「・・・」
エメラルダンとの戦いは、大きな影響を与えた。
風鳴翼と、仮面ライダーが、その身体に大きなダメージを受けた事によって、しばらく動く事が出来なかった。
そして、立花響は、そんな傷ついた姿を間近に見た事もあり、彼らを守る為に、特訓を行っていた。
そんな立花響の特訓をしている同時刻、日本国の防衛大臣である広木威椎は公用車での移動中であった。
その車に対して、見つめる怪しい影が一つ。
「これより、任務を開始する」
それと共に、その影は、すぐに動き出した。
人並み外れた動きで、その車を追う。
やがて、トンネルに入った車を見ると同時に、男は背中に背負っていた物を取り出す。
それは、ペンチというには、あまりにも大きすぎた。
同時にトンネルの中にある現状を確認する。
「既に死亡しているか。
だが、任務は継続は可能」
その一言と共に、手に持ったペンチを持ったまま、その車に向かって走り出す。
そして。
「ふんっ」
「なっ、がぁ!!」
そのまま、車の中に銃口を向けていた男に向かって、そのペンチで殴る。
あまりにもの不意打ちで、簡単に吹き飛ばされた。
同時に、他にいる周囲にいる男達へと、次々と攻撃を仕掛けていく。
「貴様はっ」
「まさか、ここまで当たっていたとはな」
それと同時に、ペンチを、手に持ちながら、取り出したのは、ライドケミーカードだった。
「君は、一体」
「Mr.広木。そのまま、車の中で。あなたは、私が守ります。それが任務なので」『ガキン!MADWHEEL!ゴキン!』
そのまま、手に持ったペンチに、ライドケミーカードを装填する。
同時に
「鉄鋼」『ヴァルバラッシュ!TUNE UP! MADWHEEL…!』
それと同時に、男の姿は変わった。
下半身は煤で汚れた作業服のような白いスーツ、上半身には錆びた赤紫色の鎧を纏っている。
「君は」
「ヴァルバラド!撤退だ、撃て!」
それと同時に、ヴァルバラドに向かって、銃弾の嵐が襲い掛かる。
それを見たヴァルバラドは、瞬時に近くにあった車に、自身の武器であるヴァルバラッシャーで前に置く。
そして、そのまま広木を守るように、自らを盾にする。
銃弾の嵐が、彼らに襲い掛かるが、それらはヴァルバラドにまるでダメージはなかった。
やがて、その姿が無くなった事を確認し、周囲を警戒しながら、その場を避難する。
「君は一体」
「コードネームはヴァルバラド。
ホワイトハウス直属のエージェントです」
「なっ、そんな君が、なぜ、私を」
「米連内部で不穏な動きを察した大統領が、ある派閥がとある人物と繋がりがあると推測。
そして、その行動で邪魔にあるあなたを暗殺すると予測し、極秘で護衛をしていました」
「なるほど、僅かだが、心当たりはある。ならば、これを彼らに届けなければならない」
そう言って、広木は、その手にあるケースを見せる。
「命を救ってくれた君には、悪いとは思うが、このケースをとある人物に渡す。
その間は」
「了解しています。あなたの護衛。それが、俺の任務」
それと共に、ヴァルバラドもまた、元の人間の姿へと戻る。