歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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平行世界の出会いは何を意味をするのか Case4

研究所を進める事になった3人。

何の手掛かりもない状況でも、僅かな情報を手に入れていく。

 

「何か分かったかしら?」

 

そう通信している向こう側の、平行世界にいるもう1人のファイクに対して、問いかけるマリア。

 

『送られたデータからの信号を解析してみると、どうやらアドルフ博士が使用していたブーストと似た反応がある。たぶんだけど、ここはアドルフ博士が研究に行っていた基地だと思うよ』

「そう、どういう事か分からないけど、あの車は私達をこの場所に導いたのは何か訳がありそうね」

『とにかく、データの解析を進めておくよ』

「ありがとう」

 

そう、マリアはそのまま通信を終わらせる。

その様子を見ていたファイクは。

 

「・・・どうしたんだ?」

「・・・いや、その平行世界の俺は、なんというか凄いなと思って」

「そうなのか?」

 

ファイクの言葉に対して、泊は首を傾げる。

 

「・・・俺は、そういう技術はないから。やれる事は一緒に戦う事だけ。だけど、それは他の奴らにも出来る事だから」

 

ファイクは思わず呟く。

それは、これまで多くの戦いをくり広げる最中、自分自身の無力を感じる事がある。

そんな最中で、危機的状況を逆転する人物。

それは、一ノ瀬悠仁や立花響のように、どこか特別な力を持つ者達。

それか、多くの情報を集め、そこから逆転の道を示す者達。

ファイクは、そのどちらでもない。

そして、平行世界の自分は、その中で逆転の道を示す者だ。

 

「・・・俺は、そうは思わないけどな」

「えっ?」

 

すると、泊はふと、そんな事を呟く。

 

「お前が特別に見えている人達はな、きっと多くの人の助けがあって、戦って来られたと思う。その小さな事を気づいているかどうかだよ」

「小さな事を」

 

それに対して、泊は頷く。

 

「俺は警察だからな、仮面ライダーと言われているけど、永遠のグローバルフリーズを止める時、俺1人じゃ絶対に出来なかったからな」

「・・・」

 

それと共にファイクもまた、それと共に、自身の中を見つめ返すようにしていた。

すると、何やら通信が来た。

 

『えっと』

「俺なのか?」

『あぁ、その、急に通信して、悪かった』

 

それは、自分自身からの言葉。

それに対して、ファイクはゆっくりとその耳を傾ける。

 

『その、正直な話、今でも平行世界の俺が、まさか仮面ライダーになっているなんて、お驚きを隠せないんだ』

「そうなのか?」

『当たり前だ、シンフォギア装者は、平行世界でも、その多くが同じ人物である可能性はある。俺がマリアと一緒にいる世界はほとんどいないし、その、一緒に戦って支えている俺がいると思ったら、正直に言うと羨ましい』

「えっ」

 

それには、ファイク自身も驚きを隠せなかった。

 

『だからこそ、頼むぞ、俺。マリアを守ってやってくれ、こんな情けない事を言って、申し訳ないけど』

 

それと共に、通信が切れた。

 

「・・・隣の芝生は青く見えるか」

 

そう、思わず呟く。

だが、同時に、自分自身だからこそ、実感していた。

そうしている間にも、彼らは、その奥に見えたのは。

 

「これは一体」

 

見えたのは、巨大な何かの機械。

疑問に思う最中、マリアが疑問に思ったのは、その機械の中央にある何か。

 

「これは、番号?108?」

 

そう、何かがあった。

まるでタイマーのように動いているそれに、マリアは首を傾げる。

 

「108だって!?うっ」

「泊さん!?」

 

同時に泊は、頭を抑える。

 

「これは、なんだっこれはっ」

「まさか、ここに来ていたとはな」

「その声は」

 

泊の変化に戸惑っている間に、聞こえた声。

見つめた先にいたのはアドルフだった。

 

「アドルフ、これは一体」

「さぁね、私にも正直に言って、未だに分からない」

「なに?」

 

それに対して、アドルフは笑みを浮かべる。

 

「だが、その技術がどのような事が出来るのかはある程度分かる。

あえて、名付けるならば、歴史改変マシン」

「っ」

 

その言葉に、驚きを隠せなかった。

 

「この歴史改変マシン、これを使い、かつて永遠のグローバルフリーズを行ったロイミュード108のコアを復元させた」

「お前は、永遠のグローバルフリーズがどういうのか知っているのか!第一、なんでそんな事を!」

「言っただろ、完璧に救うと」

 

そう、アドルフは言う。

 

「歴史改変によって、悲劇を回避する方法を知る。同時に永遠のグローバルフリーズで、その原因を完全に消し去る。人類は、いや、全ての世界は、この方法で悲劇は回避される」

 

そう高らかに宣言する。

 

「まぁ、最も、こんな失敗作に手を出すのも問題だがな」

「ドライブドライバー!?」

 

そう、アドルフが手に持っていたのは、ドライブドライバーだった。

 

「あれは一体」

「・・・俺が仮面ライダーに変身した時に使っていたドライバーだ」

「試しに開発したが、やはりこれは役に立たずだったよ、これならばマッハドライバーの方がまだ使えたからね」

 

そう、ドライブドライバーを泊達に投げる。

 

「なっ」

「AIも何もない役立たずの処分と同時に、行わせて貰おうか」

 

そう、アドルフはブーストに変身する。

 

「させるかよ」

 

それに対して、ファイクは、前に出る。

 

「あなたのやろうとしている事を阻止してみせる!」

 

「出来るかな、お前達程度で!」

 

それと共に戦いは始まる。

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