施設の地下室は、あまり広くはない。
戦闘を行うには、あまり不向きな場所において、規格外の戦闘が行われている。
「よっ、ほっ」
エリクシードは、眼前にいるエメラルダンからの攻撃に対して、その手にあるハルバードを自在に操りながら、その攻撃を受け流していた。
それに対して、エメラルダンは、その手から次々とブラックホールと同じエネルギー弾を連射する。しかしそれは、エリクシードの振るうハルバードによって全て打ち払われていた。
一見すると拮抗している戦いであったが、しかしそこには決定的な差があるのだった。
そもそも、エリクシードは、戦闘経験がエメラルダンと比べても高い。
「本当に嫌になるわね」
そんなエリクシードに対して、エメラルダンはそう呟くと、自らの手から大量のエネルギー弾を放出した。
そしてそれを避けることなく、ただ正面から受けるとそのままエメラルダンに向かって駆け出す。
その手に持つハルバードで斬りかかろうとするが、しかしエメラルダンは、それを右手の手刀だけで受け止める。そしてそこから放たれるのは、先ほどよりも激しい攻撃である。
エメラルダンの左手からは無数のエネルギー弾が出現して、それが一斉に発射される。
だがそれだけではない。さらに足からも同じようにしてエネルギー弾を放ったのだ。
二方向からの同時攻撃を、エリクシードはその身に纏っているマントを操作する事で、その攻撃を防ぐ。
「あらあら、力を使いすぎよ」
エリクシードは、そうエメラルダンに対して余裕な笑みをみせる。
「ちっ、だったら」「いや、いい加減にしろぉ!」
それと共に、エメラルダンの行動を止めるようにグレイムがその動きをなんとか止める。
「えぇ、なんで?」
「当たり前だろ! こんなのを続けたら、地下室がほとんど壊れてしまうだろ!」
「別に良いと思ったけどねぇ」
そう、エメラルダンの言葉に対して、グレイムは呆れてしまう。
「ふぅ、本当に乱暴ね。まぁ良いわ、少し面白かったけど」
それと共に、泉は既に構えていた。
「既にそっちは準備が出来ているようね」
「いつかは決着をつけないと思っていたからな。
何よりも、必然かもしれないからな」
それは、エリクシードに向けてなのか、それとも、彼女が使っているカードを通じて乗り越えたい誰かを見ているのか。
「そうしないと、俺はな!」
同時に、その言葉と共に、手に持ったケミーカードが変化する。
それは、過去に彼に力を貸したナーゴ。
そのナーゴのカードは、まるで魔法使いの使い魔を思わせるナーゴケミーへと変わっていた。
それと同時にコズミック属性のケミーの一体であるグランドサターンを装填する。
「変身!!」ガッチャーンコ! グランドファンタジー!
鳴り響く音声。
同時に、その姿は変わる。
金と紺を基調とした鎧を纏い、胸には星を模した魔法陣が描かれている。両腕はローブを纏っている。
「ここでは、被害が大きくなる、だから」
それと共に、彼らは地上へと向かう。
「地上で、思いっきり戦うぞ」
「えぇ、良いわよ!」
それと共に、真っ直ぐと戦い始める。