-今日はお忙しい中対談に応じて頂きありがとうございます-
「いえいえ、○○記者様にはいつも私たちトレセン学園の生徒がお世話になっていますからお気になさらずどうか楽にしてください」
そう言って私の前に座ったのは、トレセン学園理事長シンボリルドルフその人だ。我が国がクラシック形態を確立してから50年あまり、史上4人しか存在しない三冠ウマ娘の内の1人だ。現役から退いて長いはずだが、その風格、存在感は全くと言っていいほど衰えてはいなかった。
「それで本日の対談の内容は今年の振り返りという事でよろしかったでしょうか?」
-はい。特に今年のクラシック戦線についてかのシンボリルドルフさんのご意見を参考に記事を作りたいと思っておりまして。
年々レベルが上がっていると言われている我が国のウマ娘達ですが今年は特にレベルが高かったように感じます。シンボリルドルフさんはどのように感じましたか?-
「そうですね、、、たまに世代が違えばや、時代が悪かったと言われるウマ娘のことを耳にしますが、、、今年のクラシック三冠を分け合ったウマ娘は、特に世代が違えばそれぞれ三冠ウマ娘になっていたと思います。、、、それこそ私がこの世代にいれば無冠で終わっていたかもしれないと思うほどに。」
私はその言葉を聞いて心底驚いた。あの皇帝が、七冠ウマ娘が弱気な発言をするなど現役時代からついぞ聞いたことがなかったからだ。しかし同時にその可能性も0ではないと思ってしまう自分がいるのも事実だった。それほどまでに今年のクラシック世代は圧倒的だった。jc、有馬記念どちらもその世代のウマ娘が分け合ってしまったこともあるだろう。
-なるほど、シンボリルドルフさんでもそう感じるほどに高いレベルだったのですね。では春クラシック初戦の皐月賞から振り返って取材を続けて行きますね-
「はい。皐月賞は他に類を見ないほどのハイペースでしたね。あのペースを最後まで走り抜きコースレコードを大幅に更新した三強はとても強かったと思います。」
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春のクラシック初戦、皐月賞が行われた中山レース場は痛い程に静まり返っていた。それは勝ちウマ娘の超絶パフォーマンスゆえか、はたまた圧倒的2強だと思われたウマ娘が伏兵に足元を救われた結果によるものか。
レースは1000メートル通過が57秒台いうとんでもないペースの中進んだ。実況が思わず
「1000メートル通過が57秒!これはとんでもないペースです!このペースで最後までもつのかッ!!!」
と叫ばずにはいられない程のペースだった。しかし仕方がない事なのかもしれない。
先行集団の中ほどについたナリタブライアンが、とてつもないプレッシャーを放っていたのだ。歴戦のシニア級ウマ娘ならいざ知らず、クラシック級のウマ娘にあのプレッシャーに耐えて走ることは難しい。
先頭で逃げていたウマ娘がペースを緩める事無く淀みないペースを刻んでいく。しかしペースに反してそれほど隊列が縦長になることは無かった。
最後方集団からナリタブライアンに負けず劣らずの圧を放っていたディープインパクトがいたからだろうか。
シニア級ウマ娘でも厳しいハイラップの中、第3コーナーから徐々に1人のウマ娘が進出を開始して行った。しかし、ナリタブライアンもディープインパクトも一瞬気に止める程度ですぐに気にしなくなった。なぜなら、このハイペースで最終直線を前に進出しても並のウマ娘のスタミナが持つはずがないと、最後には垂れてきてライバルとの一騎打ちになると思っていたからだ。
「さぁ!第4コーナーを先頭で駆けてきたのはオルフェーヴル!」
最初に異変に気づいたのはナリタブライアンだった。
(たれてこない、それどころか加速している?!)
遅れてディープインパクトも気づく。このままでは届かないと。
「抜けたー!オルフェーヴル!しかし後ろからナリタブライアンとディープインパクトも突っ込んで来ている!届くのか!?届くのか!?
