今回の仮面ライダーは錬金術師という事で、ならば、シンフォギアと大きな関わりのあるので、書かせて貰いました。
連載に関しては、来月のガッチャードの本編開始と同じタイミングと同じ9月3日から本格的に連載が始まります。
まぁ、個人的にも、まさか去年、連載したオリジナルライダーである仮面ライダーレーキンと同じく錬金術師がテーマだったのは、本当に予想外でした。
それまで、様々な募集を行っていますので、その時はよろしくお願いします。
覚醒前の戦い
ごく一般的なマンションの一室。両親が海外で仕事をしている為、この東京で俺は居候と一緒に2人暮らしを行っている。
「おぉい、もう、朝ご飯が出来ているぞぉ」
俺は空腹と共に、未だに眠っている居候の部屋のドアを叩きながら声をかける。
すると中からは「うぅ~ん」という気怠そうな返事が返ってきた。
「ほら起きろってば! 」
「五月蠅い、馬鹿者がぁ!!」
そう、俺が叩いていると、部屋の中から怒鳴り声とともに何かが飛んできた。
そしてそれは見事に顔面に直撃する。痛くはないのだが、当たった瞬間思わず目を閉じてしまう程の衝撃があった。
そして同時に俺は床へと倒れ込む。
そのまま、俺はむくりと起きた。
「もぅ、なんでそんなに怒っているんだよ、キャロル」
「お前がドアの前でバンバン叩いているからだ」
そう、部屋でボサボサになっている金髪と共に不機嫌そうに呟く少女こそ、先程まで眠っていた居候であるキャロルであった。
「でもさ、今日は平日なんだからそろそろ学校に行く準備をしないと」
「ふんっ、貴様に言われなくとも分かっているわ!」
そう言ってキャロルは立ち上がり洗面所へと向かう。その後ろ姿を見ながら、俺はため息をつく。
「あー、また寝癖直ししてない!」
キャロルは自分の容姿に興味がないのか髪の手入れとかは一切しない。そのためいつもボサボサで寝癖だらけの状態なのだ。そしてその度に俺が直しているのだけれど――
「うむ?何か言ったか?」
鏡越しに睨みつけてくるキャロルに対して、「なんでもないよ」と苦笑いしながら答える。
そのまま、俺達は既に用意している朝食を食べ始める。今日のメニューは白米と味噌汁、それに焼き鮭である。
「どうだ?」
「相変わらず、日本の飯は味が薄くて不味いな」と言いながらも箸を進めるキャロル。そんな事を言いつつもしっかり完食する辺りこの子の食い意地も相当なものだなと思う。
「それにしても、キャロル、お前、普段は家で何を作っているんだ?」
この家に、キャロルが居候するようになってから、結構経つ。
だが、その間、彼女が一体何を作っているのか、まるで知らない。
「別に気にするな」
「そう言われても、毎夜毎晩何かしら作っているだろう? それが気になるんだよ」
「気にするな、お前が知っても、どういう物か理解できない物だからな」
この家に住み始めて暫く経った頃、俺は誰かと一緒に食事をする事が増えた。
そういう意味では、本当にキャロルには、感謝しかない。
「それじゃ、そろそろ、俺は学校に行ってくるよ」
「気をつけて行って来いよ」
「あぁ、行ってくる」
いつものように、俺は学校に行くために制服に着替える。その最中、キャロルは何をしているんだろうと思う事があった。
「・・・さて、調整は既に終わった。あとはこいつらが言う事を聞くかどうか」
そんなキャロルの呟きが一瞬、聞こえた気がする。
だが、そんな呟きに疑問に思いながらも、そのまま家から出た。
「さて、今日も一日頑張るか!」
この春から、通い出した新しい学校への道は未だに分からず、手元にあるスマホを見ながら、進む。
「えっと、こっちだったか?」
これまで行った事のない道という事もあり、周囲を見ながら、ゆっくりと歩く。
その道中には、この近くのリディアンに通っていると思われる茶髪の子と黒髪の女の子が見えた。
「リディアンかぁ」
最近になって、風鳴翼が人気だ。
理由は簡単。その歌に秘められた力と信念の強さに惹かれるからだ。
そしてそれは、今や世界中に広がっている。
だからこそ、もしかしたら有名人に会えるかもしれないという期待はあった。
「まぁ、そう簡単に会える訳ないか」
芸能人と、街中でばったり会う機会など、アニメやドラマのような出来事は、早々にない。
そんな考えと共に学校へと無事に辿り着いた。
高校での生活は、未だに慣れない。
まだ通い始めて1週間しか経っていない事もある。
まだ、どこの部活に入るかも分からない。
だけど、おそらくは、俺は部活に入らないだろう。
何かに夢中になれる物があるのかと問われれば、今はない。
だからこそ、俺は今日も日常を過ごしていた。
その日もまた、俺はあいつが待っている家に帰ろうとした。
だけど、そんな日常は、あっさりと崩れる。
「えっ?」
目の前で、何かが通り過ぎた。
それには、見覚えがあった。
「ノイズだってっ!?」
それは、ニュースの中でしか見た事のない災害。
人類共通の脅威とされ、人類を脅かす認定特異災害。
その災害が、俺に襲い掛かろうとしていた。
周りには、人は既にいない。
だからこそ、俺はすぐにその場から逃げる事にした。
俺はノイズから逃げるように走る。
建物の近くには誰もいない。逃げ遅れた人は一人もいなかったようだ。良かった、と思うと同時に、自分の不甲斐なさを感じる。
「こんなことなら、もっと鍛えておくべきだったか?」
いや、それは無理な話だ。そもそも俺は戦いなんて望んでなかったんだから。
そもそも、災害であるノイズに、勝てる訳ではない。
「どうすれば」
そう悩んでいた俺を襲い掛かるように、ノイズが取り囲んでいた。
そして逃げ遅れた俺はそのノイズ達に飲み込まれてしまいそうだ。
(くそっ!どうなってんだ!?)
