決闘の日時は、翌日の夜に行われる事になった。
どこで行うか等の指定もされており、俺はすぐにその場へと向かう事にしていた。
だが、キャロルは若干不満な表情だった。
「キャロル、なんでそんなに不満なんだ?」
「決まっているだろ、明らかに罠だからだ」
それと共に、真っ直ぐと決闘を行う場所に向かいながらも、キャロルは周囲を見る。
ここに向かう前にも、俺は普段の格好で行こうとしたが、キャロルはそれを許さず、結局は誰か分からないように着替えをさせられた。
「今回の決闘で、明らかに損をするのはこちらだ。
あちらは確実にケミーを全て奪う気である以上は、どんな手を使うか分からない」
「だとしても、俺にはこれ以上の手はない。何よりも、この戦いで終わらせられるんだったら、それで良い」
「お前は」
そうしている間にも、俺達はそのまま、目的の場所へと辿り着く。
そこには、青色の作務衣に長いマフラーを身に纏っている人物がそこにいた。
その横には、褐色の美人の女性がおり、おそらくはあれがグレイムと一緒にいる錬金術師だろう。
「来たか、まさか、そんなに若いとはな」
「それに、まさかとは思ったけど、あのキャロル・マールス・ディーンハイムが仮面ライダーと一緒にいるとは」
同時にキャロルを見た向こうの女性は何やら驚いた様子だった。
「キャロルって、有名だったのか?」
「知らんな、そんな事は」
「まぁ、そうね、あなた程の錬金術師ならば、私など、どうでも良いという訳ね」
ここでキャロルが記憶喪失だと言うべきかどうか迷ったが、こちらを睨んでいるキャロルからの視線もあり、俺は黙る事にした。
「それでは、決闘を始めるとしようか」
「あぁ」
それと共に、俺達は互いにガッチャードライバーを、腰に巻く。
『ホッパー1!スチームライナー!』『ジェットスワロー!スタッグバイン!』
「「変身!」」
『ガッチャーンコ!スチームホッパー!』『ガッチャーンコ!ジェットスタッグ!』
鳴り響く音声と共に、俺達はすぐに変身をする。
それと共に、ゆっくりと構える。
「では、始め!」
その一言と同時だった。
隣にいる女性の指先からマシンガンのような銃弾が襲い掛かってきた。
「えっ、嘘だろっ!」「ちっ、やはりな」
俺はすぐにキャロルを抱えて、その場をすぐに下がりながら、驚きを隠せない。
だが、そんな俺を追いかけて、グレイブが追撃をしてくる。
「どういう事だよ!決闘じゃなかったのか!」
「決闘なり。かたみの命運を賭けき。ならば、我らのかたへと共に戦ふはことわり!」
「屁理屈をっ」
そうしていると、闇夜の中から、次々と攻撃を仕掛けてきた。
「数は、どれだけいるかっ」「卑怯とは言わせないぜ!そっちが確認しなかったのが悪かったからな」
そう、向こうはこちらの位置を正確に把握している様子であった。
「ちっ、それで、どうするんだ?この状況」
キャロルは、極力錬金術を使用したくない。
それは、錬金術を使用すれば、記憶が失われる。
「かくて一気に終はらす!」『カリュードス!メカニッカニ!ガッチャーンコ!メカニカリュード!』
その音声と共にカニの甲羅を模した傘を被り、獲物から剥ぎ取った皮をマントのように羽織っている。両足は蟹の鋏を広げたような形となっており、肩や胸には獲物の頭蓋骨を模した装甲が装備される。
「そうだな、確かに数では」
だけど、俺はあえて、笑みを浮かべる。
「俺達が有利だ!」「何を言っているでありっ」
そう、闇夜の中で再び襲い掛かろうとした子は後ろに下がる。
同時に、その目の前にいたのは。
「カマカマァ!」「これはっケミー!」「カマンティスっ、いやっ」
それと共に、グレイムは周囲を見る。
先程まで、グレイムを援護していた彼女達の前には既にケミー達が立ちはだかっていた。
「ケミーを実体化、一体しか出来ないと思っていたが」
「馬鹿め、普段はゴルドダッシュだけで十分だっただけだ。実体化させようと思えば、幾らでも出来る」
「本当に、天才相手はっ」
そうして、キャロルは周囲を見る。
「さて、遅くなったが、これで貴様の望むタイマンだ」
「あぁ、勿論、さぁ、やろうぜ!」
同時に、俺はその手に、以前、仲間になったケミーを2体、取り出す。
『レスラーG!アントルーパー!ガッチャーンコ!アントレスラー!』
それと同時に、俺もまた、アントレスラーへと変わる。
「さぁ、ここからが、本当のラウンド1だ!」