いや、届かないッ!届かない!これは届かないッ!とんでもない末脚だ!金色の栗毛が弾んでオルフェーヴルッ!完勝ゴールインッ!2着にナリタブライアン!3着にはディープインパクトです!」
結果は1着オルフェーヴルが半馬身凌いでの完勝だった。とてつもないハイペースを4角先頭で押し切り勝ち。1~3着までの着差が1馬身、3着と4着の間には実に7馬身もの差があった。ナリタブライアンとディープインパクトは互いが互いを意識するあまり、勝ちウマ娘に出し抜かれた形となった。しかしコースレコードを1秒近くも更新したこの皐月賞で、ただのスプリングs勝ちだけだったウマ娘が、世間にその存在を認められ三強の一角と囁かれるようになったレースだった。
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-思えばあのレースまでオルフェーヴルはあまり世間に認知されていなかったように思いますね。やはりあの対決から世間で少しずつ三強と呼ばれるようになりましたね。-
「そうですね。私も正直ナリタブライアンとディープインパクトの2強対決だと思っていたので、現地で見ている時にはそれはもう驚きましたよ。しかし後々スプリングsを見てみるとその片鱗は見せていましたね。」
-はい。しかしまだまだ2強という声は大きく、2人がやり合ってるのを横からかっさらって言ったという認識も強かったように思います。そんな声を全く聞かなくなったのはやはりダービーでしょうか?-
「そうですね。オルフェーヴルがダービーで見せたパフォーマンスは例年なら間違いなく勝っていたと言えるものでしょう。しかし今年はそうは行かなかった。」
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ダービーが行われる府中レース場はその期待感ゆえかとてつもない熱気と盛り上がりを見せていた。
「次こそはディープが勝つぞ!」「後ろからしか行けないディープがブライアンに届くものか!」「いや、またオルフェが4角先頭で押し切るぞ!」
それはダービーのファンファーレが鳴り響き、レースが始まるまで止まることは無かった。
「さぁこれより第○○回ダービーが始まります皐月賞の雪辱を晴らすことができるか?!それとも皐月賞ウマ娘が悲願の2冠達成なるか?!ゲートイン完了!
今スタートが切られました!ナリタブライアン、オルフェーヴル共に好スタートをっ!!!あ〜っと!!!ディープインパクト出遅れッ!出遅れましたッ!3馬身程遅れてのスタートとなりました!!!これは厳しいぞ!ディープインパクト!」
会場からは大きく悲鳴が上がった。この時点でディープインパクトを応援していた者は半ば諦めていた。それでもレースは進む。
1000メートル通過60秒台の平均ペース。ナリタブライアン、オルフェーヴル共に先行集団の後方先頭から6.7番目を追走、大きく出遅れたディープインパクトは最後方からの追走となった。
そしてレースを目撃していたものはありえないものを見ることとなる。なんとディープインパクトが3コーナーから捲っていったのだ。
「な、なんとディープインパクトが3コーナーから捲って行っています!府中で!3コーナーからッ!」
ありえない。見ている者に共通したのはそれだった。ウマ娘のレースで3コーナー捲りなど無謀の極み、さらにここは府中、コーナーを抜けた先にあるのは坂もある長い直線。持つわけがない、絶対に沈む。誰もが、レースをしているウマ娘でさえそう思った。
この2人を除いて。
(来るだろうと思っていたぞ!出遅れた程度でお前が諦めるものかッ!だが勝つのは私だ!!!)
(やっぱり来たっス!おっかない目してるッスよ!でも勝つのはあたしっス!!!)
(もう負けない、負けたくない!私が絶対に勝つんだ!!!)
「4コーナーを抜けて最終直線!2人並んで横一線だ〜!!!少し抜けたのはオルフェーヴルか?!しかしブライアンも食らいつく!そして!そしてなんとォ!外からディープインパクトッ!差しきるのか?!ディープインパクト!内2人粘る!粘る!しかし!ディープインパクトッ!ディープインパクトが差し切ったァ!!!凄い!とんでもないものを見ました!まるで空を翔けるかのような末脚!あの!あの出遅れからなんと!差しきりました!ディープインパクトです!」
結果はディープインパクトが2着オルフェーヴルをクビ差差しきり勝ち、3着ナリタブライアンハナ差と、また3着までは差のないレースとなった。レースはレコードとまでは行かなかったものの、ディープインパクトの上がり3ハロンは32.7、4ハロンは44.0と驚異の末脚を発揮していた。その持続力、そして最高速は現役ウマ娘で見てもトップに君臨するだろう。歴代で見ても最高レベルのダービーとなった。
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-しかし本当にディープインパクトは凄いレースをしましたね。府中で3コーナー捲りなんて初めて見ましたよ。そしてあの末脚。一瞬のキレではオルフェーヴルやナリタブライアンに分があるとは思うんですが、あの最高速に持続力は歴代でも五指には入るんじゃないでしょうか?-
「そうですね、あの非常識なレースっぷりや追い込み、とてつもない末脚を見ているとシービーのレースを思い出しましたよ。」
-なるほど。かの偉大で破天荒な三冠ウマ娘を思い出す程のレースだったと。そしてクラシック最終戦の菊花賞ですが、そこに行くまでにオルフェーヴルとディープインパクトは1度戦いましたね。-
「はい。ナリタブライアンは京都新聞杯に、オルフェーヴルとディープインパクトは神戸新聞杯に出走しましたね。」
