歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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かつての憧れ

あの戦いが終わった後、それはかなり大きな影響があった。

それは、響の怪我だけではなかった。

 

「調が悪いんデス!」「切ちゃんが無茶するからでしょ」

 

それは、この二人の喧嘩である。

あの戦いの後から、この調子である。

 

「なぁ、一ノ瀬、このまま黙っているつもりなのか?」

 

それと共に四位は俺に対して質問する。

 

「…簡単に解決出来ないからな、こればっかりは」

 

そう言っている間にも、ようやく回復した響が立ち上がっていた。

それは、喧嘩している二人の元へと向かい、二人の手を繋げる。

 

「ごめん二人とも。最初にペースを乱したのは私だ…」

 

その様子は、普段とは違った儚さもあり、その言葉の意味を聞くように、見つめる。

 

「…話しても良いんだな」

 

俺の問いかけに対して、響は頷くと共に。

 

「あれからまた…お父さんに会ったんだ」

 

おそらくは、今日の放課後だろう。

あの時に会っていた事は間違いないだろう。

 

「ずっと昔の記憶だと優しくてかっこよかったのに…すごく嫌な姿を見ちゃったんだ。

自分がしたことをわかってないお父さん…無責任でかっこ悪かった…見たくなかった…こんな思いをするなら…二度と会いたくなかった…」

 

悔しさから、手を震えている。

そんな響に対して、その場にいる全員は何も言えなかった。

 

「…難しいな、親子の問題ってのは」

 

俺自身も未だに分からない事だらけだから。

それと共にキャロルも、またその話を聞いていた。

 

「父親か」

「どうしたんだ、キャロル?」

 

これまで会話に参加していなかったキャロルが、それに反応していた。

 

「…少し前にな、俺自身が、なぜ錬金術師になりたかったのか、エルフナインが教えてくれたからな」

「それって、つまり」

「…俺のパパは錬金術師だったらしい」

「曖昧なんだね」

「俺自身、その記憶がないからな、だが、立花響。パパの記憶がない俺が言うのもなんだけど、父親に会った方が良いぞ」

「…だけど」

 

そう、俯く響。

 

「…よしっ、響!その時は、俺を呼べ!」

「えっ」

「友達が悩んでいるんだ、協力しない奴はいないだろ!」

 

その言葉がきっかけだっただろうか。

 

「それじゃ、私も」「何か力になるデス!」「私に出来る事があれば」『ホッパー!』『レンキン!』

 

すると、他の面子も次々と手をあげていく。

 

「っ、ありがとう、けど、本当に大丈夫だから」

 

そう言った響は、悲しそうではあった。

だけど、同時に、どこか嬉しそうでもあった。

 

「とりあえず、今日は休んでおけ、俺もどうせ泊まるから」

「あぁ、だったら俺も外に出るわ、向こうで待機しているあいつも痺れをきらしていると思うからな」

 

それと共に四位と共に暁と月読もまた、出る。

 

「仲直り、出来るかな」

「さぁな、それこそ、俺達は待つしかないからな」

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