歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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2人の甲虫/鬼岩城伝 六の巻

 まるで、その身を風を身に纏ったような姿へと変わったウィンドシークンはゆっくりと構える。

 

 そんなウィンドシークンの変身を見ても、大甲はまるで怯む様子を見せず、そのまま大声で叫ぶ。

 

 同時に六本の脚と共に、大甲はその角を真っ直ぐとウィンドシークンに向かって、突撃する。

 

「さぁ、振り切るぜ」

 

 ウィンドシークンがその一言、呟くと。

 

 大甲の角は、そのままウィンドシークンを貫く。

 

 大甲は、それにて、勝利を確信したように身体を震わせる。

 

「どこに当てている」

 

 だが、ウィンドシークンは別の場所に立っていた。

 

 大甲は、その角の先を見る。

 

 そこには、ウィンドシークンがいたと思われる場所。

 

 しかし、それはまるで蜃気楼のように姿が消えてしまう。

 

「残像だ」

 

 その言葉と同時にウィンドシークンが再び走り出す。

 

 その身は、まさしく疾風。ウィンドシークンの突進が、大甲の角を砕く。

 

 そして、それと同時にウィンドシークンは角のなくなった大甲に向かって行く。

 

 大甲は、自分の最大の武器が無くなった事で混乱する。

 

 周囲にはウィンドシークンの余りの速さで残っている残像。それに攻撃を加えても、意味はない事を大甲は理解してしまう。

 

 それでもウィンドシークンを止めようと、突進する大甲だったが、それを止める事は出来なかった。

 

「俺達の速さに、着いてくる事は出来ないぜ!」

 

 その言葉と共にウィンドシークンは、無数の分身を作りだしていた。

 

 どれが本物なのか、大甲は一瞬考えるも。そんな思考をする余裕などなかった

 

 そして。

 

『ガッチャーンコ! ウィンドラッシュ!』

 

 それと同時に。

 

「はあっぁ!」

 

 それと共にウィンドシークンの分身達はそのまま大甲へと向かって行く。

 

 それは時には蹴り。時にはパンチ。

 

 無数のラッシュが、大甲に叩きつけられる。

 

 そして。

 

「はあああぁぁーっ!!」

 

 更に力を増すため声を上げた瞬間、ウィンドシークンを中心に風が広がる。そしてウィンドシークンはそのまま拳を構え、それを大甲へ目掛けて突きだす。

 

 同時にその全身からは風が巻き起こり、それが勢いとなって大甲を飲み込んだ。

 

 風の中でその身体は切り刻まれていくように、傷を生み出していきやがてその動きを止める。

 

 そうして、大甲の身体はボロボロに破壊され。

 

 地面に落下した所で大きな爆発が起きる。

 

「ふぅ」

 

 そのまま、ウィンドシークンは、関流はそのまま男を睨み付ける。

 

「さて、お前には聞きたい事があるからな!」

 

 そう、男性に向かって言う。

 

「……私としては、もうこれ以上は意味はないからな」

 

 それと同時だった。

 

 周囲は霧によって、覆い隠す。

 

「なっ何が」

 

「それでは、また」

 

 関流も、元太も、何が起きているのか分からない間にも、霧は、全てを覆い隠した。

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