キャロルは、そのまま過去の自分自身、ダウルダブラを身に纏うキャロルと相対している時だった。
ダウルダブラは、その手から弦でキャロルに向かって、放った。
「ふん」
その攻撃に対して、キャロル瞬時に避ける。
細い弦による攻撃は死角で捕らえる事は出来ない。
「だけど、それの使い方は、私も既に熟知している」
その言葉と共にユニコンはその手から錬金術で作りだした透明な縦で受け止める。
眼前にいるダウルダブラによる攻撃は止まる事はなかった。
それでもキャロルから余裕の笑みは消える事はなかった。
「どうやら錬金術は使えないようだな。
ならば簡単に対処できる」
「油断しないでください、キャロル! それは」
「エルフナイン、これは油断ではない余裕だ」
そしてダウルダブラの攻撃を回避し、そのまま接近する。
だが、キャロルがダウルダブラに近づいた瞬間、その腕を手刀のように突き刺そうとする。
その攻撃を予測していたのか、キャロルはそのまま横に回避する。
しかし、その動きを読んでいたかのようにもう片方の腕から放たれた弦による斬撃が襲い掛かる。
だが、それもまたキャロルには読めていたのかダウルダブラの手を掴む。
そのままダウルダブラの動きを止めて、地面に叩きつける。
「っ」
「錬金術が使えないとこれか」
そう、ダウルダブラの弦によって貫かれたはずのキャロルは無傷だった。
まるで何事も無かったように平然と立っている。
その姿に驚く様子もなく、ただ見下すような視線を向けるだけだった。
「キャロル」「あぁ、こいつをすぐに終わらせる」
その言葉と共に構えると同時にダウルダブラの方も動いていた。
その手の弦で、攻撃を仕掛けようとする。
だが、それを察知したのか、キャロルは地面を踏み砕く事でその場から離れ、同時に足元から石の壁を作り上げる。
そして壁を作り出しながら、ダウルダブラへと迫る。
それに対して、ダウルダブラは両手を広げ、弦を高速回転させ、風を生み出し、砂煙を巻き上げながらキャロルに迫る。
「ほぅ、応用は出来るのか」
それに対し、キャロルは右手を突き出す。
そこから生み出したのは巨大な岩石。
真っ直ぐと向かってくるダウルダブラに対し、岩をぶつける事で防御を行う。
ぶつかり合う二つの攻撃。
それによって発生した衝撃波により、周囲の壁を吹き飛ばすほどの威力を持っていた。
その衝撃を受けながらも、キャロルは一歩たりとも引く事はしなかった。
「さぁ、決めるぞ、エルフナイン」「分かりました!」ハイアルケミスリンク! サンユニコーン! ビッグバンノヴァ!
キャロルは、そのまま腰にあるドライバーを操作する。
それに合わせるようにキャロルはもう片手には太陽を作りだしていた。
「奴の真似事のようで嫌だがなぁ!」
その叫びと共にダウルダブラに向かって、その太陽を放った。
ダウルダブラもまた、弦でその太陽の攻撃を受け止めようとした。
だが、その太陽の威力はあまりにも大きすぎて、防ぐ事は出来なかった。
「っ」
そのまま太陽の中へと消えていく。
それが、キャロルにとっての過去の自分の勝利であった。
「それじゃ、次はこっちだな」
キャロルはそう言いながら、すぐにチフォージュ・シャトーの操作を行う。