歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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カリオス/プレデンツ -STAGE4-

「社長に必要なステップは、多くあるが、私が最も必要な事だけを一つだけ覚えれば、良い」

 

まさしく、命懸けの講義を受ける事になり諸干は身構えていた。

 

しかし、檀正宗の口から出てきたのは、意外な言葉だった。

 

「それだけで?」

 

「あぁ、それが最も大切な事であり、会社の経営に最も必要な事、それは」

 

そうしながら、檀正宗はゆっくりと口を開く。

 

「愛だ」

 

「・・・なぜそこで愛!?」

 

予想外の言葉が出てきた事によって、諸干は思わず叫んでしまったのは仕方ないだろう。

そして、おそらくは、この状況を見ていたS.O.N.G.の面々の中でマリアは、似たような場面を見た事があった為に、思わずこけそうになった。

 

「会社の経営には愛が大切だ、なぜならば、全てを愛する事で事業は上手く行くのだから」

「事業が」

 

そう、自身の経験を信じるように正宗は頷く。

 

「社員を愛する事で、社員が何を求めているのかを理解し、どう動くべきか。

会社の商品を愛する事で、その商品の生かすべき所を理解し、売る事が出来る。

それらの多くを愛する事、それこそが会社を成功させる為に必要な事」

「おぉ」

 

その言葉に対して、諸干は思わず納得してしまう。

 

「君はゲームが好きだと言った。ならば、ゲームの会社を作る時には全てを愛するんだ。

社員と共に妥協無く、全てを生かして、世界に愛されるゲームを目指すのだ」

「なんだか、最初はとんでもない人に取り憑かれたと思ったけど、わりとまともな事を言っている」

 

そう、呟いた瞬間だった。

 

「下の下ですね」

「何?」

 

檀正宗の言葉を否定するように響いた声。

同時に振り向くと、そこには先程、倒したはずのローズマルガムに変身していた男がいた。

だけど。

 

「どういう事、確か、あの人は既にS.O.N.G.が」

「あなた方が言っているのは、誰かは分かりませんが、どうやら、その男と共鳴して、私はここに呼ばれたようですね」

 

そんな諸干の疑問に答えるように、呟く。

 

「貴様、今、なんと言った」

「下の下の考えだと言ったのです。あなたのように全てを愛するなど不可能だと言ったのです」

「なんだと?」

 

そうしていると、その男が手にしたのは、また別のベルト。

 

「まさか、貴様は」

「さて、何も名乗らないのは失礼ですね、では、名乗るとしましょう、変身」『COMPLETE』

 

同時に、その音声が鳴り響く。

白い光に包まれた、その姿は、仮面ライダー。

 

「SMARTBRAIN社長、村上峡児であり、仮面ライダーデルタです」

「仮面ライダーか、だが、お前程度に邪魔をされるつもりはない」『仮面ライダークロニクル』

 

すると、檀正宗は、そのまま前に出て、再び仮面ライダークロノスへと変身する。

 

「私の愛の講義を、邪魔させる訳にはいかない」

「さて、それはどうでしょうね」

 

クロノスを前にしても、村上は、まるで余裕の態度を崩さなかった。

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