S.O.N.G.の本部で、その知らせが来た時には、全員が戦慄を隠せなかった。
「いっ一ノ瀬と立花の奴がケミーに喰われただと!?」
その知らせには、その場にいた全員が驚きを隠せなかった。
「キャロルっ、ケミーは人を基本襲わないんじゃないのか?」
「あぁ、普通はあり得ない。急がなければならないようだ」
その言葉と共にキャロルは、その手には一ノ瀬から預かっていた剣を手にする。
その剣には、これまでになかった色に染まっており、メインカラーは青と赤で、中央部に金色でXが造詣されている。
「それが」
「とりあえず、その場所へと向かう」
「あっ、キャロル君っ」
そう、キャロルは静止の声を聞く前に、すぐにテレポートジェムを使用し、その場から離れる。
それは、一ノ瀬達がいなくなった場所。
「あの馬鹿達は一体」
そうしながらも、周囲を確認するキャロル。
雨は未だに振り続けており、びしょ濡れになっている状態。
だが、それを気にせずに周囲を見るキャロル。
「そんな事をしたら、風邪をひきますよ、キャロル」
「っ」
聞こえた声、同時に振り返るとそこにいたのはノエルだった。
「ちっ、狙っていたのか」
そこにはノエルだけではなく、もう一人、蝙蝠を思わせる戦士もいた。
「えぇ、念のためにですが、テレポートジェムですぐにという事はあなた一人だけのようですね、サファリナイト」
それと共にサファリナイトも、またゆっくりとキャロルに近づく。
「錬金術が使えないあなたでは、私には敵わないでしょ」
「それは、どうかな」
それと同時だった。
キャロルは、懐から取り出した指輪をそのまま嵌める。
「それは」
「まぁ、研究成果の一つだよ。万物はこれなる一者の改造として生まれうく」
その言葉に疑問に思っている間にも、キャロルの手元にあった剣は、まるで意思を持っているように宙を飛ぶ。
「ほぅ」
同時に、エクスガッチャリバーから放たれたのは赤い結晶。
それを前にして、ノエルは余裕な表情を崩さないままサファリナイトに防御を任せる。
「ミカの能力、記憶がなくても使えるようにしたとはな」
「この剣の力は凄まじいからな、これを媒介にすれば、ある程度はな」
そう、キャロルは笑みを浮かべる。
だが、それはやせ我慢だと分かる。
「ですが、これの前には無意味ですが」ドレッド、零式…!
鳴り響く音声と共に、ノエルはドレッドに変身し、そのまま跳ね返す。
同時に、そのまま前に歩く。
「ぐっ」
すぐに追撃を行うキャロル。
だが、それらの攻撃は、全て無意味だった。
「無駄な抵抗ですよ、キャロル。今のあなたの力は全盛期と比べて、かなり弱い。そんなあなたが今の私に勝てるとでも」
「さぁな、そんな記憶はないからな。何よりも、私はあの諦めの悪い馬鹿の相棒だからな」
「馬鹿、あのガッチャードですが、あのような奴に何が」
「何が?決まっているだろ。あの馬鹿はな、常識を超えるんだよ」
その言葉と同時に、川から現れたのは恐竜のケミー。
そのまま口を大きく開けると同時に。
「レークッス!!」「「おらぁぁぁ!!!」」
「なっ」
その恐竜の口から現れたのは、既にガッチャードに変身している一ノ瀬と、シンフォギアを身に纏っている立花の二人。
そのまま、ノエル達に向かって殴る事で牽制になり、そのまま吹き飛ばす。
「お前達、生きていたのか」
「あぁ、勿論!」「エックスレックスが色々と教えてくれたから」
「エックスレックスって、まさか」
それと共にキャロルは、そのまま恐竜のケミー、エックスレックスを見つめる。
「それに、なんとか出来る方法も分かったからな」
同時に一ノ瀬は、そのまま自信に満ち溢れた笑みを浮かべる。
「…だったら、さっさと使え、馬鹿共」
そう、エクスガッチャリバーは一ノ瀬の手に。
そして、立花の手元にはケミーライザーがあった。
だが、その形は、少し変化していた。
「あれ、これって、なんだか前のとは少し違うような」
「あれで終わる私ではない。既にお前達シンフォギアも新たなステージへと向かっている」
「うぅん、よく分からないけど、キャロルちゃんを信じるよ」
その言葉と共に、そのケミーライザーを装着する。
『ミョルニル・ライザー』
「ミョルニルっまさか」
「エルフナインが持ち出した聖遺物の欠片だ」
「だが、あれはシンフォギアに出来ない程の欠片のはずだ、そんなのどうやって」
「そんなの決まっているだろ。こちら流で言う、ガッチャーンコだよ」
それと同時に立花が、そのままミョルニル・ライザーにレンキングロボをセットし、そのままボタンを押す。
『デュオケミー!レンキングロボ!』
鳴り響いた音声。鳴り響く音声と同時に、その身に纏ったのは電撃。
金色の装甲は、これまでの立花が身に纏っていたガングニールとはどこか違った。
「まさかっ」
「人とケミー、人と聖遺物を錬成させたのは多重錬成はお前達もよく知っているだろ」
「だが、それは」
「あぁ、そうだ。人と聖遺物とケミー、これらを組み合わせたまさしく四重錬成こそが、この姿だ」
「ちっ、失敗すると思っていたが、まさか」
「そして、お前は忘れているようだな、あの馬鹿の存在も」
「なに」
その言葉と同時に一ノ瀬の方を見る。
その手にあるエクスガッチャリバーを変形させ、そのままガッチャードライバーに装填する。
そこまではノエルにとっても想定内だった。
だが。
「エックスレックス、力を貸して!」『レークッス!』
「なっ」
エックスレックスは、自らの意思で、そのまま一ノ瀬の手元へと来る。
「レベルナンバー10が自らの意思で」
「これの意味は分かるよな」
それと同時に、エクスガッチャリバーに、エックスレックスを装填する。
「頼むよ、エックスレックス」グレイトフルエンシェント!ガッチャーンコ!X!!X-REX!スーパー!
鳴り響く音声。
同時にガッチャードの姿は変化する。
発光した赤い電子模様のようなラインが走り、全体的に刺々しい見た目。
何よりも、その姿は、まさしくエックスレックスを鎧として身に纏ったような姿。
「ケミー3体の力を、同時にだと」
「さぁ、ここからが反撃が始まりのようだな」