歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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新たな力

「まったく、厄介な事になったね」

 

そうしながら、ベルデバスターは眼前で新たな姿になったユウゴッドに、再度銃弾を放っていた。

先程と同じく、その手にあるベルデアタッシュによる攻撃。

だが、それらは。

 

「おぉ、全然負担がない!」

 

ユウゴッドの身体に直撃したが、まるでダメージはなかった。

それはハオーディンの雷の力と同時に、彼の力となっているケケラの影響であった。

ケケラは変身者が持つ理想の自分をプロデュース・コーディネイトする力「デザイン力」を読み取るレーザーレイズライザーによって変身した力。

それと共にハオーディンの力を最大限に発揮する事が合わさった事によって、その力は発揮された。

 

「ならば!」カマンボエール

 

それと共に、ベルデバスターは瞬時に近接戦闘に持ち込む為に、その水流の刃を向けて放った。

だが、それらの攻撃もまた同じだった。

それに対して、ベルデバスターは疑問に思った。

そして、その力の正体は、状況を見ていたキャロルは察した。

 

「まったく、ケミーの組み合わせには驚くよ」

「どういう事なんだ?」

 

それに対して、キャロルは口を開く。

 

「構造相転移の原理だ」

「構造相転移って、あれが!?」

 

その単語に聞き覚えのある藤尭は思わず叫んでしまう。

 

「それはつまり」

「あぁ、奴の身体表面は、ハオーディンの雷によって強度を変化させる。本来ならば不可能かもしれないが、ケケラのデザイン力によって、それは再現される事になる」

「それってつまりは」

「彼は、同じ大きさの物理攻撃を無効化出来るという事です!」

 

それと共にベルデバスターへと、その手に再現されたレーザーレイズライザーで接近しながら、戦いは続いていく。

そして、新たな力を得たユウゴッド以外でも、その戦闘の影響は大きかった。

 

「はぁぁ!」

「へぇ!」

 

ジャスティファイは、その手に持ったユニコンの力によって作り出された武器、ユニークランスで戦っていた。

先程までのジャスティファイのような荒々しい戦い方はしていなかった。

だが、それよりも素早く動いていた。

 

「これは、本当に凄まじいわね、さすがはキャロルちゃんと言った所ね」

 

ジャスティファイに向けて、エリクシーハルバードで薙ぎ払う。

だが、それをまるで残像を残すような速さで、避ける。

 

「光と速さが合わさった訳ね」

「あぁ、結構単純だけど、効果はあるよな!」

 

先程までのダメージ。

それらは、ユニコンの力によって、一時的に回復している。

同時に、ジャスティファイは、その戦いの最中で、真っ直ぐとエリクシードに向ける。

 

「なぁ、あんた、本当に悪者なのか」

「なんで、そう思うのかしら?」

「だって、さっきからっ未来を全然狙っていないじゃないか!」

 

先程から、ジャスティファイに対して攻撃は仕掛けても、未来の方には、まるで攻撃を行わない。

その行動に対して、疑問に思ったジャスティファイは直球で尋ねる。

数多くの戦いの最中でも、ジャスティファイはそれが疑問だった。

しかし。

 

「ただの気まぐれかもしれないわよ!」

 

そうエリクシードは一閃。

ジャスティファイとの戦いはさらに大きくなっていく。

そして。

 

「はぁ!」

 

ケミカルとグラヴィスとの戦いもまた大きくなっていた。

グラヴィスは、周囲の重力を操作していた。

全てはケミカルを捕らえる為に、行っていたが。

 

「これは、かなり面倒な組み合わせだ」

 

単純な雷によるスピードならば、計算すればなんとかなったかもしれない。

だが、それを不可能にさせているのは、ヴァンフェンリルの力に関係していた。

彼は移動した先で、生成したのは氷の塊。

それを、足場にして、縦横無尽に移動していた。

 

「氷が出来た所を狙おうとしても」

 

そう、次に氷が生成された時に、そこに攻撃を放っても、氷の塊だけしか残っていない。

 

「氷での陽動、さらには、雷のような速さで捕らえられない。

これが、本来のライトニングフェンリルの力という訳か」

「あぁ、だからこそ、あんたには問いたい事がある」

「どのような問いがあったとしても、私はその問いに答えるつもりはない。そして、私が答えるとしたら」

 

そう、各々の場で戦いは確かに繰り広げられていた。

だが。

 

『撤退だ』

「なに?」

 

それは、戦っていた彼女達の元だった。

 

「サンジェルマン、どういう意味だ」

『キャロルが開発しただろう新型アイテム。それのせいで、既に戦況は大きく変わっている。何よりも心配な要素は』

「ガッチャードという訳か」

 

この戦いで、未だに姿が見えないガッチャード。

もしも、キャロルが、既にパワーアップアイテムを持って来て、現れたら。

 

「了解した」

 

その危険性を考え、瞬時に彼らはすぐに撤退した。

それが、戦いを終わりを迎えた。

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