眼前に現れた男女に対して、ベイルはすぐに迎撃する為に構えた。
先程までの忍者に対して、圧倒したベイル。
その実力は確かだと思っていた。
だが。
「なにっ!」
ベイルが、その爪を2人の男女に放とうとした。
だが、その攻撃を、なんと受け止めた。
それに驚きを隠せないベイルに対して、男女はそのまま同時に突っ込む。
その威力を完全に殺しきる事は出来ずに、そのまま後ろへと吹き飛ばされる。
「ぐっ」
周囲の木々が倒れながらも、ベイルはなんとか立ち上がる。
「どうなっているんだっ、こいつは」
「ビートルクスの力を、奴らは取り込んでいるんだっ」
「ビートルクスって」
「・・・俺の相棒のケミーです!けど、どうやったら、俺の手元にはドライバーがないしっ」
「俺にも、ドライバーがあればっ」
関流の呟き、それと共に元太もまた頷く。
この状況を打開出来る力が、今、この場にはない。
その事に悔しさに顔を歪ませていると、ふと気づく。
「奴は、どこからビートルクスを」
「もしかしたら、ベイル!何か分からないか!?」
そう、元太は思わず叫ぶ。
「さぁな、けどあるとしたら」
そう、見つめた先には、謎の男。
その懐には僅かな膨らみがある。
「もしかしたら」
「やるしかないですよね」
2人は互いに頷くと同時に、走り出す。
ここまでの会話を聞いていた男からしたら、それをさせる理由などなかった。
「そのような事をさせるとでもっ」
そう、言おうとした時、男に向かって大木が襲い掛かる。
すぐにその攻撃を避け、攻撃を行った方向を見る。
「ほらぁ、てめぇらが阻止しないとご主人様は傷つくぜぇ!」
「あの悪魔を止めろ!!」
そう、ベイルの迎撃に力を入れるように、男は男女に命令する。
それに答えるように、男女もまた、ベイルの方に攻撃を行う。
だが、それは隙でもあった。
「「はああぁぁぁ!!」」
「っ」
2人は同時に突っ込むと共に、男が隠し持っていたアイテムを取り返す。
関流は、ガッチャードライバーとケミーカード。
そして、元太もまたドライバーともう一つのアイテム。
「ドライバーは戻ったけど、これだけじゃ」
「ここは、俺達に任せてくれ」『ヘラクレス』
同時に元太は先程のベイルを呼び出した際に使用したアイテム、バイスタンプを起動させる。
そのまま、そのバイスタンプを、ドライバーに、セットする。
「行くぞ、ベイル!」『ヘラクレス!Contract!』
ドライバー天面に押印後、覚悟を決めた表情でバイスタンプを両手で構え、切腹のように画面に押印。。
「変身!」『Spirit up!Slash! Sting! Spiral! Strong!仮面ライダーデストリーム!』
鳴り響く音声。
生物じみたカラに包まれ、背中の足がカラをかち割って下からライダーとしての姿が現れる。
「これが、元太さんの仮面ライダーの姿」
白いアンダースーツに、ヘラクレスを模した角張った青いアーマーを纏ったような姿をしている。
それこそが、元太は、そのまま男女に向かって、突っ込む。
「立てるか、ベイル」
「立てるだと、俺に言っているのか」
そう、ベイルの方に手を差し伸ばした元太に対して、悪態を言う。
だが、その手を受け止めながら、そのまま立ち上がる。
「だが、今のままじゃ、難しいだろ」
「あぁ、だからこそ、もう一度、一緒に!」
そう、元太が取り出していたのは、もう一つのアイテム。
それは、ローラ型のアイテム。
それを、元太は、そのまま回転させる。
「行くぜ!」「あぁ!」『ブラックアウト』
それと同時に、元太とベイルは、そのままハイタッチをする。
『クリムゾンアップ!クリムゾンベイル!』
鳴り響いた音声と同時だった。
ベイルの身体は、粒子となる。
その粒子は、ゆっくりとデストリームに纏っていく。
デストリームの青い装甲は、ベイルを思わせる赤に染まっている。
同時に、その瞳は紫色になっている。
「さぁ、一緒に行くぜ!」
それこそが、デストリームとベイル。
2人が1人のライダー、クリムゾンデストリームの誕生だった。