どうも皆さま、ご無沙汰しておりました、作者です。
相変わらずの隔週投稿にございます、申し訳ない。
前回もそうだったけど開幕謝罪から入るのは由々しき事態ですね。 次回はもっと早く書き上がるといいのですが······。
ではでは本編、始まります!
「大将、月見そばを一つ」
「あいよー!」
一枚の食券をカウンターに起き、店主に一言声を掛ける。
ここは東京駅にある立ち蕎麦屋。 朝から電車や新幹線に乗るときは立ち蕎麦を食べるのがマイルーティーン。
ちなみに先程までは行きの新幹線で俺が食べるためのアイスと、皆で食べるための駅中スイーツを幾つか買い漁っていた。 ちゃんと刃ちゃんには修学旅行用の経費として落としてもらえるよう交渉済だ。
····途中何回か殺せんせーと遭遇したのはここだけの話。
「はい、月見そば一つお待ち!」
「ありがとうございます。 では、いただきます」
······うん、美味い。 やはり朝そばは素晴らしい。
この至福の時間を、何人たりとも邪魔することはできな────
「あ、蓮霧いたぞ!」
「おい蓮霧! もうすぐ新幹線来るぞ急げ!!」
──····邪魔することはできない。
「······さて、そろそろ卵を割るか。 黄身を麺に絡めて食すのが至高。 汁に混ぜて食べるのもまた味が変わってよき」
「「おいお前聞こえてんだろ!」」
「····はぁ、騒がしいぞ前原&杉野。 人の食事を邪魔するとは、礼儀がなってないな」
「それと、食事処で何も注文しないのは些か礼節に欠けるとは思わないか?」
「ぐっ····、それはそうだけど····! もうあと五分で新幹線来ちまうぞ!!」
「チッ、仕方ない」
そう言うや否や、器を傾け残った麺を汁ごと一気に飲み干す。
「こういう食べ方はしっかりと味わえないから嫌いなんだがな。 ごちそうさま」
不本意ながら胃に流し込み、食器を下げると同時に半ば引っ張られるような形で新幹線の乗り場まで連れていかれた。
そうして多くの生徒が集まるホームにて、待つこと数十秒。 無事に俺達の乗り込む新幹線がやって来た。
「うわ、A組からD組までグリーン車だぜ」
「
「ウチの学校はそういう校則だからな。 入学時に説明されただろ?」
「学費の用途は成績優秀者に優先される」
「おやおや、君達からは貧乏の香りがしてくるねぇ」
うわぁ、通りかかったD組担任は兎も角として、わざわざ嫌味を言うためだけに新幹線のドアからヒョコッと顔だして来やがったよ
······少しだけ灸を据えてやるか、苛立ちの解消にはいい的だ
「相手を見て物を言ったらどうだ? 表彰台に上がれなきゃ、俺やカルマ相手にはイキれないよ?」
「げぇッ! 速水弟!!?」
「ヒィッ! く、狂った天剣だ! れ、列車に戻ろう!」
うん、やはり仮にも学年トップクラスの不良として名を馳せているだけあるな。 評判の影響力ってもんは恐ろしい····──ん?
「ごめんあそばせ」
不意に視界の端に変なの····じゃなくてハリウッドセレブが映り込んで来た。 まぁ天下の東京駅だしな、ハリウッドセレブがいても不思議じゃない。
正直この辺は学生ばかりだからハッキリ言って浮いてるが、まぁ俺達には関係ない人だろう。 キットソウニチガイナイ
「ごきげんよう、生徒達」
······なんとなく声から察しは付いていたが、今の人は変なのでもハリウッドセレブでもなく、ビッチ先生だった。
学生が集まる広いホームで、唯一完全に浮いてる存在が身内って、ねぇ······。
「目立ちすぎだ、どう見ても引率の先生の格好じゃない。 着替えろ」
そうだそうだ、あんなのと同じグループだと思われたくないし烏間先生なんとか言って────
「堅いこと言ってんじゃないわよカラスマ! ガキ共に大人の旅ってもんを──」
「····脱げ、着替えろ」
────こわ····。 アレは本気で怒ってるパターンだ。
あれ、そういえば殺せんせーが見当たらない。 あの図体なら即気付きそうなんだが······。
