ゼインとの戦いが終わりを迎えた。
あの後、ゼインによって造り出された量産型の仮面ライダー達は全て破棄された。
機械となった彼らは、命令していたゼインがいなくなった事で動かない人形となっていた。
「彼らの力は脅威になる。それこそ、他の世界においても戦っていたのが残れば、この世界では大きな脅威となる」
「まぁ、研究されれば、その可能性があるからな」
そうして、数え切れない程の全てを処理した後、ついに、別れが訪れた。
「そう、別れとは聞いたけど、なんで本部の中で?」
戦いが終わった後、カグヤが全員を元の世界に戻す為にと、本部のとある場所へと向かった。
「そもそも、俺達がこの世界の脅威を知れたのは、ここにある物が知らせてくれたからだ」
「知らせてくれたって」
そう、案内された場所に置かれていたのは、巨大な貝。
そうと表現するのが一番合っている物が置かれていた。
「これは、完全聖遺物なのか」
それを見て、キャロルは驚きの声を出す。
それに対して、周りもその言葉に驚きを隠せなかった。
「弦十郎さん、これは」
「完全聖遺物ギャラルホルン。既に起動しており、平行世界と繋がるとされる。過去に二度だけ起動したが、まさか」
「あぁ、このギャラルホルンと俺の世界のオーロラシステムが共鳴した。だからこそ、カグヤ様がわざわざ来たという訳だ」
これまでの騒動の全ての始まり。
いや、危機を教えてくれたのが、目の前にあるギャラルホルンという事に対して、全員が驚きを隠せなかった。
「そうか。あの時、俺がこの世界に来た時は」
「おそらくはギャラルホルンが直接呼んだんでしょう。他のライダーの皆様も、オーロラシステムでなんとか呼び出す事が出来ましたが、ギャラルホルンもまた手を貸してくれたんでしょう」
「・・・まさか、ゼインの戦いの最中にヒサメ達が来たのって、ギャラルホルンが知らせてくれたからなのか」
影もまた、あの場で突然現れたヒサメに対して疑問だった為、目を見開く。
「とにかく、この世界でのゼインの脅威は去った。そうなった以上は、元の世界に帰らなければならない」
「そうなんだ、なんだか、少し寂しい気がするな」
再び出会えるのかどうか分からない。
世界の危機だからこそ集えたメンバー。
しかし、それが再び集う事は。
「まぁ、あるかもしれないな」
「えっ?」
それに対して、カグヤは笑みを浮かべる。
「残念な事ですが、世界の危機はこれまでも数多くありました。それこそ、一つの世界では無理な危機が」
「その度に世界を越えて、ライダー同士が助け合った。ならば、また出会えるさ」
「・・・そういう物騒な事を抜きにして、会いたいけどな」
そうしながらも、確かな再会の約束をした。
「では、またな」
その一言を皮切りに、彼らもまた、元の世界へと戻っていく。
「・・・あぁ」
それを見つめながら、一ノ瀬達もまた、見送っていた。
こうして、ゼインとの戦いは、確かに終わりを迎えた。
しかし。
「これが異世界の技術か。なるほど、これは使えるな」
それは、ゼインによって残された量産型ライダー達の欠片。
既に全て破棄されていたが、7体が回収されていた。
その7体の量産型ライダーの前には7つの武器があった。
「少し様子見を行うつもりだったけど、まさか、完成に必要なボディパーツが手に入るなんてね。
そして、データも既に十分なぐらいに手に入った」
それと同時に、その人物が見つめた先には、禍々しい光を放つ剣。
その剣にある瞳が輝くと共に、そこから出てきた闇が、そのまま一枚のカードとなった。
「エクスドライブ・ガッチャード。彼のデータによって、こうしてレプリカ・ケミーを造れるようになった。
そして、必要なデータも全て、あとは」
それと共に見つめた先にいた1人の人物。
それの意味に頷くと共に、置かれていた武器を一つ、取る。
「それじゃ、頼んだよ。本格的な計画の為には、まだまだ人員が必要だからね。オートスコアラーでは、これらを扱う事は出来ないから」
そのまま、その人物は、その場からいなくなった。
「それにしても、まさかいなくなったと思っていたあなたがそこにいるとは思いませんでしたよ、キャロル」
その言葉と共に、ガッチャードこと一ノ瀬と共に、買い物をしていたキャロル。
そんなキャロルの姿を見つめるのは、キャロルとどこか似た青年であった。