-ナリタブライアンは京都新聞杯をラストは流す余裕を見せて圧勝。そしてオルフェーヴルとディープインパクトは壮絶な叩き合いでしたね。-
「写真判定でオルフェーヴルがハナ差勝っていましたが、どちらに転んでもおかしくはないレースだったと思います。」
-持ち前の瞬発力で抜け出したオルフェーヴルにジワジワとディープインパクトが迫る展開でしたね。並んだと思った所がゴール板で正直結果が出るまではどちらが勝ったか分からなかったほどです。そして迎えた菊花賞本番ですがどうでしたか?実際にご覧になられて-
「レースが始まるまで分からないと当日になるまで私は思っていました。しかし、パドックを見て確信しましたね。あぁ、これはナリタブライアンが勝つぞと」
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菊花賞当日のパドックは息が詰まる程の静寂とそれに反比例するような熱気に包まれていた。皐月賞ウマ娘オルフェーヴル、次にダービーウマ娘ディープインパクトのお披露目はそれは大いに盛り上がりを見せた。なぜなら2人とも神戸新聞杯の時よりもさらにトモに磨きがかかっておりこれ以上ないほどの仕上がりだと思われたからだ。しかしブライアンが現れた時最初にどよめきが起こり、そして徐々に静まり返っていった。気、オーラと言った眉唾な物が可視化して見えるような気迫、そしてそれを裏付ける完璧以上の仕上がり。レースが始まるまで結果は分からない、分からないがしかし、その場の雰囲気は誰が勝つかではなく、ブライアンがどのように勝つかに変わっていったように思えた。
後にブライアンの実姉が取材に応じてくれてこう語ってくれた。
「あの時のブライアンはまさに鬼神の如きだったな。寮にいる時も、私と話している時も、恐らく授業中も寝ている時でさえも、菊花賞の事しか頭になかったように思える。それくらい菊花賞にかけていたように見えるよ。なんせあのブライアンが私にレース理論を聞いてきたくらいだからな」
「さぁ第○○回菊花賞が始まります。皐月賞ウマ娘、ダービーウマ娘の2冠なるのか!それともジュニア級王者の復活劇となるのか!いずれにせよとてつもないレースが始まる予感がします!ゲートイン完了
今スタートしました!全ウマ娘見事な好スタートをきりました!」
特にアクシデントもなく始まった菊花賞。しかし外から見ている観客はすぐに驚く事となる。なんとナリタブライアンが先頭を走っている逃げウマ娘のすぐ後ろ、番手追走をしていたからだ。今までのブライアンのレースは好位抜け出し、または好位差し。ほぼ逃げウマ娘のような位置取りにパドックを見ていなかった観客はもはやレースを諦めたのかと失笑をこぼすものまでいた。レースは逃げウマ娘がナリタブライアンに急かされるようにペースを上げもはやハイペースなんて生ぬるい、地獄のようなペースとなって行った。1000メートル通過が58秒台、2000メートル通過がなんと2分をきる殺人ラップだった。とてつもない縦長の隊列の番手追走。普通ならば掲示板に乗ることすら不可能な異次元ラップ。しかし
「最終直線に差し掛かって先頭ナリタブライアンッ!突き抜ける突き抜けるッ!とてつもない足だナリタブライアンッ!ようやく追い込んでくるディープインパクト!しかしこれは届かない!絶対に届かないッ!これがシャドーロールの怪物ナリタブライアンだッ!ナリタブライアン、今ゴール板をただ1人駆け抜けました!2着にディープインパクト!3着にオルフェーヴルです!そして!なんということか!菊花賞史上!いえ世界史上初めて3000メートルで3分をきっていますナリタブライアンッ!2分59秒8!とんでもないウマ娘だッ!」
世界レコードという大偉業を成し遂げ2着ディープインパクトに2馬身半、3着オルフェーヴルに3馬身半、そして4着には大差というとてつもない記録と共にクラシック最終戦菊花賞は幕を閉じた。
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-本当に凄いレースでしたね。近年でのベストレースと言っていいほどのレースでした。未だに信じられませんよ。3分をきるなんて。-
「本当にそう思いますよ。私もこの目で見たはずなのに夢かと思えてしまうほどです。」
-そしてその後ナリタブライアンは疲れが取れず年内休養ということになりましたが、ライバルのディープインパクトが日本総大将としてjcを、オルフェーヴルが世代代表として歴戦のシニア級ウマ娘を共に退けましたね。-
「えぇ、本当に凄い世代ですよ。出来ればシニア級代表として彼女達と競い合いたかった、全盛期の私と走って欲しかったと焦がれるほどに。」
-そうなれば日本ウマ娘史上最高の 盛り上がりを見せたでしょうね。
では最後になりますが彼女達はどこまで駆け上がって行くと思いますか?-
「そうですね、それこそ世界をとれると思いますよ。私は来年が楽しみで仕方がない。日本のウマ娘が世界の頂点をとる時がきたと思います。」
-それは非常に楽しみですね。私も来年の彼女達の活躍がとても楽しみです。
それではこの辺りで対談を終わりたいと思いますがよろしいでしょうか?-
「えぇ、今日はありがとうございました。またの機会にお会いしましょう。」
-ありがとうございました-
というわけで三冠馬3頭って言われてる世代があるので架空世代に三冠馬3頭ぶち込む妄想でした。。今の所はブライアン朝日杯菊花賞、ディープダービーjc、オルフェ皐月賞有馬記念です。多分来年はDWCやらキングジョージやら凱旋門やらBCC走ってると思います。知らんけど。
マジで文章書くの難しいですね。多分もう書かないです。