「さて、結論から言えば、今回の事件は多くの謎を残したまま終わってしまった」
事件の始まりであるローズマルカムとなった村上に関しては、元々ブラック企業の社長である事から、マルガムになる事に関してはおかしくなかった。
しかし、その後、彼が仮面ライダーデルタへと変身した原因は分からなかった。
逮捕した後の事情聴取にて、彼自身が暴れていた記憶は無くなっていた。
一ノ瀬の持つライダーの力から、デルタというライダーの存在は確認する事は出来たが、なぜ彼がそれを知っていたのかは、今では謎である。
そして、なせバグスターウイルスが突然起きたのかも。
「未だに事件には謎が多い」
「けど、結果的には犠牲者は最小限に済んだのは、幸いですね」
今回の事件において、死亡した者はいなかった。
重傷者も、村上のみで、それ以外の人物はいない。
「だけど、尊い犠牲だ」
そう言いながら、医務室で気絶している諸干の事を思い浮かべる。
「身体は健康状態で、特に問題ないのですが、どうも精神状態がかなり危険な状態です」
「まぁ、いわゆるはっちゃけ過ぎたっていう感じですね」
それと共に、この場にいない彼女への謝罪を心の中でする。
(本当に申し訳ない……)
ある意味、心の傷が残っている状態でもあった。
「けど、彼女にとっては、決して忘れられない良い出会いでもあったかもしれないわね」
「あぁ、そうだな」
最初から最後までどこか可笑しな雰囲気を出していた檀正宗。
だが、その行動は一貫して、諸干が目指す社長像を導く為に徹していた。
そして、最後には諸干と手を取り合い、共に戦った。
「とにかく、未だに異変は起き続けている。注意を続けていく必要はあるが」
「そう言えば、マーヤの奴はどこにいるんだ?」
それと共に、この場に集合していないメンバーの1人への疑問がクリスの口から出た。
「えっ、マーヤちゃんはなんか、お父さんと今日は一緒に過ごすって、言っていたよ」
「……なに!?」
その一言を聞いて、弦十郎は驚きの声を出してしまう。
「あれ、ちょっと待って、マーヤちゃんのお父さんって、確か」
「あぁ、あのツヴァイウィングの事件をきっかけに亡くなったはず」
その言葉を聞くと共に、すぐに彼女の捜索を行った。
その結果、映し出されたのは、とある監視カメラの映像。
「これはっ」
見ると、そこは、どこかの路地裏。
あまり人が通らないだろう道において、彼女は囲まれていた。
周囲を囲んでいるのは黒い素体であり、その姿は、どこかギーツ達を連想させる。
「あれは一体」
「これは」
それと共に彼女と一緒にいる人物がいた。
黒いライダーを中心にいる人物は、その人物に笑みを浮かべながら。
「良い加減、諦めたら、ギロリちゃん」
「黙れ、チラミ、お前の野望は、私達が止める」
そう、ギロリとチラミと呼ばれる人物達が睨み合っている。
「一体、何が起きているんだ」