ゲゲゲの鬼太郎なTS転生者   作:のぞむ

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今回から1960年代編に入ります!

まずはアニメ1期最初のエピソード、おばけナイターをご覧ください!


1960年代編
おばけナイター①


「良い天気だなぁ~…」

 

1968年の春…

 

俺は今、空き地で寝転がっていた。

ちなみに父さんは俺の片目の中で眠っている。

 

俺は俗に言う隻眼らしく、潰れている片目の中に父さんがよく入ってるんだ。

片目は前髪で常に隠している。

 

「あれ~?鬼太郎ちゃんじゃないの~!」

 

すると聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

「ねずみ男じゃん!どったの?」

 

「いや~!我が親友が見えたからちょっと声をかけてやろうかなって思ってな」

 

「とか言って、私になんか金儲けさせようとしてんじゃないの?」

 

「め、滅相もない!ハハハ…」

 

「冗談だって。いくら君でもが私を金儲けに利用したりしないって知ってるよ」

 

「…お前は少し人を疑った方がいいぜ?」

 

「え?なんか言った?」

 

「いえ何も?」

 

「フーン…」

 

黄色の布を纏って顔にねずみのヒゲがあるこの男はねずみ男。

数年前に放浪の旅をしていた時に出会った半妖だ。

やたら金儲けに走り、時々悪い妖怪に寝返ったりするけどなんだかんだ俺に気を使ってくれている友達だ。

 

「あだぁ!?」

 

するとどこからともなくボールが飛んできてねずみ男の顔面にクリーンヒットする。

 

「だ、大丈夫?」

 

「いてて…誰だ!こんな球投げてきやがったのは!?」

 

「す、すみませ~ん!」

 

そこに男の子が謝りながらやって来た。

恰好的にどっかの野球チームの子かな?

 

「おい坊主!こんな球投げつけやがって!どういうつもりだよ!?」

 

「ご、ごめんなさい!」

 

「まぁまぁ、この子も謝ってるしさ、許してあげなよ。はい、次は気を付けてね」

 

「…」

 

ボールを渡すと男の子は顔を赤くしながら茫然としてしまう。

 

「君、顔が赤いけど大丈夫?熱でもある?」

 

「な、なんでもありません!では!」

 

そう言って男の子はそそくさと走っていった。

 

「にしても鬼太郎。何であの坊主は球を投げてきたんだろうね?」

 

「知らないの?あの子はたぶん野球をしてたんだよ」

 

「野球?」

 

「人間がやってるスポーツで、近頃は妖怪の間でもブームになってるんだ。かくいう私も最近特注の野球バットを買って…ああっ!?」

 

「ど、どうしたんだ?」

 

「ヤバいよ!この前墓場にそのバット置いてきちゃった!」

 

「何がそんなにヤバいの?」

 

「あのバットは絶対にホームランを打てるバットなんだよ!それがもし人間の手に渡ったら…」

 

すると近くからヒュイーン!と、どこか不気味な音が聞こえてきた。

 

この音って…

 

「なんだ?変な音が聞こえてきたぞ?」

 

「…遅かったか」

 

「え?」

 

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僕、どん(ぺい)は弱小野球チームに所属している中学生だ。

ある日、おじいちゃんのお墓参りに行った帰りに墓場でバットを拾ったんだ。

バットには”鬼太郎”と名前が書かれていたからその人が忘れていったんだろう。

 

次の日、試合で使ってみたらなんとホームランを打てたんだ!

それからたて続けにホームランを打てた。きっとこのバットの力なんだ!

 

『スゲーなどん平!いったいどうしたらそんなにホームラン打てるんだ!?』

 

『へへっ!このバットを使ったら打てるようになったんだよ!』

 

『じゃあそのバットさえあれば、俺達無敵だな!』

 

『うん!』

 

こうして僕のチームは負けなしになり、またたく間に町中の人気者になった。

 

それにしても、さっき会った女の子…変わった格好してたけど…可愛かったなぁ…

 

どこの子なんだろう?この町じゃ見ない子だけど…

 

「君達、ちょっといいかな?」

 

声が聞こえてきて、僕達は振り返る。

 

そこにいたのは、さっきの女の子とおじさんだった…

 

「なんだお前ら?」

 

チームメイトの1人が警戒気味になる。

 

「君、そのバットって、墓場で拾った奴じゃないかな?」

 

えっ!?なんでこのバットの事を知ってるんだ!?

とにかく誤魔化さなきゃ!

 

「ち、違うよ!これは元々僕のバットだよ!」

 

「そうだそうだ!」

 

「10年も前からどん平が使ってるんだぞ!」

 

「…それならいいんだけど。邪魔してごめんね」

 

「おい!お前らこの辺じゃ見ないけど、何て名前だ!」

 

「私?私は鬼太郎だよ」

 

「俺様はねずみ男様よ!」

 

鬼太郎…?

 

鬼太郎って、このバットに書かれてる名前じゃないか!

 

「正しくは、ゲゲゲの鬼太郎じゃ」

 

え…目玉が生きてる!?

 

「あ、起きてたんだ」

 

「な、なんだその目玉!?」

 

「驚かせてごめんね。私の父さんだよ」

 

「お、お父さん…?」

 

「そうだよ。行こ、ねずみ男」

 

「おう」

 

そう言って鬼太郎さんとねずみ男さんは去っていった。

 

「た、大変だよ!鬼太郎って、このバットに書かれてる名前だよ!」

 

「じゃあ、あいつがバットの持ち主か!?」

 

「たぶん…」

 

「どん平!絶対このバットを守り抜くぞ!」

 

「もちろん!」

 

絶対に、返すもんか!

 

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「なるほどのぉ…お前のバットをあの少年が…」

 

あれから俺は家に帰り、父さんにバットの事を相談した。

 

「どうしよっか?父さん」

 

「ううむ…では、こういうのでどうじゃ」

 

父さんからの提案を聞いて、俺は少し考えてしまう。

 

「なぁに、お前が上手い具合にやれば大丈夫じゃよ!」

 

「…まぁ、それしか方法がなさそうだし…それで行くよ」

 

俺は父さんの提案を受け入れ、あの男の子、どん平くんの家に向かった。

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