暗殺教室 孤独な捨て子の物語   作:rixk

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最初なのでプロローグとの同時投稿です





◁ 追記 ▷
2024 05/25 19:29、改行及び鉤括弧などの修正を行いました。


1話 編入の時間

停学処分を言い渡され、仕方なく家に帰ってきた。

さて、これから一週間、何をして過ごそう。

特段やることもないし・・・・にしても、E組か。

そういえばE組には同じ苗字の奴がいたっけ、なるべく話したくはないねぇ。

 

そうして色々考えつつ、昼食作ったりユーロビート聴いたりゲームしたりしてると、いつの間にか夕方になっていた。

 

「はぁ、暇になってきたしいっそもう寝るか──ピンポーン──こんなとこにお客さんかな~?」

 

来客があるなら出迎えなければ。

 

「はいはいどちら様ですか~?」

 

そうして扉を開けると、スーツ姿の強そうな人とこの人の部下と思われる人が立っていた。

 

「突然訪問して申し訳ない、君が速水蓮霧くんで間違いないか?」

 

「その通りですけど、貴方は?」

 

「俺は一応E組の副担任兼体育教師をしている烏間(からすま) 惟臣(ただおみ)という。」

 

「おや、先生でしたか。わざわざご挨拶に来るとは・・・・・。 さ、どうぞ入ってください! 後ろの方達も、どうぞ」

 

烏間先生達を家に入れ、リビングに案内する。

 

「お茶を出しますので是非寛いでください。 では、一旦失礼します」

 

・・・・・あの人、国の人かなぁ? じゃなきゃ部下なんて連れて来ないだろうし、それに"一応"って部分がどうにも引っ掛かる。

 

まあとりあえず無難に麦茶にしといたけど……緑茶派だったらどうしよう。

 

 

 

「お待たせしました、麦茶でよかったですか?」

 

「ああ、問題ない」

 

「それはなによりです。 それで、ご用件は? ただの家庭訪問であれば"部下"の方を連れてくる必要もないでしょう?」

 

「鋭いな、その通りだ。 まず、改めて自己紹介をさせてもらおう。 俺は防衛省の烏間だ」

 

「なるほど、国の方でしたか」

 

ま、予想通りかな

 

「先に言っておくが、この事は国家機密だ。単刀直入に言わせてもらおう、君にE組担任の暗殺を依頼させてもらう。」

 

「……ほう? これまた物騒ですね」

 

「ターゲットはコイツだ」

 

そうして烏間先生は一枚の写真を……ゑ? ナニコレ。」

 

「なんですかこの、この・・・なんとも形容しがたい生物は」

 

「コイツは月を爆破した犯人だ。 そして来年の三月、地球をも爆破する」

 

「なるほど、つまりこの・・・・えっと、担任がE組にいるうちに殺して地球を救ってくれ、ということで」

 

「その通りだ。 成功報酬は百億円」

 

「ほほう、全人類を救った報酬としては妥当ですね」

 

「そういうことだ。」

 

「では、ターゲットの詳細は?」

 

「一言で言うならばとにかく速い、最高時速はマッハ20ある」

 

「ふむふむ」

 

「そして君にも、奴にのみ有効なBB弾とナイフを支給する。 また、何か必要なものがあるなら可能な限り手配しよう」

 

「"にも"ってことは、もう他のみんなはやってるんですね」

 

「ああ。 何か質問はあるか? 答えられないことも多いが、答えられる範囲で答えよう」

 

「では一つ、コレって液状にして他の物にコーティングしたりってできます? ゴムとかプラスチックって元々は原油だと思うんですけど」

 

「なるほど、おそらくは可能だろう」

 

「わかりました、お願いしたいことがあるので少しだけ待っていてください」

 

そう言って自室へ向かう。

そしてプラスチックの刀二本と小太刀二本を鞘から抜いて持っていく。

 

「お待たせしました。 これにコーティングをお願いしたいのですが……」

 

「ほう?君は刀が得意なのか?」

 

「九割が我流ですけどね、昔色々ありまして・・・。 それで、お願いできますか?」

 

「ああ、問題ない。 すぐに手配しよう」

 

「よろしくお願いします」

 

そう言って頭を下げようとしたが、烏間先生に止められた

 

「依頼したのはこちらだ、君が頭を下げる必要はない」

 

「いえ、コレは俺が頼んだことなので」

 

「・・・そうか、わかった」

 

「では改めて、よろしくお願いします。」

 

「ああ、こちらこそよろしく頼む」

 

 

 

 

そうして烏間先生と部下の方は帰って行った。

コーティング自体は数日で終わるそうなので、停学明けには手元に戻ってくるようだ。

 

 

「来週からが楽しみだね、刀が帰ってきたらまた実戦して慣らさないと・・・・・フフフッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そこからは早かった。

三日後には刀が戻り、あと何故か鞘を取り付けられるベルトも一緒に付いてきた。

おそらく烏間先生の気遣いだろう。

 

