歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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エメラルダンとネクロムの杖 3幕

「デザイアグランプリ、かつて、願いを叶える為にライダーがジャマトと命懸けで戦ったゲーム。

だが、今は全ての人々の幸福の為のゲームへと生まれ変わった」

 

そう、マーヤの目の前にいる人物、ギロリが語った。

 

「ふぅん、願いを叶える。それはつまり、死んだ人間も生き返る事は」

「あぁ、勿論叶えられたが、今は、それを無理に行う事は出来なくなったが」

「が?」

「それを擬似的に行う方法はある」

「擬似的に?」

 

それに対して、マーヤは首を傾げる。

 

「我々の未来の技術を使えば、その人物にそっくりな人物をデザインする事が出来る。おそらくは彼らは、その行為を見て、死者を蘇らせられると考えたのだろう」

「ふぅん、つまりは、それが実際に行われているように思わせるのが」

「ネクロムの杖という訳だ」

 

その言葉と共にマーヤは納得するように頷く。

 

「では、なぜ私をターゲットに?」

「それこそ、彼らからしたら、娯楽なんだろう」

 

ギロリは、忌々しい物を見るように、顔を歪ませる。

 

「この時代に起きたツヴァイウィングの惨劇。その生き残りをターゲットにして、狩る。

そうして、彼らの中で最も優れた者を、死んだはずの人を生き返らせるゲームが、今行われている」

「ふぅん、また、未来人はつまらない事を、けど」

 

同時に、マーヤはギロリに接近する。

 

「なぜ、私の記憶を消したのですか?」

「先程も言った通り、君が向こう側に着く事を防ぐ為だ」

 

ギロリは反対にマーヤに言い返す。

 

「この時代へ来る前に、この世界のライダー達の事を調べた。その中でも、未だに活動しており、奴らの方へと傾く可能性があると想定したのが、君だ」

「へぇ、私が」

 

そう、マーヤは笑みを浮かべる。

 

「私からしたら、君は彼らと変わらない復讐を考えている。今は、手綱を握られているようだが、機会があれば、向こう側に寝返る。

そうなれば、この世界で戦う彼らに迷惑をかける」

「つまりは、ガッチャードの為という事ですね」

「あぁ、その通りだ」

 

その言葉に、否定する事はなかった。

 

「同時に、君の可能性も探る為でもあるがね」

「私の?」

 

同時にギロリの言葉に、疑問に思い、首を傾げる。

 

「私は、かつて嫌悪していたライダーがいた。だけど、それが時を過ぎると共に、彼が私が求めていたライダーだと分かった。

だからこそ、私は、今度こそ間違いがないように見極める為に、君の記憶を消し、もしもの君を見た」

「・・・」

 

記憶を消えていた期間。

確かに、それはマーヤにとってはもしかしたらあり得た姿かもしれない。

幸せではあった。

違和感はあったが、それは確かだ。

 

「まぁ、記憶のある今の私には関係はないけど」

「本当かい?」

「なに?」

 

それに対して、ギロリは返答する。

 

「君が望むのならば、君の記憶を消そう。私も、君の望む父親として、君を護り続けよう」

「・・・なぜ、そう思うのかしら?」

「なに、私もどこか楽しんでいただけかもしれない」

 

そうギロリは本音を言う。

同時に、懐から取り出した。

 

「だが、今はどちらにしても、奴らを止めなければならない。力を貸してくれるか、エメラルダン」

 

そう、差し出されたガッチャードライバーとケミーカード。

 

「・・・良いでしょう、願いに関しては、後程」

 

そう、マーヤは、そのまま二つのアイテムを受け取る。

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