「とりあえず、奴らの目的であるレイラインの事については分かったなぁ!」
そうしながら、クリスは今回、調べた事をかなり大きな声で叫んでいた。
その態度は、まるで、何かを誤魔化すように。
「それにしても、結局、あの星野さんは一体何者だったんだろうな」
「幽霊でしょうか?」
「おい、お前達はその話を止めろ!」
そう、俺と月読さんが、少し前から疑問だった星野さんの事についてを話していると、なぜかクリスが止める。
「というよりも、調は結構平気そうですねぇ」
同時に暁はかなり震えながら、月読に聞いてくる。
「まぁ、フィーネという幽霊に取り憑かれたから、特には」
「一ノ瀬君は平気そうだね」
「だって、ケミーにもこういうのはいるから、ほら、オカルト属性!」
そうして、俺はオカルト属性のケミー達を見せながら言うと。
「あぁ、確かに!そう考えると、ケミーみたいで特に怖くないかも!」
「いや、怖いよ!ケミーは見た目はまだ可愛いからなんとか我慢出来るけど、お前達が会ったのは本物だろうが!とにかく、この話題は終了だ!」
「えぇ」
そうクリスの言葉によって、無理矢理、この話は終わってしまった。
「未だに謎の奴らよりも、今は目の前にある問題からだ」
そう、俺達が話していると、キャロルがすぐに止めた。
「調神社所蔵の古文書と伝承、錬金術師との交戦から敵の次なる作戦は大地に描かれた鏡写しのオリオン座。神出ずる門から神の力を創造することと推測して間違いないだろう」
「現在神社本庁と連携し拠点警備を許可すると共に周辺地域の疎開を急がせてます」
「レイラインを使った更に大規模な儀式…いったいどれほどの怪物を作り出すつもりか」
「もしくは、何か力を纏うか。どちらにしても、対抗するには神殺しの力が必要だな」
以前のバルベルデで戦ったヨナルデパズトーリ。
ケミーとはまた違った神の力で再現された存在であり、その時は響の一撃でなんとか対抗する事が出来た。
「だけど、今回はそれ以上の怪物が出てくる可能性がある。だからこそ、対抗する必要はある」
「だが、神の力もそうだが、残った錬金術師の奴らにも警戒しておけ。特にアダムとサンジェルマンは脅威だ」
キャロルの忠告通りならば、確かにこの2人は強敵であるのは間違いない。
「だけど、実際にアダムならば一ノ瀬先輩が勝ちました!だったら」
「そうも言えないぞ」
「えっ」
すると、キャロルは過去のドレッドの画像を見る。
それは零式、壱式、弐式の三体。
「これまでの戦闘データを見ても、おそらくはこれ以上は出てくる可能性がある。
それこそ」
「・・・それにサンジェルマンさんも共闘した場合を考えたら」
そう、未だに見ぬ脅威に、俺達は確かな覚悟を決める必要があった。
「そう言えば、一ノ瀬、あの準備は出来ているのか?」
「準備?」
突然の風鳴さんの言葉に対して、俺は首を傾げていた。
「そう言えば、まだ言っていなかったな、立花の誕生日が明後日だぞ」
「・・・なっ?!」
まさかのこの緊急事態で、いきなりの出来事に、俺は驚きの声を出してしまった。