一ノ瀬が、ドレッドと戦った同時刻。
立花響と雪音クリスもまた、突然起きた大火災に対応をしていた。
「それにしても、大丈夫なのかな、一ノ瀬君の方にも」
「あいつにはゴルドダッシュがいるから、すぐに来るだろ」
それは、ここに来る道中までに連絡が出来なかったという知らせだった。
それに対して、立花は少し不安そうにしていたが、雪音は、特に気にした様子はなかった。
『付近一帯の避難はほぼ完了。だがマンションに多数の生体反応を確認している。
防火壁の向こうに閉じ込められているようだ。
さらに気になるのが被害状況が別の方向でも広がっている』
「それじゃ、そっちに」
そう、言った時だった。
『司令っ、大変ですっ、ケミーの反応がっ』
「ケミーが、なんでこの時に?」
それに対して、雪音は首を傾げた。
だが、それよりも立花が気になったのは、ケミーの反応だった。
「んっ、どうしたの、レンキングロボ?」
それは、彼女と共に一緒にいるレンキングロボの反応だった。
気になって、少し窓の外を見ると、こちらに迫る影に気づく。
『場所は、先程離れた場所で、これはマッドウィール!?それと、これはガッチャードと同じだからおそらくは』
『一ノ瀬君が、そこにいるのか』
『えぇ、けどっ他にもっ、この下にっ、ヤミバットにホークスター!?』
「えっ?」
聞こえた声と共に、見つめる。
すると、ヘリコプターの外には、巨大な翼を広げている戦士が、そこにおり、その剣をこちらに向けていた。
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
だが、それよりも早く、立花は飛びだしていた。
同時に振り下ろされそうになった剣を、立花は受け止める。
「なっ、今のはっ」
『どうしたんだ、クリス君!?』
「なんか、よく分からない奴が襲撃してきた!多分だけど、今のが、それだと思う!とにかく、アタシも行くぞ!」
それと同時に雪音もまた、地面に向かって、降下する。
彼女が落ちている間、立花と謎の戦士との戦いも行われていた。
謎の戦士は、その手に持つ剣で、そのまま立花へと薙ぎ払うように斬り裂こうとする。
それに対して、立花は、その腕にある籠手で受け止める。
「なんで、いきなり襲い掛かってくるんですか!!」
そう、問いかけるが、まるで返事はなかった。
それに対して、苦虫を噛むような表情をしながらも、地面が近くなる。
すぐに着地する体制を取るも、戦士は、そのまま剣を振り下ろそうとする。
「こっちの鉛玉を喰らいやがれ!」
聞こえたた声。
同時に降下していたクリスの声だった。
彼女は、既にシンフォギアを纏い、手にある武器で牽制する。
戦士は、それに対して、すぐに避けて、その場を離脱する。
なんとか地上へと着地し、二人は合流する。
「どうする、クリスちゃん」
「どうするって、言われてもなぁ」
そう、話している間にも、戦士はこちらに迫っていた。
『ゴリラセンセイ!サファリバイブ!ビーストオン!』
鳴り響く音と共に、上を見上げれば、巨大な腕となって、戦士が振り下ろそうとしていた。
真正面から受ければ、確かに危険な一撃だった。
しかし、それは戦士にとっては悪手だった。
「腕力勝負だったら、こっちだって!」『ケミーライズ!レイキングロボ!』
だが、それに対して、立花は、その腕にレイキングロボの巨大な腕を纏う事で、対抗する。
互いにパワー勝負という事で、ぶつかり合う。
だが、それは瞬く間に立花の勝利となり、そのまま戦士を吹き飛ばす。
「なんとか、なったのか?」
「分からない、けど、勢いとはいえ、やり過ぎた」
すぐに、その戦士の方へと駆け寄ろうとした。
だが、クリスはすぐに銃を構える。
「ちっ、どうなっているんだ」
「クリスちゃん?」
そうしていると、建物の方へと目を向ける。
すると、そこには一人の男がいた。
男は黒スーツに黒髪に眼鏡の典型的な日本人だ。
だが、その手に持つ鞄を思わせる何かは、明らかに異質だった。
『彼はまさか』
「知っているんですか?」
『日本支部のエージェントの1人だ。数ヶ月前から行方不明であったが、なぜ』
そう疑問に思っている間にも、その手にあるカードを鞄に装填していた。
『アントルーパー!』
そのまま鞄はまるで銃のような形へと変わり、そのまま銃口を立花達に向けて構えていた。
「集蟲」
『ベルデファイア!バクズカモン! アントルーパー!』
鳴り響いた音声と共に、飛び出たのはアントルーパーだった。
アントルーパーは、そのまま男に纏わり付くと共に、その姿が変わる。
まさしく蟻の戦士だと思わせる容姿であり、ガッチャードが変身するアントレスラーを思わせるアーマーが幾つか見られる。
「なんで、アントルーパーは、確か」
そう困惑している間にも。
『ホッパー1!ベルデバースト!』
「「っ」」
聞こえた音声と共に、放たれた銃弾に対して、2人は対処が遅れた。
2人は銃弾に当たりながらも、防御しながら、ゆっくりと見つめる。
「今のって」
「ホッパー1だ、あり得ないだろ!」
これまでのケミー達に関しては理由が分からないがあり得ないとは想像していた。
だが、ホッパー1は、一ノ瀬にとっての最大の相棒である彼がこの場にいるのはあまりにも不自然だった。
「ちっ」
そうしている間にも、戦士は立ち上がり、こちらに近づいてきた。
それに対して、立花と雪音も立ち上がろうとした時だった。
「おらぁぁぁ!!」「よっと」
銃弾に対して銃弾。
戦士に対して、斧を持つ存在が、対応する。
「えっもしかして、ユウゴッドさん」
「それにグドスだったか」
そこに立っていたのは、ガッチャード以外のライダー達だった。
「んっ、確かシンフォギアだったか?まさか、こんな所で会うとはな」
「えっと、なんでこんな所に」
「いやぁ、消化活動しようと思ってな、慌てて来たんだよ。丁度こいつもいたから手伝わせようと思ってな」
「ぐっ、せっかくのナンパしようと思っていたのに」
そうユウゴッドが、そのままグドスに指を向ける。
それに対して、グドスは落ち込んでいるが、一瞬だった。
「ふむ、なかなかの美人じゃないか」
立花を見た瞬間、なぜかキメ顔をしていた。
仮面で、その素顔は分からないが。
「ならば、ここは俺がなんとかするしかないなぁ」
そのあまりの落差に、雪音は呆れていた。
「まぁ、こいつらの相手は、俺達の方が良さそうだな。だから、そっちは火事を頼む」
「けど」
そうしながらも、ユウゴッドは懐からヒーケスキューを取りだし、渡す。
「とりあえず、そっちは頼むぜ!」
それと同時にユウゴッドとグドスは、そのまま謎の存在との戦いを始める。