アークバルカンを倒した。
アークバルカン以外に立っていた集団も、苦しむように消えていく。
それによって、この空間の崩壊が始まった。
「これは一体」
「おそらくは、あいつのドライバーが、この空間の維持をさせていたんだろうな」
その言葉と共に、不破の身体も崩壊を始めていた。
「不破さん」
それは、どういう意味なのか、彼自身、分からなかった。
元々、死んでいた彼が、この空間で消える。
元の世界に帰れるかどうか、分からない。
「別に俺は俺自身のルールに従っただけだ。そこに悔いも後悔もない。
あの時、死んだ時も同じだ」
その不破の言葉には、嘘はない。
彼自身の本音だろう。
「お前はどうなんだ」
「俺は」
それと共に、六道は、その質問の意図に、困惑する。
「仮面ライダーは、誰かの為に戦う。その最中で守るべき人々に裏切られても、それでも戦い続ける。それは正しいのか、間違っているのか」
「それは」
「まぁいいさ。俺の答えも、結局は、俺のライダーとしての信念だ。それを他人に押し付けようとは思わない」
そう言って、不破は、笑う。
「だから、お前がどんな答えを出すかは、俺には関係ない。お前の人生だ。お前が、自分の意志で決めろ」
「…………はい」
その言葉に、六道は、静かに答える。
そして、崩壊が始まる。
「そろそろ、時間か」
そう言うと、不破は、拳を構える。
「じゃあな、後輩。俺はもう行くぜ」
「不破さん」
「なんだ?」
「ありがとうございました」
そう言うと、不破は笑みを浮かべる。
「気にすんな。じゃあな」
その言葉と共に、不破の姿が消えた。
そして、六道も、意識を失った。
「うっ」
気がつくと、そこは病院だった。
「ここは」
ゆっくりと起き上がる。
「六道、無事だったか」
そう、彼を出迎えてくれたのは、弦十郎だった。
「無事だって言われても、俺自身、何が起きていたのか分からなくて」
「……あの電脳空間に閉じ込められたんだが」
「……その、俺もよく分からなかったんだ」
アークバルカンとの、アバドンとの戦い。
「そうか、それにしても、君はこの時期での入院は大変じゃないのか」
その言葉と共に、見せたのは。
「あっ、風鳴さんのライブか」
「久し振りの日本でのライブだからな」
その言葉に対して、驚きを隠せない。
「そういう意味だったら、あいつはかなり喜ぶんじゃないか?」
それと共に、思い浮かんだのは、泉だった。
「まぁ、彼は今頃、ヴァルバラドと一緒にライブの応援の準備を行っているんじゃないのか?」
そう、六道は思わず苦笑いを行ってしまった。