「仮面ライダーが、なぜっ、いや、例え増えた所で」
ローズマルガムは、その呟きと共に、自分の身体から薔薇を撒き散らす。
一枚一枚が、鋭い刃となり、その攻撃は二人に向けていた。
それと共に、ローズマルガムは、自身の口の中に炎を貯めて、放とうとした。
「あれをっここで放つつもりっ」
ローズマルガムを、先程まで苦戦させられた事もあり、その攻撃に対して脅威を感じた諸干は思わず叫んでしまう。
「問題ない」
そう、彼の、その一言と共に腰にあるドライバーに両手を構える。
「何をするつもりか、分からないが、この攻撃を避ける事など、不可『PAUSE』」
ローズマルガムが呟くよりも前に、ドライバーから音声が鳴り響く。
その瞬間、音が消える。
全てが静止する。
ローズマルガムの周囲を浮かんでいた薔薇の花弁は止まっていた。
それは、ローズマルガムの能力ではない。
「さて、これ以上、無駄な時間をする時間はないからな」
そう言いながら、ゆっくりと彼は歩く。
その動作は静かに冷静に。
腰にあるドライバーを外す。
「私には、これから大事な仕事があるのだから」『ガッチャーン!』
そのドライバーを右腕に装着すると共に、そのまま薙ぎ払う。
それによって、放たれたエネルギー刃は周囲にあるローズマルガムの花弁を斬り裂く。
だが、斬り裂かれた後でも、花弁は止まったままだった。
「君のような出来損ないの社長に構う時間は、一秒もない」『キメワザ』
そのまま、ドライバーを腰に再び装填し、再度、ボタンを押す。
「なので、ここで消えたまえ」『クリティカルクルセイド』
足元に巨大な時計を投影し、針の回転を模した反時計周りの回し蹴りを繰り出す。
その蹴りは、そのままローズマルガムに当たる。
だが、それでも爆発はしなかった。
それを見ながらも、彼はそのまま再び諸干の前までに戻る。
「さて、続きを始めようか」『RESTART』
鳴り響く音声。
それと共に、止まっていた全てが動き出した。
宙を舞っていた花弁は、全てが同時に切り裂かれ、構えていたローズマルガムは、そのまま吹き飛ばされ、爆発する。
「えっ」
それらが一瞬の出来事の為に、諸干は驚きを隠せなかった。
「あなたは一体」
「あぁ、そう言えば、自己紹介がまだだったね、私の名は檀正宗。幻夢コーポレーションの社長であり、仮面ライダークロノスだ」
「幻夢コーポレーション?」
まるで聞いた事のない会社の名前に、思わず首を傾げる。
「まぁ、今は、君に感染しているバグスターウイルスと思えば良い」
「感染って、一体どういう事?」