ULTRAMANベムラーになったので光の戦士を目指す事にした   作:エドアルド

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お久しぶりです。
ギリギリ1年経ってないからセーフ(アウトに決まってるやろ)



褐色少女の正体

 

おきて……おきて……

「…………ん……」

 

 ユサユサの体を揺すられる感覚で目を覚ます。眠気を払いながら体を起こそうとして左手が無い事を思い出してため息をつく。右腕だけで何とか起き上がって座る。

 そして先程から俺の体を揺する存在の方に目を向ける。

 

おきた?だいじょうぶ?

「……何を言っているかわからん」

 

 先程助けた褐色肌の少女は見た目的にヒューマノイド型の星人のようだな。だが宇宙で使われている共通言語ではないとなると相当な秘境の星の生まれになるな。

 とりあえずベムラーの姿から元の人の姿に戻る。しばらくベムラーの体は修復で使えないな。

 

 褐色肌の少女の頭を撫でつつもう一人の少女に目を向ける。どうやらこちらはまだ気絶したままのようだ。

 とりあえずこのままでいる訳にはいかないので近くの人里を目指すか。褐色肌の少女と白髪の少女を抱えると俺は歩き出した。

 

ねえ、なまえは?

 

 惑星間でも使える通信端末を使って近くの人里に向かう間にも褐色の少女はこちらに話しかけて来るがやはり何を言っているかわからない。帰ったら色々と調べなきゃいけないな。というか、この子は俺が引き取るしか無いのだろうか。宇宙人だから地球の国などには任せる訳にはいかない。最悪の場合研究施設に送られてしまうだろう。やはり俺が引き取るしかないか。

 

 そうこうして歩いているうちに気絶していた白髪の少女が起きた。寝ぼけているのかこちらの顔をじっと見つめている。

 

「おはよう」

「…………おはようございます」

 

 まだ眠いのか俺の言葉にも反応があまり良くは無い。まあ、今まで気絶していたんだろうし仕方がない。しかし、日本語を話したなこの子は日本人なのか。

 

「名前は言えるかい?」

「……雪音クリスです」

 

 雪音クリス……雪音、確かバルベルデに来ていた歌手にもそんな名前の人達がいたはずだ。だがその人達は紛争に巻き込まれて……。あんな場所にいたのも()()()()()なのだろうな。

 この非才の身で出来ることなど限られているがやはり助けられなかった誰かがいる事を知るとやるせない気持ちになる。

 

「クリスちゃんか、俺は早田(はやた) 雄助(ゆうすけ)って名前だ。よろしくな」

「…………」

 

 警戒というよりも怯えと言った方がいいのか、クリスちゃんからはそういう感情が伺えた。

 まあ、あの場所に居たって事はこの子も誘拐された子なんだろう。他人、特に大人に対してはこういう態度になるのも理解出来る。

 

ねえってば!

「痛い!痛いから!」

 

 クリスちゃんを心配していると褐色の少女が神髪を掴んで引っ張ったようだ。

 言葉が通じないというのはこんなにも不便なのかと改めて実感する。

 

「しょうがないか」

 

 褐色の少女の手を髪の毛から離させいったん二人を地面に置くと電話である人物へと連絡する。

 

『もしもし、ノーティアです』

「もしもし、雄助だ。情報を買いたい」

 

 電話に出たのはうちの店の常連でもある情報屋のノーティアだ。わからないことがあればノーティアに聞けばたいてい何とかなる。

 

『雄助さんでしたか。それで買いたい情報とは?』

「保護した子がいるんだが言葉が通じなくてな。共通語じゃないから結構な辺境の出だとは思うんだがな」

 

 クリスちゃんもいるため宇宙人である事を少々濁しながら話す。

 

『なるほど。その子の特徴は?』

「褐色肌で白いボディペイントがある。服装は民族衣装だと思う。多分地球で言うところの熱帯地域とかそっち方面。あと、関係あるかはわからないがメダル型のクリスタルと装置を使って怪獣になってた」

『…………クリスタルと装置を見せてもらう事は出来ますか?』

「今見せる」

 

 電話をテレビ通話状態にしてルーブジャイロもどきとクリスタルを写す。

 

「これだ」

『…………なるほど』

「ってこら!危ないぞ」

それはきょじんさまのたいせつなものなの!かえして!

 

 ルーブジャイロもどきを電話のカメラに写している褐色の少女が凄まじい勢いで突撃してきてルーブジャイロもどきに手を伸ばす。

 

『わかりましたよ』

「え?なに!?」

『いったんその子にそれは返してあげてください大切なもののようですし』

「あー、わかった。ほら」

ああ、よかった

 

 ルーブジャイロもどきを褐色の少女に渡すと大事そうに抱えてほっと一息をついた。ノーティアの言った通り相当大切なものらしい。

 

『とりあえず結論から言います。彼女の故郷や言葉については知っています』

「本当か!なら──」

『何か忘れていませんか?』

 

 そう言われて気付くノーティアはあくまで情報屋、情報で稼いでいるのだ。対価なくして報酬はありえないという訳だ。

 

「何が欲しい?」

『あなたのお店にある“ 零響”が欲しいですね。タダで』

「お前マジで言ってる?」

『ええ本気ですよ』

 

 ノーティアが言った零響は日本酒の1つで38万5千円という値段を誇る日本一高い酒である。確か深夜テンションで買って後でやらかしたと頭を抱えてとりあえず店舗に出してそのままにしていたやつだ。

 その高さから手を出すお客さんは今の今までいなかったが。

 

「釣り合うのか?」

『いえ、釣り合わないですね。なので次からしばらく報酬は割引かタダにしましょう』

「それならまぁ……」

『交渉成立ですね』

 

 ノーティアのその声と共に電話に情報が送られてくる。

 ノーティアから送られて来た情報を纏めると惑星“ディアド”と呼ばれる星に住むディアド星人がこの褐色の少女だという。

 理由としてはまず見た目。褐色の肌とペイントそして気付かなかったが少々尖った耳はディアド星人の特徴なんだとか。

 次に彼女持つルーブジャイロもどき。正式名称を“ディアドジャイロ”といいかつてディアド星に飛来し当時ディアド星人たちを苦しめていた怪獣を打ち倒した光の巨人から渡されたものらしい。

 

 本当にウルトラマン関連のやつだったか。

 

『何年か前にディアド星はディアドジャイロを強奪しようとした犯罪者集団に滅亡させられました。ですが突然現れた怪獣によってその犯罪者集団は壊滅、その生き残りが今回君に渡した指名手配のレギュラン星人のナイーガだったわけだ。中々面白い戦いだったよ』

「見てたのか……」

 

 いや、あれだけ派手にやったんだそりゃあ目にも着くか。それに彼女は情報屋だからな目や耳は幾つもあるんだろう。

 

「まあいい。情報感謝する」

『毎度どうも、次バーが開いた時にでも報酬は貰うよ』

 

 そう言うと電話は途切れた。

 そして更にはご丁寧にディアド星人の言葉を翻訳機能で使えるようにするデータまでついていた。

 

「こんな場所じゃなんだ、人がいる場所に行くか」

 

 改めてクリスちゃんと褐色肌の少女を改めて抱えて人のいる場所に向けて歩き始めた。

 

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