「なんというか、まさか仮面ライダーでこういう作業をするとは思わなかった」
そうしながら、泉は、眼前にある瓦礫を次々と退かしながら、思わずぼやいてしまう。
かつては立派な建物があったと思われるその場所から、目的の物を引っ張り出す為には、この作業が必要だったのだ。
「というよりも、お前は手伝わないのかよ!」
そう、同行しているマーヤに向けて、泉は思いっきり叫ぶ。
「手伝いたいのはやまやまだけど、私が変身出来るのは高火力の物ばかりで、こういう作業はあまり向いていないのよ。それとも、この周辺を全て吹き飛ばしても良いんだったら、別に良いけど」
泉の、その言葉に対して、マーヤは拘束服を身に纏いながらも、近くの瓦礫を椅子に座りながら答える。
余裕の表情と共に答えた事によって、泉の怒りはわき上がるが。
「……こいつに頼むのは間違いだから、止めておけ」
何か言い出す前に一緒に作業を行っていた飛渡瀬の言葉で喧嘩になる前に止める事が出来た。
「まったく」
と、呆れた声で呟くものの、そのまま作業を続ける。
瓦礫の数は凄まじく、仮面ライダーとしての力を発揮しても、全てを退かすのには一時間もかかった。
「はぁはぁ、ようやく、退かせられたか」
「どんだけあったんだよ」
泉と飛渡瀬は、疲れと共にため息をつく。
だが、その甲斐もあって、そこには建物の地下へと続く階段を見つける事が出来た。
「さて、ここを調査すれば良いのね」
マーヤは言うと同時に、そのまま入っていく。
「おい、待てよ!」「全く、こいつはっ」
2人は、マーヤの後ろに続いていく。
そこは、まるで廃墟のような場所であった。
だが、それが何なのか分からないぐらいに、この場所は何もかもが傷んでしまっている。
しかも、奥へ進めば進むほど、その損傷は激しくなっていき、天井には穴が開いているせいか空が見えていた。
そして、少し歩いた先に扉を発見する。
どうみても頑丈そうな造りであり、少なくともただの扉ではなさそうだ。
この状態では中に入る事は出来ないと判断する。
「おい、これをどうやって」ガッチャーンコ! クロレシア!
そう、2人が言い合っている間に、マーヤが既に変身していた。
そのまま、マーヤことエメラルダンは、そのまま扉を無理矢理こじ開ける。
「「……」」
「何をしているのかしら? 早く行くわよ」
「「……」」
余りにも力技過ぎる行動に、流石に何も言えなかった二人。
そして、中に入るとそこは広い空間となっていた。
しかし、そこにあったのは何だったのかさえも分からぬ機械の数々である。
それもまたほとんどが破損しており、とてもではないがまともに使用できるような代物ではない。
「本当にここに何かがあるのか?」
飛渡瀬の言葉に対して、マーヤは答えなかった。
周囲に、何かないか調べているようだ。
聖遺物に関係する資料があれば、何か分かるかもしれないと言う考えがあったからだ。
すると、マーヤが見つけたのは、何かの欠片。
「これは」
「宝石?」
砕け散った何かが転がっていた。
その転がっていた物に目を向ける。
「一体、何だ、これは?」
「何かの聖遺物だと思うけど」
その欠片を手に取った所で、その正体が何か分からない。
「まぁ、少しは分かるかしらね」
「っ」
聞こえた声。
その視線の先にいたのは、レーベだった。
「なんでっお前が」
「別に良いじゃない。それに、私を倒せば、それで情報を渡すけど」
「了解、それじゃ、やりましょう!」
「「えっ」」
それと共に、エメラルダンが速攻に攻撃を仕掛ける。
それに対して、瞬時に対応するようにエリクシードに変身し、対抗する。
その光景を見て、2人は。
「「女って、怖い」」