい。
「比企谷、お前は強制だ。帰ったらしばく」
「つーかこの人がいるなら俺いらないんじゃないっすか?ほら、俺ってどこでも邪魔者になるっていうか。」
どうやらこの男子生徒の名前は比企谷というらしい。変わった苗字だな。つかさらりと悲しいこと言うな…。
「先生、彼は同じクラスなんですか?」
「ほら、先生!俺は同じクラスのやつに覚えられてないんですよ!俺もこいつ知らないけど、誰ですか?こいつ」
待て、俺は今日転校してきてばっかだから彼のこと知らなくても別に不自然じゃないはずだ。でも彼は転校してきた俺のことはわかるよね!だって自己紹介であんな恥かいたやつ普通、嫌でも記憶の片隅には残ってるはずだよな?どんだけ人に興味ないんだよ。
「落ち着け比企谷、彼は今日転校してきた柳だ。」
「っで柳、こいつはお前と同じ2年F組の比企谷だ。」
あーやっぱ同じクラスなんだ。じゃあ一応自己紹介しとくか。
一対一だと大丈夫なんだよな。
「柳 啓介です。よろしく」
ほら、言えた。
「ひ、比企谷 八幡です」
八幡って名前も変わってるんだな。
つかなんでキョドってんの?
「よし、じゃあそろそろいくかついてきたまえ、」
「だから俺は帰りま……」
「あぁ?」
「……せん」
「よし、行くぞ」
平塚先生こえー。比企谷くん超ビビってんじゃん。
俺と比企谷くんは平塚先生につれらて来たのは普通の教室だった。
ほんと、もうTHE 教室ってかんじ。
平塚先生が教室に入るとそれに続いて俺達も教室に入った。
そこには一人の少女がいた。
俺はつい見とれてしまった。
黒く綺麗な長い髪に、端正な顔立ち心底綺麗だと思った
「先生、入る時はノックを」
「ノックしても君は返事をしないじゃないか」
「返事をする前に先生が入ってくるんですよ」
彼女は平塚先生に不満気に言った。
「っでそっちのぬぼーっとした人たちは?」
なんんだよぬぼーって。
「あーこの目の腐ってるのが比企谷で、このバカっぽいのが柳だ。二人とも入部希望者だ」
なんだよバカっぽいって!ってそんなことより……
「「入部ってなんだよ(すか)?」」
おおー比企谷くんとハモったー
なんか出会って始めて気が合った気がするわ。あんな話してないけど。つかあれ?さっきの自己紹介以外言葉交わしてねーな。
「比企谷、お前はあのふざけた作文のペナルティとしてここでの部活動を命じる。」
どんな作文書いたんだよ……。ちょっと気になるわ。
「柳はな……」
転校したてで連れてこられたんだし、なにか理由があるのであろう。
「ここまで来たしもう勢いだ!しかし拒否権はない」
理由ないんかい!この人めちゃくちゃだ!
「そして雪ノ下にも一つ依頼だ。」
「なんでしょうか?」
「部活動にあたってこの二人の人格矯正を依頼したい」
おれもなの?
「具体的には?」
「比企谷はは見ればわかると思うが根性が腐っている。そのせいでいつも孤独な憐れむべきやつでな」
ひどい言われようだな。
「人との付き合い方を学ばせてやってくれ」
「それでそっちの彼は?」
そうだ俺は?俺なんてなんの問題もないはずだ。
「柳はな保留にしておく」
なんだそれ、超気になんだけど
「まぁ、とにかくまず比企谷のことを頼む」
「わかりました、先生の依頼であれば慎んでお受けします」
「それじゃあ私は職員室に戻るよ」
そう言って平塚先生は教室を出て行った。
ってなんなんだこの状況はー!!
「そんなところにボーっとしてないで座ったら?」
「「え?あ、はい」」
またハモった。
「一応自己紹介しとくわ。私は2年J組の雪ノ下雪乃」
J組っていうと国際教養科のクラスか。見た目通り頭いいんだな。
「質問いい?」
「なにかしら?」
俺はずっと気になっていたことがあった、そうそれは…
「ここって何部なの?」
「当ててみれば?」
分かんないから聞いてんだよ!っと心の中で思ったが口では絶対言えない。言ったら殺されそう。
「古典部とか?」
氷菓てきなかんじ?
