歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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2人の甲虫/鬼岩城伝 三の巻

眼前に現れた男女に対して、ベイルはすぐに迎撃する為に構えた。

先程までの忍者に対して、圧倒したベイル。

その実力は確かだと思っていた。

だが。

 

「なにっ!」

 

ベイルが、その爪を2人の男女に放とうとした。

だが、その攻撃を、なんと受け止めた。

それに驚きを隠せないベイルに対して、男女はそのまま同時に突っ込む。

その威力を完全に殺しきる事は出来ずに、そのまま後ろへと吹き飛ばされる。

 

「ぐっ」

 

周囲の木々が倒れながらも、ベイルはなんとか立ち上がる。

 

「どうなっているんだっ、こいつは」

「ビートルクスの力を、奴らは取り込んでいるんだっ」

「ビートルクスって」

「・・・俺の相棒のケミーです!けど、どうやったら、俺の手元にはドライバーがないしっ」

「俺にも、ドライバーがあればっ」

 

関流の呟き、それと共に元太もまた頷く。

この状況を打開出来る力が、今、この場にはない。

その事に悔しさに顔を歪ませていると、ふと気づく。

 

「奴は、どこからビートルクスを」

「もしかしたら、ベイル!何か分からないか!?」

 

そう、元太は思わず叫ぶ。

 

「さぁな、けどあるとしたら」

 

そう、見つめた先には、謎の男。

その懐には僅かな膨らみがある。

 

「もしかしたら」

「やるしかないですよね」

 

2人は互いに頷くと同時に、走り出す。

ここまでの会話を聞いていた男からしたら、それをさせる理由などなかった。

 

「そのような事をさせるとでもっ」

 

そう、言おうとした時、男に向かって大木が襲い掛かる。

すぐにその攻撃を避け、攻撃を行った方向を見る。

 

「ほらぁ、てめぇらが阻止しないとご主人様は傷つくぜぇ!」

「あの悪魔を止めろ!!」

 

そう、ベイルの迎撃に力を入れるように、男は男女に命令する。

それに答えるように、男女もまた、ベイルの方に攻撃を行う。

だが、それは隙でもあった。

 

「「はああぁぁぁ!!」」

「っ」

 

2人は同時に突っ込むと共に、男が隠し持っていたアイテムを取り返す。

関流は、ガッチャードライバーとケミーカード。

そして、元太もまたドライバーともう一つのアイテム。

 

「ドライバーは戻ったけど、これだけじゃ」

「ここは、俺達に任せてくれ」『ヘラクレス』

 

同時に元太は先程のベイルを呼び出した際に使用したアイテム、バイスタンプを起動させる。

そのまま、そのバイスタンプを、ドライバーに、セットする。

 

「行くぞ、ベイル!」『ヘラクレス!Contract!』

 

ドライバー天面に押印後、覚悟を決めた表情でバイスタンプを両手で構え、切腹のように画面に押印。。

 

 

「変身!」『Spirit up!Slash! Sting! Spiral! Strong!仮面ライダーデストリーム!』

 

鳴り響く音声。

生物じみたカラに包まれ、背中の足がカラをかち割って下からライダーとしての姿が現れる。

 

「これが、元太さんの仮面ライダーの姿」

 

白いアンダースーツに、ヘラクレスを模した角張った青いアーマーを纏ったような姿をしている。

それこそが、元太は、そのまま男女に向かって、突っ込む。

 

「立てるか、ベイル」

「立てるだと、俺に言っているのか」

 

そう、ベイルの方に手を差し伸ばした元太に対して、悪態を言う。

だが、その手を受け止めながら、そのまま立ち上がる。

 

「だが、今のままじゃ、難しいだろ」

「あぁ、だからこそ、もう一度、一緒に!」

 

そう、元太が取り出していたのは、もう一つのアイテム。

それは、ローラ型のアイテム。

それを、元太は、そのまま回転させる。

 

「行くぜ!」「あぁ!」『ブラックアウト』

 

それと同時に、元太とベイルは、そのままハイタッチをする。

 

『クリムゾンアップ!クリムゾンベイル!』

 

鳴り響いた音声と同時だった。

ベイルの身体は、粒子となる。

その粒子は、ゆっくりとデストリームに纏っていく。

デストリームの青い装甲は、ベイルを思わせる赤に染まっている。

同時に、その瞳は紫色になっている。

 

「さぁ、一緒に行くぜ!」

 

それこそが、デストリームとベイル。

2人が1人のライダー、クリムゾンデストリームの誕生だった。

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