「バグスターウイルス?」
突然現れた男性の檀正宗の言葉に対して、諸干は首を傾げる。
「こことは別の世界で生まれたウイルスの事だ。コンピューターウイルスだが、人間の肉体に感染する能力を持つ。感染した人間がストレスを感じる事で増殖、「ゲーム病」と呼ばれる病気を発症させて感染者の命を脅かす」
「それって」
つまりは諸干の命の危機でもある。
それを察して、すぐに構えるが。
「なに、心配する必要はない。確かに私は君に感染したが、別に君を殺すつもりはない」
「それじゃ、なんで、というよりも、いつ感染したんですか?」
その言葉に対して、檀正宗は、そのまま空を見上げる。
「あれは少し前の事だった。私は、自分の息子である黎斗と和解し、天へと帰った時だ。
黎斗は、立派に私の意思を受け継ぎ、新たなゲーム会社を創り出した。
それを見守っていたが、ふと疑問に思った」
「疑問?」
それに対して檀正宗は頷く。
「私は、親として、社長としても、あまりにも育てる事をしてこなかった。
このまま、私は何もせずにいて良いのか?そんな事で、黎斗に誇れる父になれるのかと!」
「はぁ」
檀正宗は、そのまままるで自分の身を引きちぎらんばかりの思いを語った。
「そんな私の決意を導くように、この世界へと来た。
その際は黎斗と敵対していたゼインと呼ばれる存在に巻き込まれてしまった。その際に、君が戦ったライダーに、私のデータが紛れ込んでいた」
「えっ、マジで!」
それに対して、驚きを隠せなかった。
「その際に、私は君に感染した。まぁ、私はバグスター達とは違い、実体を持つ事に対しては、今はあまり興味はなかった。そして、これは運命だったのだろう!君は、まさしくゲームの会社を創ろうとしていた!」
すると、歓喜の声をあげた。
「そこで、私は理解した!私の使命を!私のこの社長としての愛を、息子だけではなく、新たな世代にも受け継がせる事こそが使命だと!これは運命なのだと!」
そのまま諸干に近づく。
「さぁ、共に進もうではないか!会社の星を!」
すると、まるで演出が出たように、きらりと流れ星が落ちる。
「えっと、いや、それはその」
「ついでに忘れていた事が一つ。これは私の意思とは関係ないのだが、もしも私の課題をクリアする事が出来なければ、君は完全に消滅する」
「何を言っているんですかあなたはぁ!?」
とんでもない発言をした檀正宗の言葉に対して、諸干は思わず叫んでしまう。
「それを防ぎたければ、私の課す試練に合格したまえ、スマフォーゲン!!」
「うわあぁぁぁ!!」
厄介な事に巻き込まれてしまった諸干は頭を抱えてしまう。