····もしかして、まだスイーツ買い込んでる? いや、さすがにないか。 もう既にマッハで車内に入ってるとかだろう。
仮にも先生なんだから、集合時間に遅れるわけが······────
────あったわ。 列車が出発したのにどこにもいない。
ターゲット不在の暗殺旅行とか、色々と破綻してるぞどうすんだコレ······。
ビッチ先生はビッチ先生で寝間着に着替えて隅っこで泣いてるし。
「始まって早々、前途多難だな····」
結局、殺せんせーは窓に貼り付いて追ってきた。 まぁ、新幹線だからギリセーフだろう。 300km/hで走る新幹線の側面に服と荷物が貼り付いてても、遠目から気付ける者はそうそういない。
その後、最初に到着した駅で合流し、ようやくクラス全員が揃った。 その杜撰すぎる変装はどうにかならんのかと思っていたら菅谷が付け鼻を新調したりとかあったが、それ以外では別段特別なこともなく。
ちなみに俺達一班は先程まで、余興として俺が持ってきたトランプでちょっとしたマジックショーを行っていた。
嬉しいことに中々好評だったので、今後も暇潰しに時々やろうかなと思ったり。
じゃあ今は何をしているのかというと、だ······。
「フォーカード!」
「残念、ストレートフラッシュだ。 これでロールケーキは貰ったヨ」
「おかしいだろ!!?」
食前に買っておいたスイーツを賭けてポーカーに興じていた。
「ここまでほとんど蓮霧君が勝ってる······」
「なぁ、お前自分が買ったスイーツ取られたくないからってイカサマしてんじゃねえの?」
「いやいやまさか! 公平を期すためにシャッフルは磯貝がやってるわけで····」
皆が言っている通り、ここまで行った6戦中、5回ほど勝利し手元には大量のスイーツが····。
何故かイカサマを疑われてるが、流石にそんなことはしていない。 ······まぁ、やろうと思えばいくらでも細工出来るけど。
「そうだ、皆飲み物とかいるか? 勝者からの施しとして奢るヨ?」
「いや言い方····」
「お前金とか大丈夫なのかよ。 このスイーツもお前が買ったやつだし······」
「それは大丈夫。 全部今の家主が経費として払ってくれるから」
「家主····? そういやお前どこ住んでるんだ? えーっと······、お前が育った家に住んでるってことは流石にないだろ?」
「空き家同然になってた友人の一軒家を借りて一人暮らししてるヨ。 ハイこの話終わり、飲み物のリクエストは覚えやすいよう、この紙に書いておいてくれ」
こちらの地雷を踏まないようにと気遣いを感じられる磯貝の問いに一言で答え、話題を打ち切り一枚の紙切れを手渡す。
「お前これしおりのページじゃねえか!?」
「ちょっと待って下さい蓮霧君! なに先生が手作りしたしおりを買い物のメモ帳代わりに使ってるんですか!?」
ファイルから無作為に取り出したページを手渡したら、前原のツッコミに反応するかの様に反対側から殺せんせーの悲痛な叫びが聞こえてきた。
「有用なページは別で取っておいてあるから大丈夫ですヨ」
「「何もフォローになってねぇよ!!(ないですよ!!)」」
「······皆決まったみたいなので買ってきま~す☆」
いやはや、賑やかだなぁと思いつつ、買い物を口実にその場から離れて自販機のある車両へ向かう。
さてさて、到着し早速何が売ってるか確認してみたが、頼まれた物は全部ある。 これで一安心。
ということで俺が何を飲もうかという問題が残ってしまった。 ま、旅路は長いし無難にポカエリアスでいっか。
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なんやかんやで京都に到着。 あの後、同じく飲み物を買いに来た神崎、茅野、奥田の三人に会ったり、少し気がかりなことがあったりしたが、それ以外は別段なんともなく平穏な移動時間を過ごした。
ん? 気がかりなことは何かって?
