歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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2人の甲虫/鬼岩城伝 五の巻

 大甲。

 

 その巨体は、まさしく怪物のカブト虫。

 

 それを眼前にしながらも、クリムゾンデストリームは変わらなかった。

 

 走り出したクリムゾンデストリームは、そのまま大甲に向かって、飛び付く。

 

『キシャァァァァ』「ぐっ」

 

 大甲は、クリムゾンデストリームを脅威だと感じると、その角で、すぐに薙ぎ払う。

 

 巨体からは考えられないスピードで放たれたその薙ぎ払いを喰らいながらも、クリムゾンデストリームはそのまま後ろへと吹き飛ばされる。クリムゾンデストリームは、すぐに体勢を立て直して、大甲に向かっていく。

 

 そのまま大甲の体に飛び付き、そのまま力任せに地面へと押さえ付ける。

 

 そしてそのまま、クリムゾンデストリームは大甲の角を握りしめると、そのまま角をへし折る為に殴りかかる。

 

「はぁぁ!!」

 

 その強固な角を、砕こうと何度も殴り、蹴りを入れるが、それでも大甲の角は折れない。

 

 その時だった。

 

 大甲の角は光り始める。

 

「っ」『避けろ、元太!』

 

 それに気づいたベイルがすぐに叫ぶ。

 

 だが、それを避ける時間はなく、クリムゾンデストリームは、その大甲の角から放たれる光線をまともに喰らう。

 

 角から放たれた光線によって、クリムゾンデストリームの体は宙に舞い上がる。

 

 そしてそのまま吹き飛ばされ、木へと激突する。

 

 そしてそのままクリムゾンデストリームは、力なく地面に落ちる。

 

 クリムゾンデストリームは、何とか立ち上がろうとするも、力が入らない。

 

「元太さん!」

 

 その様子を見て、関流は叫ぶ。

 

 だが。

 

「まだだ!」

 

 クリムゾンデストリームは立ち上がる。

 

『どうするつもりだ?』「あぁ、けど、彼の言葉を信じるならば」

 

 その言葉と共に、クリムゾンデストリームの狙いは一つ。

 

 ボロボロな身体ではあるが、そのまま大甲に向かっていく。

 

 そのクリムゾンデストリームに対して、大甲は角を向ける。

 

 その角を見て、クリムゾンデストリームは笑う。

 

 その時、大甲の角は光り始め、クリムゾンデストリームに襲い掛かろうとした。

 

 だが。

 

「狙いは、そこじゃない!!」

 

 そのまま、滑り込むように大甲の懐に潜り込むと、そのまま大甲の腹部を殴る。

 

「キシャァァァァァ」

 

 それによって、大甲は叫ぶ。

 

 だが、そのままクリムゾンデストリームは吹き飛ばされ、そのまま関流の元へと近づく。

 

 同時に、その変身は解除される。

 

「元太さん、なんで、無茶を」

 

「ははぁ、まぁ、そんなに無茶は出来ないからね。けど、この子を取り返す事は出来たからね」

 

 そう、元太が手に持っていたのは、取り込まれていたビートルクスだった。

 

「取り返す為に」

 

「あぁ、相棒ってのは大切にしないと駄目だぞ。まぁ、俺の場合、かなり長い事、喧嘩していたけど」

 

 そう力無く笑う元太。

 

 だが、それを見て、関流は。

 

「ありがとうございます」

 

 始めに出た言葉は礼だった。

 

「ビートルクス、ここまで情けない姿を見せたんだ! だったら」

 

「ビィィートルクスゥゥー!」

 

 それと共にビートルクスの姿が変わる。

 

 それはレベルナンバー10の力故なのか。

 

 その身体を再錬成し、青緑色の姿へと変わる。

 

 そのまま、関流は、その新たな姿となったビートルクスを、ガッチャードライバーに装填する。

 

『ビートルXX』

 

 その名を、ビートルXXを装填すると同時に、そのまま小型のビートルXXが現れ、ガッチャードライバーの上に重なる。

 

『ビートルオン! ビートル!』

 

 同時に、関流の周囲は嵐が吹く。

 

 それは、まるで空気を入れ換えるように。

 

「変身!」『ガッチャーンコ! 疾風怒濤! ウィンドシークン!』

 

 鳴り響く音声。

 

 それと共に、関流は、新たなシークンの姿へと変わる。

 

 これまでのシークンとは違い、白と緑の渦巻く風のデザインをしたアーマーに身を纏っていた。

 

 それこそが、ウィンドシークン。

 

「さぁ、全てを吹き飛ばすぜ!」

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