やはり間違ってるよこの話   作:正葉

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9話ですー
どうぞー


柳啓介がモテないのはどう考えても自分が悪い

「啓介、起きて」

あれ?もう朝か?つかなんか重い……。

「起きないといたずらしちゃうよー」

おいおい、母さん、実の息子に何言ってんだよ。なにするつもりだよ。

「あれー?起きないんだー?」

「起きるよ、つか今なん……」

目を開けて上体を起こそうとした俺の前にはいるはずないのない人がいた。

つか重かった原因あんたか。なんでマウントポジションとってんだよ。

「おはよう、啓介」

柳美保、一人暮らししている俺の姉がそこにはいた。

「……なんでいんの?」

「なんでだと思う?」

「いや、俺が聞いてんだけど……」

「まぁ、大した理由じゃないいんだけどね」

「安心して、そんな期待してない」

「あー啓介ひどーい」

「ひどくない!そして抱きつくな!」

なんでいつも無駄にスキンシップ多いんだよ……。

「……っでなんでいるの?」

「昨日あった飲み会のお店が私の家よりこっちの方が近かったっていうだけだけど?」

「……」

言葉を失った。本当に大したことないじゃねーか。

「なに、帰んのめんどくさくなったの?」

「さすが啓介!私のことわかってるね。」

わからないよ。あんたほど理解に苦しむ人間もそうはいないぞ。

マジで何考えてるか分からん。

「はぁ……朝飯食う。つかいいかげん降りてくれ。おも……いたたっ痛い!痛いよ!太ももつねんのやめてくれ!」

「えー誰が重いって?」

怖いよ!目が怖い!

「ソンナコトダレモイッテナイヨ?」

「だよねー。じゃあ朝御飯出来てるから降りてきてねー。」

「わかりました!」

いやー俺って超素直。

「あー朝に食い過ぎたな……」

朝御飯を食べ終わった俺は登校中であった。

腹がキツイ。なんで朝からカレーなんだよ。うまかったけどさ。

「ふっふーん。美味しかった?」

「……なんでいる?」

「お姉ちゃんは啓介がいる場所にいつもいるよ!」

「いや、意味わかんねーから」

ほんと何言ってんだこいつ。

「っでなんでいんの?」

「家の方向と一緒だし」

「じゃあなんで腕を組んでる?」

「愛情表現?」

「今すぐ離れろ!」

「えーいいじゃーん。減るもんじゃないしー」

こいつは本当に……。

「はぁ……」

諦めた俺は結局姉さんの家の近くまで腕を組まれたままだった。

 

『柳くんって彼女いるらしいよー。しかも美人の年上!』

『えーマジでー。似合わない』

学校に行くとなぜかこんな噂があちこちでされていた。

まぁ仕方ないか、登校中に腕組んで歩いている同じ学校のやつ見たら誰でも人に言いたくなるわな。

ていうか失礼じゃありませんかね?

「ようリア充、お前もなかなか隅に置けねーな」

自分に机でボーッとしていた俺に話しかけてきたのは毎度のことながら速水であった。

「誰がリア充だ誰が」

「校内あの噂で持ちきりだぜ?」

「俺が登校中美人と腕組んで歩いてたと」

「それそれ、っで事実なん?」

「あれは姉さんだ」

「なるほど、そういうプレイか」

「なんでそうなる!?」

こいつは失礼のレベルじゃない。

「いやいやお前の姉ちゃんが美人なわけないだろ!」

「どういう意味だそれは!」

「そのままの意味だけど?」

「失礼にも程があるわ!」

「あ、でも待てよ、お前の彼女が美人である可能性の方が低いか……」

なんか今すっげー不愉快だなー。

「うん、やっぱお前の姉ちゃんだわ!」

「テメェ本気でぶっとばすぞ!」

 

 

放課後、俺はいつも通りに部室に向かう。

「あら、来たのね」

そしてこの出迎えだ。

「一応部員なもんで。他の二人は?」

「由比ヶ浜さんは三浦さんたちと用があるそうよ」

「比企谷くんは?」

「さぁ」

さぁって……。

相変わらず比企谷くんの扱いひどいな。

「ってことは今日は二人きりってこと?」

そういえば雪ノ下さんと二人きりって初めてだな。

「そうね、とても不愉快だわ」

「またまたゆきのん照れちゃってー」

「あなた死にたいの?」

「……本当にすいません」

比企谷くんが雪ノ下さんのことを氷の女王っていうのは分かる気がする。

だって目が怖いもん。

「そういえば恋人がいたのね」

「唐突だね」

雪ノ下さんから

その話が来るとは思わなかったな。

「クラスの女の子たちが騒いでいたから」

「あぁ……あの噂雪ノ下さんのクラスまで回ってたんだね

ていうかその子たちおれのこと知ってんのか?」

「急に大声で叫び出したり、不良を殴るような人の事が噂にならないわけないでしょう」

あれ?大声の方はともかくあのDQNたちのことも噂になっていたのか。

情報社会って怖い。

「あなた、相当評判は悪いわよ」

「なんでだろうね?」

「私に聞かないでくれるかしら」

「悪い事してないのにな」

「諦めなさい。世の中はそういうものよ」

「今回のは誤解だけどね」

「そう」

「あれ?話あんまり興味ない感じ?」

「そんなことだろうと思っただけよ。どうせ兄妹かなにかなんでしょう?」

「ほう、その心は?」

いつかの雪ノ下さんに言われた言葉を返す。

すると雪ノ下さんはフッと笑ってこう言った。

 

「あなたに恋人ができるとは思えなかっただけよ」

 

もう泣いていい?

 

 

「じゃあ私は職員室に鍵を返してから帰るからもう帰っていいわよ」

「ありがとう、また明日」

下校時間なったのでもう今日の部活は終わりだ。

結局今日も依頼者来なかったな。まぁその方がいいんだけどね。楽だし。

「啓介ーどーこー!」

……校門の方から聞き覚えのある声が聞こえてくる。

「啓介ー」

急いで廊下の窓から声がする方を見る。おかしいなんでいる?

「お姉ちゃんが迎えに来てやったぞ」

「なんでいるんだぁぁぁぁ!!!!」

今日は厄日だな。と思いながら走る俺は本当にバカだと自分で思ってしまった。

 

「っでなんで学校まで来たんだよ」

とりあえず校門にいた姉さんを連れ出して俺は帰路に立っていた。これ明日筋肉痛だな。

「朝送ってくれたお礼!」

「ほんとバカなの?死ぬの?」

やだ、殺意湧いた。

「まぁ啓介が行ってる学校見たかったのもあるんだよ?」

「上目遣いやめろ、腹立つわ」

俺は妹派なんだよ。あぁ美和可愛いよ。

あれ?俺結局シスコンなってない?

「あ、そうそう」

「どうした?」

「今日の晩御飯はオムライスで」

そう言って姉さんは走り出した。

「は?」

「よろしくねー」

チョイスが子供すぎるだろ……オムライスって。

ていうか待てよ、ということは、

「今日も家来んのかい!」

そう言って俺は姉さんを追いかけるのであった。

マジで自由すぎるだろ……。

 

 

翌日、『柳啓介はシスコンらしい』という噂が学校中に広まったというのは言うまでもないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回は早く投稿できますように……
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