新たな姿へと変わったジャスティファイは、そのまま地面に手を当てる。
それは、虎が獲物を狩る時の動作に近く、それに合わせるように彼の周囲の地面が動く。
まるで、地震が起きると勘違いさせるような振動と共に、その背後からは土の輪が生成されると共に、ジャスティファイの腕にはまるで光の爪を生み出すと共に、そのまま真っ直ぐとエリクシードへと向かって行く。
「へぇ、まさかこんな使い方をするとはねぇ!」
同時に、エリクシードもまた自分自身のマントを腕の様に動かす。
だが、その速度は土でできたジャスティファイの腕の方が速く……何より、その数が違う。
「なっ!?」
そして、エリクシードの方も予想外の出来事に驚きの声を上げると同時に、複数の石で作られた剣によって貫かれる。
更にその数は増える一方で、エリクシードは逃げることも出来ずにただ攻撃を受け続けることになる。
「あっぶないわねぇもう! でも、まだまだだよぉ!」
しかし、それでもなおエリクシードは余裕そうな声を出しながらも、無数の攻撃を耐え抜く。
「まだこれぐらいなら大丈夫だけどさー……そろそろこっちからも行かせて貰うわよ!」
その言葉と共に、その手に持つハルバードを構える。
「やってみろぉ!」
それと共にジャスティファイは、その手にある光の剣を爪のように変え、瞬時に斬りに掛かる。エリクシードはその斬撃を避けようとせず、逆に自らの体の一部を飛ばした。
すると、そこには青い炎が纏わり付き、その一撃を受け止める。
だが、受け止められた事で光は消え去り、その隙を狙うかのようにジャスティファイは再び攻撃を仕掛ける。
先程よりも速い動きで攻撃するも、今度は受け止めず全て避け切る。
それと同時に、今度は地面からつるのような物が生えるとジャスティファイを襲う。
「はぁ!」
だが、それはジャスティファイの雄叫びと共に、飛び出た土の塊によって防がれてしまう。
そして、お返しだと言わんばかりに拳を振るい、攻撃を防ぐが勢いまでは殺せず、吹き飛ばされる。
だが、空中で体制を整える事に成功すれば再び駆け出す。
すると、エリクシードから放たれたのは青い炎。だが、それをなんとなく察したのか横へと飛ぶ。
その瞬間、今までいた場所に無数の岩の破片のようなものが落ちていく。
そのまま着地をしたかと思うと、今度はエリクシードの方を見ると同時に突進してくる。
対するエリクシードも負けじとその手に握ったハルバードを構え走りだす。
お互いに真正面からぶつかるが、やはり力の差は歴然なのか弾き返されてしまう。
「ケミーカードの質は、やはりそちらの方が上ね」
「だったら!」
「けどねぇ!」
それと共に、エリクシードは、その全身から青い炎を吹き出す。
それは、まさしく九尾の狐を思わせる怪しき姿であり、同時に危うさがあった。
「私もちょっとした意地があるわ。何よりも、これくらい越えないと、貴方達には未来はないわ」
「まさか、最初から、いや」
同時に、エリクシードの真意を、ジャスティファイは初めて気づく。
既に、戦いがここまで進んだ以上は、止められない。
だからこそ、覚悟を決めた。
「俺も、あんたの覚悟に答える!」
それと共に、ジャスティファイは再び光の爪を両腕に装着し、エリクシードの放った植物と蔓が互いに絡み合いながら空へと昇り始める。そして遂に空に飛び上がったジャスティファイは空中でエリクシードに向かって突進した。
そして二人は再び上空にて激突するが……今度は先程よりも激しい攻防が繰り広げられていた。
互いの武器がぶつかり合い火花を上げる。金属音と共に激しい衝撃が二人を襲った。剣と刀の鍔迫り合いが続く中、ジエットが一瞬だけ気を取られたその瞬間を狙って、エリクシードの蹴りが放たれた。しかしそれはギリギリで回避され、両者は距離をとる。
「おーっと危ない、危ない」
「ちっ……今のを避けるか……!」
舌打ちしつつ、構える。
「あぁ、クソが……」
悪態をつく。
しかし、諦める訳にはいかない。
「こうなったら、奥の手だ」
「あら、それを堂々と言うのかしら」
同時に、ジャスティファイは、そのまま構える。
背中に光の翼を作り出しており、そのまま跳び上がる。
その足には、地面から溢れ出るエネルギーを纏っていた。
「最大火力で勝負! だったら」
同時にエリクシードもまた、その手にあるエリクシードハルバードを構えていた。
それは、彼女自身が使える全てのエネルギーであり、まさしくジャスティファイに迎え撃つ為に全てを使い果たす覚悟を持って構えた。
そして、ジャスティファイの必殺の一撃は、真っ直ぐとエリクシードに向かって行く。
「見えているわ!」
そう、エリクシードは、真っ直ぐと突く。
それは、確実にジャスティファイを捕らえていた。
だが、ジャスティファイの身体は擦り抜けていた。
「えっ」「はぁぁぁぁ!!」
そのままジャスティファイは、真っ直ぐとエリクシードに放たれた。
その一撃と共に、エリクシードは、そのまま地面に叩きつけられる。
「今のは、まさか」
「ナーゴの、この力は幻想を増幅して具現化する力。だからこそ、本来ならばあり得ない事も実現出来る」
「なるほど、それは勝てない訳ね」
それと共に、エリクシードは笑みを浮かべる。
「お前、本当は俺を試すように」
「さぁね、けど、良いわ。勝てたのだから、一つ、良い事を教えてあげるわ」
同時に彼女はゆっくりと語り出す。
「ここに封印されていたのはオートスコアラーのティキ、だけど、アダムがが欲しかったのは、そのティキにはあるカードが入っていた」
「封印されていたって?」
そう、ジャスティファイは疑問に思う。
「レベルナンバー10、ガイアードよ」
「えっ!?」
その一言に、驚きを隠せなかった。
「それを手に入れた後、ティキはそのまま破壊されたわ」
未だに分からない事が多くある。
しかし、向こうには、レベル10のケミーが一体、向こうにいる事は確かな事だった。