······自販機で買い物をしてる最中、どうにも畏怖と敵意と憎悪が入り混じった視線を感じた。 幸いにもその場では何もなかったが、明日あたりにでも行動を起こされると面倒だ。 むしろあの場で来てくれた方が皆を巻き込まない分楽だったかもしれない。 いや、武器がない分こっちが不利か。 気配からして複数人いただろうし。
······ま、思い違いってこともありうる。 今結論付けるには時期尚早だろう。
······で、だ。
「にゅやぁ······」
どうすんのアレ。 なんで初日からあのザマなのやら····。 乗り物酔いはまあ普通にあることだけどさ、さすがに限度ってもんがあるのでは? 新幹線とバスであそこまでダウンする人そうそういないでしょ。
「大丈夫? 寝室で休んだら?」
岡野よ、それはナイフ振りながら言うセリフじゃないと思うんだ、そして殺せんせーはダウンしながら平然と避けてるのホントなんなの····。
一応俺もトランプを三枚ほど同時に投げてみたが、当然のように躱された。 トランプはソファに突き刺さってしまったが、まあ国が補填してくれるだろう、何も憂う必要はない。
「いえ、ご心配なく。 先生この後一回東京に戻ります」
「忘れ物かなにかです?」
「ええ、その通りです。 枕を忘れてしまいまして」
「「「「「あんだけ荷物あって忘れ物かよ!!」」」」」
「ああ、わかりますソレ。 俺も今の家に移った後、わざわざ枕を回収しに一度旧住居に忍び込んだことが」
「「「そしてお前はどこに共感してんだ!!!」」」
まあ、そんな感じでロビーの一幕があり、明日の班別自由行動、という名の暗殺に備え今日はもう寝るだけである。
とはいえ、折角京都まで来たハイテンションを鎮めるのはなかなか難しい。 だが、あらかじめ寝貯めを行っていた俺は夜更かしも問題なし。 連日観た過去の記憶で精神はすり減っているとは言え、ネ。
····と、いうことでだ。
「やほ、吉田」
「ん? あぁ蓮霧か。 何か用か?」
「いやなに、夜は長いんだ。 互いに、己が愛するエンジンについて語り合わないか?」
「······! いいじゃねぇか! その話乗った!!」
「っしゃ! それじゃあ早速大部屋へ行こうじゃないか!」
「おう!!」
こうして俺はバイク好きの吉田を引き連れ、一足先に大部屋へ向かったのだった。
「読者の皆さんはすっかり忘れてそうだけど、一応彼にはクルマ好きって設定があったからね」
「不破さん?」
「ちなみに作者も半ば忘れかけていたらし────」
「不破さんストップ!! 流石にその発言は危ないから!!」
なんだか背後からメッタメタな会話が聞こえてきたが、気にしない方がいいだろう。 というか、使いどころが全然ないからって俺の設定の一端を忘れかけるのは作者としてどうなん────ナンデモナイデス。
「····で、やっぱり吉田はスズキ党? この前お邪魔した時、GSXとやらを入念にメンテしてたけど····」
「お、わかってんじゃねぇか! そういうお前はどうなんだ? シルビア好きってお前の口から聞いたし、
「それが蓮霧君、意外にも
「あー、わかるぜ、その感覚。 クルマの好みとエンジンの好みって案外一致しないよな」
「······わかってくれるか友よ! よし、予定変更だ! 旅館のゲーセンで首都高でも走りながら親睦を深めよう! 費用は俺が持つ!!」
「面白れぇ! ぶっちぎってやっから覚悟しとけよ!!」
そうして俺達は夜のゲームコーナーへ駆けていったのであった。
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◁ 翌朝 ▷
「うぅ······」
「····えーっと」
二日目、暗殺決行日だというのに俺はすっかり疲れ切っていた。 何故かって? それはだな······
「蓮霧君、大丈夫?」
「あー、倉橋、ご心配には及ばないから気にしないでくれたまえ。 ····うぅ」
「昨日あんなに生き生きとして吉田君と大部屋向かってたのに、何があったの··?」
ぐったりとしながら、少しばかり強がってみるも疲労感は誤魔化しきれず。 すると片岡が問いかけてきた。
「昨晩、互いにボクサーエンジンとハヤブサエンジンの魅力について語り合ってな。 ここでは有意義だったんだけど、途中でエナドリ談義になって」
「····それで?」
「レッドブルとモンスターのどっちがいいかで言い合いになったんだ。 モンスターの値上がりで相対的に安くなったレッドブルか、一本あたりの量が多くてバリエーションも豊富なモンスターかで議論がヒートアップしてって、最終的にはこのザマだ」
「····しょうもな」
「返す言葉もございません・・・・」
昨日の事を簡易的に話すと、呆れたような木村の一言が心に深く深く突き刺さった。 どうしてこうなった······。
眠いわけではないけれど、疲労感がねェ。 まぁ仕方ない、なんとか騙し騙しやっていこう。 いつもやってることだ。
さて! ようやく暗殺旅行も本番だ。 気合い入れていこー!!
こうして、俺達の修学旅行二日目が幕を開けた。
どうも皆様、今回も最後までお読みいただき大変ありがとうございます。
さてさて、やっと修学旅行、始まりました。 一ヶ月近くかけてようやくですよ、ようやく。
しかも今回やったのは一日目なので、本番は次回からなんですよね。 ······また二週間かかりそうな予感ガガガ。
それではまた次回に会いましょう!
······それはそれとして、ここからは作者の一人語りなのですが、最近この作品を執筆するのにあたり、タイトルとあらすじに違和感を覚え始めまして······。
定期的に降って湧いた設定を追加したりしてるから、というのもあったりはしますが、なんか違うなと。
······自分はまだまだ新人なので、こういうのを安易に変えていいのかわからず、読者の皆様にアンケートという形でお聞きしようと思います。 是非ご回答いただければと。
タイトル及びあらすじの変更は
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行った方がいい
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今のままでいい