「んっ」
立花響は、ゆっくりと目を開く。
先程まで気絶していた影響なのか、その身にはシンフォギアを纏っていない。
その事に不思議に思いながらも、立ち上がり、見つめた先には。
「何これ」
そう言いながら、響はその光景を見て困惑を隠せなかった。
周囲の光景は、都会の町並みである事は変わらない。
響が住む街とは、あまり変わらない形であった。
ただ一つ。
「なんで、金になっているの」
その街は、全てが金で構成されている。
建物も、周囲にある物も。
そのほとんどが金になっている。
「あそこに、人がいる!」
そうして、そこにようやく人影が見えて、すぐに駆けて、話を聞こうとした。
だけど。
「嘘でしょ」
そこにいた人もまた、金だった。
「どうなっているの、これは」
ここに来る直前までのガイアードを救う為の行動が、なぜこうなったのか。
気味の悪い黄金に囲まれながら、こちらに近づく何か。
すぐに気付き、振り返ると、そこには。
「なぜ、貴様は黄金になっていない」
「マルガムっ」
そこにいたのは、マルガム。
それも一体ではなく複数。
何よりも、これまでにはなかった喋るマルガムに、驚きを隠せなかった。
「だが、今は関係ない」
「グリオン様の理想郷を汚す者は、ここで処分する」
その叫びと共に、マルガム達は襲いかかる。
同時に響もまた、シンフォギアを身に纏う。
「はあぁぁ!!」
迫るマルガムに対して、響はすぐに拳を突く。
マルガムの種類は、多くいた。
しかし、これまでの戦いの経験値、何よりもマルガムの見た目の特徴から元になっているケミーを判断した。
「こいつはっ一体!」
「ぐっ、まだ、これ程の強さを持つ奴が」
そうして、マルガムと戦っている時だった。
マルガムの攻撃の一つが、先程の人の方へと飛んだ。
「っ!」
響は、すぐに飛ぶ。
その攻撃を、その人を庇う。
「ぐっ!」
「こいつ、黄金像を庇うとは」
「だが、ここで始末する」
それと共にマルガム達はすぐに響達に攻撃を仕掛ける。
「っ」
その攻撃に対して、避ける事ができなかった。
その人を守る為に。
だが。
『ガッチャーンコ!ファイヤー!スチームホッパー!アチーッ!』
「っ」
その音声が聞こえた。
それと共に、見つめた先。
「もしかして」
聞き覚えのある音声。
そして、見つめた先にいたのは、響にとって見覚えのある人物だった。
しかし、どこか違った。
「ガッチャード?」
そう、その見た目はガッチャードと似ていた。
しかし、大きく異なっている所があった。
ガッチャードが炎を纏ったような姿をしており、その背中の燃え盛るような形状のマント。
「お前達の選択肢は2つだけ…ここで立ち去るのか、俺に倒されるか」