一ノ瀬からの相談から後、私はフィーネに直接問いかけた。
それからすぐに出た返答は、私を裏切った事だった。
「シンフォギアを与えて、この程度とはね。エメラルダンは、まだガッチャードライバーの使用者であり、あれを使って貰わないといけないの。ならば、必然的に要らない子はどうなるのか、分かるわよね」
それと同時に、私はすぐに逃げた。
追いかけてきたノイズを倒しながら。
けど、連戦での体力はそれ程、保てず、すぐに壁にもたれかかる。
「さて、ようやく追いつけたわね、悪いけど、ここで」
既にシンフォギアを纏う体力はない。
あたし自身の命が終わる。
そう思った時だった。
こちらに襲おうとしたノイズを蹴った奴の姿が見えた。
「なっ、お前はっ仮面ライダー!」「仮面ライダー」
そこにいたのは、いつもあたしの邪魔をする奴。
あの女と同じくガッチャードライバーを使っており、自らを仮面ライダーと名乗る奴。
「さっさと、ここから出て行け」
「……今の私には、戦う手段がないから、仕方ないわね」
まさか、あいつによって命が救われるとは。
想像もしていなかった事と共に、既に体力の限界だった。
ゆっくりと、気絶しそうになった時、仮面ライダーがあたしを見つめた。
すると。
「雪音さんっ!」
あたしの名前を叫んだ。
同時に、なぜか、あたしには、仮面ライダーが、一ノ瀬と重なったように見えた。
「はぁはぁはぁ!!」
それと共に、私は起き上がる。
見れば、見覚えのない古い部屋。
ここは一体。
「良かった、目が覚めて」
すると、その隣にいたのは、確か、融合症例の奴と一緒にいた。
「ここは」
「あらぁ、起きたのね」
そう、言ってあたしが次に見たのは、確かあのお好み焼き屋の。
「あんたは」
「いやぁ、びっくりしたよ。一ノ瀬君が慌てた様子で運んでいたから。
すぐに休めるようにって、未来ちゃんが連れてきたんだよねぇ」
「はい、なんでも、仮面ライダーがいた場所に行ってみたら、倒れていたのを見つけたらしいですよ」
「そうか、そうだよな」
普通に考えたら、あいつが仮面ライダーな訳ないよな。
そんな考えをしながら、未来という子はアタシに世話をしてくれた。
その際、身体を洗っていたんだが。
「おぉ、雪音さん、元気になったのか!」
「あぁ、一ノ瀬さん!」
「えっ、あっ」
「この馬鹿が!」
少しトラブルが起きたのは、まぁ、良いだろう。
「いやぁ、それにしても、びっくりしたよ。仮面ライダーが現れて、少し興味本位で見たら、雪音さんがいたから」
「そうか、助かったよ」
そう、変わらない態度で、こいつは言ってくれた。
裏切られたあたしにとっては、もしかしたら、今はただ一人だけ信じられる奴かもしれない。
「・・・信じられる物か」
「どうしたの?」
「一ノ瀬がこの前言っていた言葉だよ」
本当だったら、未だにフィーネが裏切った事も分からない。
フィーネが、あの女の方を使っているのも分からない。
そんなあたしの事情を知らないが、それでも気遣ってくれている一ノ瀬と小日向。
その思いに今は助かっている。
「んっ」
そう考えていると、一ノ瀬が何かに気づいた様子だった。
「ごめん、少し出掛けてくる!!」
「えっ、一ノ瀬さん?」
それと共に何かに気づいた一ノ瀬は走り出した。
一体、何が。
そう考えていると、鳴り響いたのは、何かの音。
「なんだ、これは」
「何って、ノイズの警戒警報だよ!」
「なっ」
それは、あたしにとっては、初耳だった。
それは、つまり、あいつは、あたしを狙って。
「くそっ」「クリス!」
そのまま、あたしはすぐに飛び出した。
あたしを呼ぶ声を無視しながら、向かう。
既に各地で、ノイズが現れている事が、それが分かっている。
そして。
「まったく、怪我人がなんで増える事件が多いんだ」
聞こえた声と共に、その方向を見る。
『レスキューピーポー!ジャスティスドッグ!』
「これはっ」
仮面ライダーに、エメラルダンの奴から何度も聞いた事のある音声。
そして、それと共に、一瞬、見つめる。
「早く、小日向さんの所に行かなきゃいけないから、さっさと片付ける!!」『ガッチャーンコ!ジャスティスピーポー!』
聞こえた音、それと共に見つめた先にいたのは、新しいガッチャードライバーの持ち主。
「また、現れたのかよ」
それに対して、あたしは思わず呟いてしまった。
ノイズは、それと共に、新たな奴に向かって、襲い掛かる。
それに対して、奴は両脚のホイールを動かせると同時に走り出す。
その加速力はかなり早く、襲い掛かるノイズを避けると同時に蹴り上げる。
「レーダーはって、嘘だろ、まだ避難していないのが二人っ」
「っ」
そう、左腕を見ながら言うとこちらの方を見る。
まさか、こちらの位置まで、把握しているのか。
それにしても二人って、一体。
そんな疑問を余所に、ノイズが襲い掛かる。
危険だと感じた次の瞬間、その攻撃はこちらには来なかった。
「えっ」
次に聞こえたのは、奴の驚いた声。
そして、めいたのは、地面が大きく浮き上がった光景。
それが、ノイズの攻撃を防いだ。
行ったのは赤い服を着ている男であり、人間離れをしている光景に、驚きを隠せなかった。
「えっ、えっと、よく分からないけどっ!」
それには、奴は戸惑いを隠せないまま、奴はすぐに接近し、そのまま蹴り上げる。
迫るノイズを蹴りながら、すぐに周りを見る。
「すまないな、君はもしかして、仮面ライダーの仲間かい?」
「えっ、いや、俺は仮面ライダーじゃなくて、ジャスティファイです。というよりも、本当に人間ですか」
それはあたしもまた疑問に思った。
だが、今は。
「Killter Ichaival tron」
それと同時に、あたしはすぐにシンフォギアを身に纏う。
「えっえぇ、変身した!?えっ、どういう状況、こういうのは、聞いていないけど」
「おい、てめぇ!」
「えっ」
「てめぇ、確かレーダーを使えるんだよな、だったら、さっさと人命救助でもなんでもしてな!」
「いや、でも」
「この場はあたしがやると言っているんだよ!」
こいつがさっき、あたしを見つけ出したレーダーがあれば、巻き込まれた奴らを少しでも見つけられる。
幸い、あの化け物染みた身体能力を持つ男もいる。
こんな状況で、飛び出した一ノ瀬が、もしかしたらノイズに襲われている可能性がある。
少しでも、助かる可能性に賭ける。
それと共に、あたしはそのまま跳びだしていった。