ギーツさんのカードを通じて、他の仮面ライダーのゼロワンさんと電王さんの二人から力を借りる事が出来た。
なぜ、あの時に反応したのか、俺には分からなかったが、状況を説明したキャロルから一つの仮説が出た。
「奴らが護衛をしていたデュランダル、それだろうな」
「デュランダル?」
そのワードは、ゲームなどをやっていると、見る事が多いワードだ。
だけど、それが、どのような関係があるんだ。
「デュランダルは、その性質で圧倒的なエネルギーを生成した。
それが、これまではエネルギー不足していたカードに供給され、そのまま発動したんだろう」
「そうなんだ」
「くくっ、ならば、話は簡単だな、さっそく「いや、駄目でしょ」なに?」
「さすがに、そんな泥棒な真似、出来ないよ!」
その俺の意見に対して、ケミー達も賛同したのか、次々と叫んでいた。
「ちっ、まぁ良い。それに手を出して、敵が増えるのも厄介だしな」
「それはまぁ、あのネフシュタンの鎧の子もそうだけど、未だに分からないのが、エメラルダンだからなぁ」
「あぁ、そんなの、少し考えれば、分かるだろ」
「えっ?」
そう、キャロルは、既に答えが出たように呆れたように言う。
「ネフシュタンの鎧の奴のバックにいる奴と同じく、エメラルダンの奴の背後にいる奴も同じだろうよ」
「えっ、そうなの!?」
それに対して、俺は思わず、声出して、驚く。
「これまでの2回の襲撃を合わせて、考えれば、奴が出てきたタイミングはあまりにも良すぎる。何よりも、奴の話を聞く限りだと、ケミーの感情を抑えつけているようだしな」
「それはまぁ」
エメラルダンの話を聞く限りだと、そうだ。
「ケミーは、悪意に触れれば、その力を暴走させる。だからこそ、その暴走を抑える為にリミッターをかける事がある。まぁ、道具だと思っている奴は、安全な性能にする為に行う処置だけどな」
「そうなのか」
「暴走はしないが、安全ではある。話を聞く限りでも、そうしなければ、暴走する程の行為だからな。だが、反対に言えば、お前が奴に勝てる要素は、そのリミッターなしで、行える事だ」
「えっ?」
それには、俺もケミー達も首を傾げる。
「お前は、本来ならば僅かでもあるケミーのリミッターを始めから振り切った状態で行っている。僅かな怒りと悪意だけでも暴走する程に。
だが、それは同時に、ケミーに、これまでにない可能性を」
「・・・うぅん、難しい事はよく分からない。
だけど」
それと共に俺はケミー達を見つめ。
「俺がケミーを信じれば、ケミーもそれに答えてくれる!そういう事だよな!」
「馬鹿なお前が分かりやすく言うと、そうだな」
それと共にキャロルは立ち上がる。
「さて、飯に行くぞ。
お前が、毎回お好み焼きをぐしゃぐしゃにするから、もぅ、店で直接喰うぞ」
「あははぁ、ごめん」
そう言いながら、俺はキャロルと共に、行きつけの店であるふらわーへと向かった。
ふらわーの店内へと入ると。
「叔母ちゃん!お好み焼き、二つ、お願いねぇ!」
「あいよ、あらまぁ、一ノ瀬君じゃない、その子は?」
「んっ、俺の家の居候のキャロルって痛ぇ」
「ここで名前を出す馬鹿がいるか」
俺が名前を出すと共にキャロルは、そのまま足を蹴る。
「なかなかに良い子じゃない、だったら、少しだけサービスをするよ」
「・・・感謝する」
それだけ言い、キャロルはそのままカウンター席へと座る。
「あっ、その相席、良いですか?」
「あっはい、大丈夫ですよ」
既に座っていた事もあって、俺はそのままキャロルの横に座っている子に挨拶をしながら、座る。
「ふんっ」
「あの、仲が良いんですね」
「あっ、分かります!いやぁ、こうやって、仲が良くなるのに、結構時間がかかったんですよねぇ」
「こいつが、ただの馬鹿なだけだ」
「あははは」
俺とキャロルの様子を見て、その子は、どこか様子が変だった。
なんというか、悩んでいる様子のような。
「・・・ちっ、何を辛気くさい顔をしているか分からないが、そんなのでは、旨い飯も不味くなるぞ」
「キャロル」
「ごめんね、その、最近嫌な事が続いて」
「嫌な事ですか?あぁ、良かったら、話す?」
「いえ、そんな、今日会ったばかりの人達に」
そう女の子は、戸惑った様子を見せながらも。
「これから、もう2度と会えるかどうかも分からない関係だ。
だったら、こっちが気分悪く食べるような表情をしないように、その悩みとやらをちゃちゃっと話せ」
「えっと」
「つまりは、笑顔で食べたいから、悩みを聞くって、言っていますから」
「お前は、なんで、そういう答えになる!」
キャロルは、そのままぎりっと睨み付ける。
「それじゃ、少しだけ。その、なんていうか、私には親友がいるんです」
そのままぽつりと話し始めた。
どうやら、彼女の親友は何か隠し事をしているらしい。
これまで、そういう事がなかった事もあり、どこか溝が出来たような気がする。
「・・・そうなんだ、えっと、その「隠し事が悪いのか?」キャロル」
「隠し事は別に誰だってある。それが、後ろめたい事だったら、とことん攻めれば良い。けどな、もしもそれがお前を守る為だったら、どうする」
「それは」
「結局は、話さなければならない。話しても、隠しているならば、それを話してくれるまで待て。どうせ、この先は長い人生、それぐらいで無くしたら困るだろ」
「キャロルちゃん」
「キャロル、お前、似合わない事を言うな」
「お前が言うか、馬鹿が」
そう、俺に対して、再び蹴るキャロル。
「まぁまぁ、さぁ、これでも食べておきなさい」
「うわぁ、ありがとう!それじゃさっそく『ホッパッ』えぇ、嘘ぉ、ごめん叔母ちゃん!これ、持ち帰り用で!キャロルに渡しておいて!!」
「あっ、ちょっと、まったく」
ホッパー1が急に騒ぎ始めた。
おそらくはノイズが出てきた事を知らせた。
俺はすぐに向かった。
「あの子、良い子だけど、なんだか、時々カードに話しかけているのよねぇ、何か知っているかい、キャロルちゃん?」
「ちゃん付けで呼ぶな、まぁ、あれだ」
それから、キャロルは一瞬だけ、間を開けると共に。
「中二病だ、気にするな」