大甲。
その巨体は、まさしく怪物のカブト虫。
それを眼前にしながらも、クリムゾンデストリームは変わらなかった。
走り出したクリムゾンデストリームは、そのまま大甲に向かって、飛び付く。
『キシャァァァァ』「ぐっ」
大甲は、クリムゾンデストリームを脅威だと感じると、その角で、すぐに薙ぎ払う。
巨体からは考えられないスピードで放たれたその薙ぎ払いを喰らいながらも、クリムゾンデストリームはそのまま後ろへと吹き飛ばされる。クリムゾンデストリームは、すぐに体勢を立て直して、大甲に向かっていく。
そのまま大甲の体に飛び付き、そのまま力任せに地面へと押さえ付ける。
そしてそのまま、クリムゾンデストリームは大甲の角を握りしめると、そのまま角をへし折る為に殴りかかる。
「はぁぁ!!」
その強固な角を、砕こうと何度も殴り、蹴りを入れるが、それでも大甲の角は折れない。
その時だった。
大甲の角は光り始める。
「っ」『避けろ、元太!』
それに気づいたベイルがすぐに叫ぶ。
だが、それを避ける時間はなく、クリムゾンデストリームは、その大甲の角から放たれる光線をまともに喰らう。
角から放たれた光線によって、クリムゾンデストリームの体は宙に舞い上がる。
そしてそのまま吹き飛ばされ、木へと激突する。
そしてそのままクリムゾンデストリームは、力なく地面に落ちる。
クリムゾンデストリームは、何とか立ち上がろうとするも、力が入らない。
「元太さん!」
その様子を見て、関流は叫ぶ。
だが。
「まだだ!」
クリムゾンデストリームは立ち上がる。
『どうするつもりだ?』「あぁ、けど、彼の言葉を信じるならば」
その言葉と共に、クリムゾンデストリームの狙いは一つ。
ボロボロな身体ではあるが、そのまま大甲に向かっていく。
そのクリムゾンデストリームに対して、大甲は角を向ける。
その角を見て、クリムゾンデストリームは笑う。
その時、大甲の角は光り始め、クリムゾンデストリームに襲い掛かろうとした。
だが。
「狙いは、そこじゃない!!」
そのまま、滑り込むように大甲の懐に潜り込むと、そのまま大甲の腹部を殴る。
「キシャァァァァァ」
それによって、大甲は叫ぶ。
だが、そのままクリムゾンデストリームは吹き飛ばされ、そのまま関流の元へと近づく。
同時に、その変身は解除される。
「元太さん、なんで、無茶を」
「ははぁ、まぁ、そんなに無茶は出来ないからね。けど、この子を取り返す事は出来たからね」
そう、元太が手に持っていたのは、取り込まれていたビートルクスだった。
「取り返す為に」
「あぁ、相棒ってのは大切にしないと駄目だぞ。まぁ、俺の場合、かなり長い事、喧嘩していたけど」
そう力無く笑う元太。
だが、それを見て、関流は。
「ありがとうございます」
始めに出た言葉は礼だった。
「ビートルクス、ここまで情けない姿を見せたんだ! だったら」
「ビィィートルクスゥゥー!」
それと共にビートルクスの姿が変わる。
それはレベルナンバー10の力故なのか。
その身体を再錬成し、青緑色の姿へと変わる。
そのまま、関流は、その新たな姿となったビートルクスを、ガッチャードライバーに装填する。
『ビートルXX』
その名を、ビートルXXを装填すると同時に、そのまま小型のビートルXXが現れ、ガッチャードライバーの上に重なる。
『ビートルオン! ビートル!』
同時に、関流の周囲は嵐が吹く。
それは、まるで空気を入れ換えるように。
「変身!」『ガッチャーンコ! 疾風怒濤! ウィンドシークン!』
鳴り響く音声。
それと共に、関流は、新たなシークンの姿へと変わる。
これまでのシークンとは違い、白と緑の渦巻く風のデザインをしたアーマーに身を纏っていた。
それこそが、ウィンドシークン。
「さぁ、全てを吹き飛ばすぜ!」