「はずれ」
ですよねー。
「んー比企谷くんわかる?」
「文芸部か」
おーなるほどな。
「へぇ…その心は?」
「特殊な環境、特別な機器を必要とせず、人数がいなくても廃部にならない。つまり、部費なんて必要としない部活だ。くわえてあんたは本を読んでた。答えは最初から出ていたのさ」
っと比企谷くんが自分の推理をあかす。まぁ筋は通ってるな。
雪ノ下さんは小さく息を吐いた。
「はずれ」
雪ノ下は比企谷くんをバカにしたようにフッと笑った。俺も笑った。
「笑ってんじゃねーよ……。恥ずかしいだろうが」
いや、だってあんなにドヤ顔で言われると笑うしかないだろ。
「もういい。雪ノ下、降参だ。答えを教えてくれ」
比企谷くんが諦めたように言った。さすがに笑いすぎたか。
「持つ者が持たざる者に慈悲をもってこれを与える。人はそれをボランティアというの。
困っている人に手を差し伸べる。これがこの部の活動よ」
全然わからん。つまりあれかボランティア部ってことか?
「ようこそ、奉仕部へ。歓迎するわ」
違った。ボランティア部じゃなかった。
そこからは雪ノ下さんと比企谷くんの口論になっていたので俺は読みかけの漫画を読んでいた。
「君たちもうそろそろ下校時間だ」
「先生ノックを…」
「まぁまぁ。っでどうだ雪ノ下。少しは比企谷を更生できたかね?」
「本人が問題を自覚してないので」
「あの、俺別に更生とか求めてないんですけど…」
「何言ってるの?あなたは変わらないと社会的にまずいレベルよ?」
もうこれ以上ない悪口だな。見てて面白いけど。
「傍からみればあなたの人間性は余人と比べて著しく劣っていると思うのだけれど。自分を変えたいと思わないの?向上心が皆無なのかしら」
っと雪ノ下さんはつづける。真顔で。怖いよぅ。
「そうじゃねえよ。変わるだの変われだの他人に「自分」を語られたくないんだよ。だいたい人に変われって言われて変わる自分が「自分」のわけないだろ」
「あなたのそれはただ逃げてるだけ。変わらなければ何も変わらないわ」
「逃げて何が悪いんだよ。変われ変われってアホの一つ覚えみたいに言いやがって。お前はあれか、太陽に向かって『西日が強くてみんな困ってるから今日は東に沈みなさい』とでも言うのか」
あれ?太陽ってどっちに沈むんだっけ?やっばいど忘れだわ。
まぁいいや。てかこの二人絶対仲良いだろ。
「詭弁だわ論点をずらさないでちょうだい。太陽が動いてるのではなく、地球が動いているのよ。地動説も知らないの?」
「例えに決まってんだろ!詭弁っつーならお前のも詭弁だ。本当に逃げてないならば変わらないでそこで踏ん張んだよ。どうして過去の自分を肯定してやれないんだよ」
「……それじゃあ悩みは解決しないし、誰も救われないじゃない」
「二人とも落ち着けって」
さすがにヒートアップしてきたので二人を止めることにした。
雪ノ下さんは俺に不満の目を向ける。怖いから。てかこの人目だけで相当な攻撃力持ってるよな。
「ふむ、二人の言い分は分かった。それではこうしよう」
さすが先生!この二人を止めるいい案があるんですね!
「ここは勝負で決着をつけよう」
なに言ってんの?この人
「内容はそうだな…この奉仕部に来た依頼人の依頼を誰が一番救えるかにしよう。もちろん柳も参加だ。」
「なんか賞品とかあったらいいっすよ」
メリットさえあればなんでもいいや。
「そうだな勝者が敗者に一つなんでも命令できるでどうだ?」
なんでもってつまり…きたぁぁぁ?
「お断りします。そこの男達が相手だと身の危険を感じます。」
っと雪ノ下さん冷たい目線でこちらを見る。
「そ、そんな卑猥なこととかかんがえてないぞ!なぁ比企谷くん!」
「そ、そうそう考えてないぞ。高二男子が卑猥なことばかり考えてると思うなよ!」
「卑猥とは一言も言ってないのだけれど……」
しまった墓穴を掘った。
「じゃあとりあえず勝負は明日からだ。もう今日は解散だ。」
どうやらもう勝負をすることは決定らしい。
雪ノ下さんが大きいため息をついていた。
あーなんか妙なことになったな。
ってなわけで2話終了です!
3話はいつになるやら…
八幡らしさはどうやって出したものか
課題はいっぱい