「さて、君の実力、見させて貰うよ」
「そうか、だったら!」
眼前にいるエリクシードのその言葉を聞くと共に、既に俺の腕に備わっているレールガンで向けていた。
エリクシードは油断出来ない相手だと判断した俺は、そのままレールガンによる銃弾を真っ直ぐと放った。
光を置いていく程の速さで放たれたそれは、エリクシードに確かに当たった。
だが。
「速いねぇ、これは油断は出来ないね」
そう余裕な言葉と共に、背中から生えているマントで銃弾を受け止めた。そしてマントの両端が伸びていき、鞭のように振るってきた。
それを後ろに下がりながら回避すると、エリクシードは再び笑みを浮かべてきた。
「まだまだ行くよ」
今度は槍のような形状に変化したマントを振るってくると同時に、エリクシードも距離を詰めてくる。
それに対して、俺は全身にある遠距離攻撃を全て放ちながら、その動きを予測し避けていく。
「はっ! 流石はガッチャードってところかな? だけど……!」
「ッ!?」
突如として視界の端に現れたエリクシードに驚きながらも、すぐに体を捻りながら後ろへと下がる。
それと同時に、今までいた場所にエリクシードの持つハルバードが俺のレールガンが突き刺さった。
「くそ……!」
舌打ちをしながら距離を取りつつ、再び腕に付いているレールガンを構えようとするが、エリクシードは既にマントを剣に変えており、こちらに向かってきた。
それに合わせるようにこちらもレールガンを構えると、エリクシードはそのまま斬りかかってくる。
「ぐっ……!」
なんとか受け止めるが、エリクシードの力は強く、徐々に押されていく。
それならばと、俺はレールガンによる牽制を行いながら、後ろへと下がる。
「そんな距離を離れると、寂しいじゃないの!」
そんな俺に対して、エリクシードは、その手に青い炎を灯す。
ハルバードを持っていない方の手を、こちらに向けると青い炎はそのまま俺に向かって、火炎放射のように向かって来る。咄嵯に横へ飛ぶことで避けるが、それでも炎の一部が体に掠めてしまう。
「熱い……けど、ダメージは少ない……」
熱を感じるだけで、特にダメージを受けていない事に驚くが、今は気にしている場合ではない。
直ぐに体勢を立て直すために、その場から離れようとしたが、いつの間にか目の前にいたエリクシードによって蹴り飛ばされてしまった。
「がぁ……!!」
衝撃と共に地面を転がる。
だが、そんな俺に追撃するようにマントと青い炎はこちらに迫る。
なんとか、肩にある武装から放つ擲弾で、それらの攻撃を迎撃を行いながら、立ち上がる。
しかし、エリクシードも既に次の攻撃の準備を行っていた。
「今度はこっちよ」
そう言うと同時に、エリクシードは地面に手を付ける。
すると、地面から出てきたのは、巨大な植物の蔦。
蔦の大きさを観察する暇はなく、そのまま鞭のようにしなりながら、こちらに向かって襲い掛かってくる。
それを何とか回避するが、すぐに第二波が来る。
「うぉ!?」
思わず声を上げながらも、必死になって避ける。
この場において、俺には遠距離攻撃はない。
レールガンと擲弾。
ゴルドダッシュの特徴的なそれらの武装は、この場では迎撃にしか使えない。
その為、相手の攻撃を受け止めることも出来ず、ただひたすらに逃げ回るしか無いのだ。
そして、相手はそれを分かっていて、こちらを追い詰めるように動き続けている。(くそ……どうする?)
このまま逃げ続けていてもジリ貧だ。
しかし、だからと言って、接近戦を仕掛けようとしても向こうの方が強い。
ならば、やはり逃げるしかないのか? そう思い始めたが。
「先輩!」「これをっ!」
聞こえた声。
それと共に視線を向ければ、そこには暁さんと月読さんの2人がいた。
そして、そこから投げられたのは。
「っありがとうな!」ガッチャーンコ!ファイヤー!オドリマンティスアチーッ!
俺はすぐに飛ぶ。
投げられたケミーカードを、手に取り、すぐにオドリマンティスへと変わる。
それと同時に先程までの重装甲であったゴルドダッシュからオドリマンティスへ。
そして、両手にはガッチャードトルネードを手に持ち、二刀流となった事で走り出す。
「姿が変わってもね!」
それと共に再び植物の蔦が襲い掛かる。
だが、それに対して、俺はガッチャードトルネードで軌道を変える。
「やっぱり斬れねぇか、だけど!」
攻撃の軌道を変える事が出来ると分かるだけで十分!
身軽になった身体によって、襲い掛かる蔦を掻い潜りながら接近する。
「うっそぉ!?」
俺の予想外な動きにエリクシードは驚く。
だが、そうしている間にも、俺は走り続ける。
エリクシード自身のマントによる攻撃、植物の蔦を全て受け流し、青い炎を身体を捻って避ける。
そして、遂にその刃がエリクシードへと届く距離まで近づく事が出来た。
「オラァッ!!」
「くぅっ……!」
ガッチャードトルネードを振り上げ、そのまま振り下ろす。
だが、エリクシードもただやられるだけではない。
咄嵯の判断でマントでその身体を包み、防御する。
そして、俺がガッチャードトルネードの攻撃が終えると同時に、マントの隙間からハルバードを突き上げる。
それに対して、もう片方のガッチャードトルネードで受け流す。
「へぇ、面白いね!」
それらの行動を見て、さらにエリクシードは笑みを浮かべるが、こっちは必死なんだよ。
攻撃の手を一切緩めてはいけない。
少しでも判断が誤れば、こちらが負ける。
何よりも、時間制限が迫っている。
俺は両手に持つガッチャードトルネードで、エリクシードを追い詰めようとする。
しかし、向こうは未だに余裕を崩さない。
「あぁ……やっぱり良いねぇ! こんなにワクワクする戦いは初めてだよ」
俺の攻撃を避けながら、嬉しそうに語る。
だが、俺はそんなことに気を掛けていられないほど、追い詰められていた。
その時だった。
ドライバーにあるガッチャーイグナイターが限界まで来て、変身が解除される。
「っ!」「あらま」
それと共に、エリクシードの攻撃は、俺の首元で止まる。
「そうだった、その変身には制限時間があったのね」
「何のつもりだ」
まるで、遊びに飽きた子供のように止めた。
「どういうつもりだ」
「簡単よ、何もしない子供を殺すつもりはない。何よりもね」
それと共にエリクシードも、そのままテレポートジェムで転移する。
「また」
「先輩」
この戦いでは、エリクシードによって生きられたにすぎない。
「どうにか、しないと」
そう、俺は呟くしかなかった。
勝手に設定ファイヤーガッチャード
ゴルドダッシュ
通常時のゴルドダッシュに比べて高い威力を持つレールガンを装備しており、全ての面において通常のゴルドダッシュを越えている。
だが、その分、エネルギー消費も激しく、スチームホッパーと比べて制限時間がかなり少ない。
オドリマンティス
通常時のオドリマンティスにはないガッチャードトルネードを二刀流で戦う事が出来る。両手に持つ事でまるでカマキリのような動きをする事が出来、相手の攻撃を躱しながら手数で押し切る。