だが次の瞬間にはノイズ達は消え失せていた。
(なんだ?助かったのか?)
疑問に思いながらもゆっくりと、目を開ける。
「えっ?」
それと共に、俺の目の前にいたのは。
「キャロル、なんで!?」
「まったく、帰りが遅いと思えば、厄介な事に巻き込まれているな」
それと共に、キャロルは周囲にいるノイズに向かって、何かを放っていく。
「キャロル、これは一体、どういう状況だ?」
「それを説明する時間はって」
そう、呟いている間に、キャロルの懐から何かが飛び出した。
それは、周囲のノイズを吹き飛ばす。
「あれは、カード?」
「まさか、ずっとここにいたのか」
そう、戸惑いを隠せない間にも、そのカードは、真っ直ぐと俺に近づく。
『バッタァ!』
「えっ、バッタ?」
そこに描かれたのはバッタの絵。
だが、そのバッタはまるで、生きているように動いている。
疑問に思う俺を余所に、キャロルは取り出す。
「まさか、探していた奴が、こんなに近くにいるとはな」
「えっ、キャロル、一体何を?」
そう言っている間にも、キャロルは、そのまま俺の腰に何かを巻く。
それと同時にバッタのカードと、キャロルがもう一枚、取り出したカードを、そのままそれを装填する。
『HOPPER1!STEAMLINER!』
困惑している俺を余所に、キャロルはそのまま、腰にある物を操作する。
『ガッチャーンコ!スチームホッパー!』
「えっえぇ!?」
困惑し、何が起きているのか分からない間にも、俺の身体が変わっていく。
鳴り響いた音と共に、俺の身体はまるで別の存在に変わっていく。
その身体は青いメタリックカラーをした鎧を身に纏っている。
それと共にヒーローを思わせるマフラーが首から現れる。
それは、まさしく、ヒーローを思わせる姿。
「これは一体」
「ガッチャード、私が開発したシステムだ」
「システムって、なんだよ、これは」
「慌てるな、ほら、来るぞ」
「えっ?」
困惑する俺を余所に、正面には、既にノイズが迫っていた。
何が起きているのか分からない俺は困惑を隠せない。
それと共に後ろを振り返れば、そこにはキャロルがいた。
「あぁ、もぅ」
大事な家族を、ここで失う訳にはいかない。
そんな思いと共に、俺は真っ直ぐと拳を振り上げる。
その拳は、ノイズに確かに当たった。
それと同時に、簡単にノイズを倒す事ができた。
「あれ、灰になっていない?」
「当たり前だ、その為のシステムだ、ほら、次が来るぞ」
「えっ、嘘ぉ!!」
キャロルの言葉通り、ノイズは、そのまま大軍となって、俺達に向かって、襲い掛かる。
すぐに、俺は再び拳を振るう。
それだけではない。
脚で蹴り上げ、ノイズを倒す。
未だに信じられない事だが、俺の身体能力は、信じられない程に高まっている。
俺は、そのまま後ろにいるキャロルを守るように抱きしめながら、走る。
それを追いかけるように、ノイズ達が迫ってくる。逃げても無駄だ、とでも言いたげな動きだった。
(くそっ! こんな所で死んでたまるかよ!!)
死にたくはない。
けれど、ここで足を止めれば死は免れないだろう。
ならば―――少しでも生き残る可能性の高い方へ、一ノ瀬は走るしかなかった。
だが、無情にもノイズ達は俺に追いつく。
しかし。
「一直線に、真っ直ぐにっ!」
それは、ノイズが俺を追いかける為に真っ直ぐと並んでいる。
そんなノイズに対して、俺はすぐに蹴りを放つ。
その蹴りが、その場にいたノイズを全て、蹴り貫く。
「これで終わりか?」
それと共に、周りを見渡す。
「さて、さっさと逃げるとするか」
「えっ、どこに逃げるの?」
そう考えていると、キャロルが、その手から何かを落とす。
それと共に俺達がいたのは。
「えっ家?これって、どういう状況なの?」
「ふむ」
それと共に、腰にあった何かを取り出すと共に、俺の姿は再び元に戻った。
「なっなぁ、キャロル、これは一体何なんだ?」
「こいつらは私が造り出したケミーだ」
「けみー?」
「簡単に言えば、人工生命体だ」
未だに、その話題に俺は首を傾げる。
「このケミーの力を借りる事によって、擬似的だが、ノイズと戦う事が出来る」
「えっ、それって、凄い発明じゃないか!?」
俺は思わず叫んでしまう。
これまでノイズに対抗する手段がなかった。
だからこそ、この発明はかなり大きい。
「だが、こいつらケミーは、気に入った相手じゃなければ、変身しない。
そして、こいつらの力を最大限に発揮するには、ガッチャードライバーが必要になるしな」
「ガッチャードライバー?」
「ケミーの力を十全に発揮する為のベルトであり、これは9つのベルトの内の一つだ」
「9つ?」
「私以外にも、造り出した奴がいる。
まぁ、どこにいるのか、分からんがな」
それと共にキャロルは、そのまま仕舞う。
「キャロルは」
「んっ?」
「キャロルは、一体何者なんだ?」
「・・・お前と会った頃に、ちゃんと告げたはずだ。
私は、錬金術師だ」
これまでと変わらない日常を送る。
そう思っていた。
だけど、この時から、俺の日常は、確かに変わる。
本格的な連載を開始する前に、活動報告にて募集があります。
興味がありましたら、ぜひ、応募、お願いします。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=300979&uid=45956