新たな姿となったサンジェルマンの鎧。
そこから放たれる力はこれまでと違うと感じながらも、決してその場に逃げないように、その脚に力を籠める。
その視線は、決してサンジェルマンから離さないように、手に持つ火炎剣烈火に力を込める。
周囲は無音となっている空間において、最初に動いたのは、サンジェルマンだった。
「ふぅ」
サンジェルマンは、その手に持つ黄金の銃を真っ直ぐと俺達に放った。
放たれた銃弾に対して、俺はその手にある火炎剣烈火で斬り払い、弾丸を弾く。
しかし、その弾かれた弾丸が、地面に突き刺される。
それと共に、その地面から結晶が生えてきた。
「マジかよ」
その不可思議な現象に対して、疑問に思いながらも、その脚は真っ直ぐとサンジェルマンに向かって走る。
サンジェルマンは、そんな俺達に対して、弾丸が次々と撃ち出されるが、それは全て斬り払う。
そして、ある程度接近したところで、サンジェルマンが動く。
奴の眼前で、まるで瞬間移動のように消えたと思うぐらいに素早く動き出す。
それに合わせるように、俺も加速し、サンジェルマンよりも早く、奴の前に立つ。
それと同時に、背後では、サンジェルマンにより放たれた無数の斬撃によって地面や木々などが大きく破壊されていく音が聞こえる。
そんな中で、俺は手に持っている剣を振り上げながら叫ぶ。
「はあぁぁ!」
「声に出しすぎだ」
サンジェルマンは、その声に反応して、瞬時にバックステップを行い、その攻撃を回避しようとするが、同時に、俺の持つ火炎剣烈火の炎が伸び、一瞬ではあるが、足止めを行う。
そして。
「響!」
「はあぁ!」
「無駄だ」
その背後にいた響の拳がサンジェルマンに向かう。
サンジェルマンは、すぐにその黄金の銃を剣に変形し、受け止める。
だが、その横には暁が現れ、その手にある鎌での斬撃を繰り出す。
サンジェルマンはその攻撃を後ろに下がることで回避する。
「逃すか!」
だが、それだけで終わる訳がない。
「そこデスッ!!」
暁の攻撃を避けたサンジェルマンに向けて、鎌を伸ばした状態で空中に飛び上がった響の蹴りが向かう。
それに対して、サンジェルマンは大きく後ろに下がった事で、距離を開ける。
それにより、俺は大きく跳び上がり、剣を大きく振り下ろす。
「無駄だと何度も言わせるな」
しかし、サンジェルマンはそれを先ほどと同じように、黄金の刃を持った剣で防ぐ。
だが。
「それだけじゃないんだよ」『ファイズ! ライドオン! カブト! ライドオン! ユニゾン!』
その瞬間だった。
鳴り響く音声と共に、俺はそのまま走り出す。
だが、その速さは先程とは比べものにならない。
「っ」
サンジェルマンも、その事に気づいたのか、周囲を雷による盾を作る。
形のない雷の盾は、そのままサンジェルマンの周囲を囲む。
すぐに響と暁さんは離れるが、俺はその手に新たに持ったファイズの武器であるファイズエッジとカブトの武器であるカブトクナイガン。
その二つの剣を手に持ち、二刀流で攻撃を行う。
「はあぁぁ」
直接電気を斬る為の行動。
その為に、まるで磁石に弾かれるような感覚を覚えながらも、俺はそのまま走る。
サンジェルマンからすれば、無謀に見える行動かもしれないが、この方法なら、確かに奴を倒す事が出来る。
「なぜ、無駄な事を」
「無駄にさせない為だよ」
俺の言葉にサンジェルマンは疑問に思っているだろう。
だが、そんな事は関係ない。
俺は何度も繰り返してきたんだ。
やがて、一箇所だけ雷の壁が弱くなっている。
「響! 暁さん!」
「なに?」
その言葉と共にサンジェルマンは後ろを振り返る。
そこには。
「行くよ、切歌ちゃん!」「はい!」
それと共に、2人の姿は変わる。
響のガングニールは、まるで太陽を思わせるアーマーへと変わっており、キャロルと共にいるザ・サンの力を身に纏っているギアとなっている。
そして、暁さんもまた両肩と背中のアーマーに装備された4本のアームに取り付けられているカマンティスの力が宿った姿へとなっていた。
「はああぁぁぁ!!」
そのまま、少しだけ防御が甘くなっている雷の盾に、響の拳が叩きつける。
同時に追いついてきた切歌とギアの足底部同士を連結、両者のブースターを最大噴射させ、錐揉み回転しながら、その雷の盾を貫く。
「なっ!」
そうして、防御を打ち砕かれたサンジェルマンはすぐに防御する。
だが、その防御は耐えきれず、そのままドライバーに当たる。
それによって、変身が解除され、鏡の世界から、元の世界に戻る。
「ぐっ」
そうして、変身が解除されながらも、そのまま立ち上がりながら、真っ直ぐと俺達を見つめる。
戦いは、未だに終わらないように。