E組に編入するまでの三日間は刀を慣らすために不良と連日戦った。 途中から『紫の剣鬼』とか『紫の剣影』とか呼ばれ始めたけど、まあしょっちゅう戦ってるから仕方ないかなぁ。

まあせめて呼び名は統一してもらいたいけど・・・・・。

いっそ自分から『紫の剣影』って名乗ろうかな、意外と気に入ったし、

 

 

そうして過ごしてたらもう停学明けの日だ。

さて、行くとしますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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いつものようにユーロビートを聴きながらE組の校舎へ向かう。

小太刀は鞄に、刀は周りから見えないよう背中に仕舞っておいたので少し慣れない感覚だが、まあそのうち慣れるだろう。

 

そうしてひとまずは校舎のある山に辿り着い────

 

「・・・・!!」

 

────山に着いたら急に突風と人ならざるものの気配が・・・。

誰だ俺の至福のユーロビートタイムを邪魔する輩は────ってあれなんかすっごいデジャヴ。

 

「ヌルフフフ、おはようございます、速水蓮霧くん」 

 

「・・・・・おはようございます、担任の先生」

 

目の前にいたのは今日から俺の担任になる・・・超生物先生が立っていた。

 

「あれなんか不機嫌・・・・・?」

 

「毎朝の至福のユーロビートタイムを邪魔されたんで」

 

「イヤホンを付けて登校とは、感心しませんねぇ」

 

「まあそれはいいとして、なんてお呼びすれば?」

 

「私のことは"殺せんせー"と呼んでください」

 

「わかりました、俺のことは是非名前で」

 

「はい、では蓮夢くん、まずは職員室に来てください」

 

「ええ。 あ、その前に。 殺せんせー、一年間よろしくお願いします」

 

「ええ、こちらこそよろしくお願いします」

 

殺せんせーの後ろに続いて職員室へ向かう。 ちなみにクラスメイトはもうみんな来てるそうだ。

 

 

 

 

 

職員室で改めて殺せんせーと烏間先生への挨拶を済ませる。

朝のHRで自己紹介をするらしい。

呼ばれるまで扉前で待機するよう言われたので待機する。

 

学級委員と思われる声が全体に号令をし────、

銃声とBB弾の跳ねる音が響き渡った。

 

「うるせぇ……」

 

いやホントうるさいのよ、撃つ側に立てば気にならないんだろうけど外で聞いてるとマジでうるさい・・・・・。

というかなんでこの状況で出席取ってんの・・・・・・?

 

殺せんせーが出席を取り終わるとけたたましい銃声が止んだ。

 

「では授業を始める前に、今日から皆さんと共に先生の暗殺に加わる編入生を紹介します。 入ってください」

 

ようやく呼ばれたので扉を開けて教室に入る。 ・・・約一名、驚愕と動揺の混じった顔をした奴がいたが気にしない気にしない♪

 

黒板に名前を書き、可能な限りの笑顔で名前を言う。 第一印象、ダイジ。

 

「初めての人ははじめまして、そうじゃない人はお久しぶり。 本校舎から落とされて来ました、速水蓮霧です。 誕生日は7月16日。好きなものは90年代から2000年代の国産スポーツカーとユーロビート、嫌いなものはキノコの類。 皆さん、一年間よろしくお願いします」

 

さて、質問とかに答える前に、大事なことを言っておこう。

 

「このクラスには、"たまたま偶然"、同じ苗字の人がいるみたいなので、うっかり混同しないよう名前で呼んでください! ね、速水サン?」

 

真っ直ぐに見据え名前を挙げると、俺に呼ばれた速水さんは少し悲しそうな顔をして目を逸らした。

・・・あの日と同じように。

 

「それじゃ、何か質問とかあったりする? 時間も圧してそうだから一つしか答えられないだろうだけど・・・」

 

そう問いかけると、前から三列目の、岡島・・・だっけ。 ソイツが質問してきた

 

「好きな女性のタイプは!?」

 

・・・・・・・・・・。

 

「そんなものはないよ」

 

「何かあるだろ!」

 

うーん、考えたこともないからなぁ。 うーん・・・・・・。

 

「強いて条件として挙げるのなら同い年の子かなぁ・・・?」

 

うん、このくらいしかない。 スマンな岡島、聞く相手が悪かったってことで。

 

「では皆さん!今日からクラスの一員として仲良くしてあげましょう!」

 

最後に殺せんせーが締めてHRは終わった。

 

「ところで殺せんせー、俺の席はどこですか?」

 

「カルマくんの隣、奥田さんの後ろの席です」

 

「わかりました」

 

「それでは授業を始めます!」

 

 

席に着くと、早速カルマが話し掛けてきた。

 

「久しぶりだね、蓮霧クン」

 

「ああ、久しぶりだな」

 

「まさか蓮霧クンも落とされるなんてねぇ」

 

「むしろよく今まで見逃されてたもんだよ」

 

「ま、俺はA組のセンパイに手ェ出したからね。 なんにせよ、これからよろしく」

 

「・・・・・俺がこれからよろしくできるといいケドねぇ」

 

そうして俺は、これからのことを考えつつ殺せんせーの授業に耳を傾け始めた

 

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