歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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平行世界の出会いは何を意味をするのか Case5

「ぐっ」

 

ファイクは、すぐにケミカルに変身すると共にブーストに攻撃を仕掛ける。しかし、ブーストはその攻撃を簡単に受け止める。

 

その事に驚くファイク。

 

ブーストは、そのまま、蹴り飛ばす。

 

そして、すぐにファイクに近づき、殴りつける。

 

それに何とかガードするが、吹き飛ばされてしまう。

 

そこにマリアも攻撃を仕掛ける。

 

身の丈を遥かに越えるその槍はブーストに向けて、突く。

 

「シンフォギアも既に私の敵ではない!」

 

そう言いながらブーストは避ける事なく、真正面から受けようとする。しかしその瞬間にブーストはマリアの攻撃に対して何かを感じ取ったのか、その場から離れる。

 

同時にマリアが放った槍は空を切る。

 

「……なるほど、少しはやるようだな」

 

ブーストの言葉を聞きながらもマリアはすぐに追撃を行う。

 

しかし、ブーストはそれを容易にかわす。

 

そんな2人の攻防を見ながらファイクは考える。

 

(これは……どう考えても不利だ)

 

マリアの槍による攻撃が避けられたという時点でブーストの強さはかなりのものだろう。ならばこちらの攻撃も当たるかどうか分からない。

 

しかし、このままでは確実に負けるという事。それは間違いないだろう。

 

そんな中でファイクは考えた。

 

この状況を覆す方法を……。

 

「俺には、何も出来ないのか」

 

その状況で、ただ1人、泊は何も出来なかった。

 

その手の中には、AIも何もないドライブドライバーだけだった。

 

それでも、彼は、何か出来ない事はないか必死に考える。

 

「そもそも、なんで俺はここにいるんだ?あの時の車、どこかで」

 

同時に、泊の脳裏にはこれまでの出来事を思い浮かんでいく。

 

その出来事の最中で、泊はとあるキーワードに疑問に思う。

 

「歴史改変マシン、俺はこれを知っている?けど、一体」

 

『それは、歴史が元に戻ったからだ』

 

「っ」

 

聞こえた声。

 

それと共に、見つめた先には、見覚えのない人物。

 

ここにはいない誰か。

 

「お前は」

 

『俺の事なんて、どうでも良いだろ、それよりも泊、お前はどうしたいんだ?』

 

「俺が?」

 

その人物からの言葉に、泊は一瞬止まる。

 

だが、次の瞬間。

 

「俺は警察官として、そして仮面ライダーとして戦う」

 

『・・・やはり、お前は、変わらないようだな』

 

その答えに、その人物は笑みを浮かべる。

 

その次の瞬間、泊の手元に何かが迫る。

 

驚きながらも、泊が手にしたのは。

 

「これはシフトカー、それにこの形は」

 

泊を、ここまで連れてきた車だった。

 

それが一体何なのか分からないが。

 

「力を貸してくれ」

 

それと共にシフトカーをセットする。

 

「変身!」『ドライブ!タイプスペシャル!』

 

鳴り響く音声。

 

「なっ、今のは」「もしかして」「嘘でしょ」

 

それと共に、泊の身体は変化する。

 

本来ならば、起動する事がなかったドライブドライバー。

 

だが、そのドライブドライバーは起動し、泊を仮面ライダードライブへと蘇らせた。

 

その色は、かつてロイミュード108がドライブドライバーで変身したドライブ、ダークドライブと同じ色。

 

しかし、僅かに違う点としては、タイプスピードと同じ姿であり、首元にはマフラーがあった。

 

「馬鹿な、そのドライブドライバーには、変身する機能はあっても、それを制御するAIはなかったはず!?」

 

「さぁな、俺にも分からない、けど」

 

それと共に、泊はゆっくりと構える。

 

「ひとっ走り、付き合えよ!」

 

それと同時に泊は、ドライブは真っ直ぐとブーストに接近する。

 

ブーストはそれに対して驚きながらも、すぐに拳で殴る。

 

だが、ドライブは、その攻撃を紙一重で避けると同時に、まるで稲妻のように素早いパンチをブーストに叩き込む。

 

「っ!」

 

ブーストは吹き飛ばされる。

 

だが、ドライブはそれを回り込むと同時に蹴り上げる。

 

「なっ」「悪いが、そんなスピードでは、俺には勝てないぞ」

 

ブーストは、すぐに体勢を立て直してドライブに攻撃するが、その攻撃を全て避け、そしてカウンターを決める。

 

「ぐっ……」

 

ブーストは、すぐにドライブから距離を取る。

 

だが、ドライブはそんなブーストに対して接近する。

 

次々と攻撃を放っていく。

 

それらの攻撃をドライブは避ける。

 

「凄い」

 

「そうね、本当に」

 

「けど、なんでここまで」

 

『それは、当然かもしれない』

 

そう通信しているもう1人のファイクが答える。

 

『元々、泊さんは、数多く存在する仮面ライダーの中でもレジェンドと呼ばれる程の実力を持っている。そんな彼と似たような力を持っていたとしても、全てにおいて上である泊さんにアドルフ博士は勝てるはずはない』

 

「能力が同じであれば、性能に差があったとしても、戦闘経験が豊富であり、現役で警察官として戦い続けた彼と、研究で能力しか頼っていないアドルフでは勝ち目はないわ」

 

そう、マリアはファイクの言葉を引き継ぐように答えた。

 

その言葉を聞いて、ブーストは驚くが、すぐに納得した表情を浮かべる。

 

しかし、それは決して諦めたようなものではなかった。

 

「なるほど、さすがは伝説の仮面ライダーと言うべきだろう、だが」

 

それと同時だった。

 

歴史改変マシンに封印されていた108のコアが、アドルフに宿る。

 

「なっ」

 

それと共にブーストの姿は変わる。

 

それは、108の、パラドックスロイミュードの黄金と黒の2色が追加させられていた。

 

「っ!」

 

それと共にドライブに向かって、ブーストが襲い掛かる。

 

「先程、言ったな!確かに私には決定的に戦士としての実力はない。だが、究極のロイミュードと究極のシステム。この二つがある私に、勝てるか」

 

そうブーストは攻め込んでくる。それに対して、ドライブは冷静に対処して、攻撃を避け続ける。

 

そして、反撃とばかりにカウンター気味に攻撃を決めるが、それは受け止められてしまう。

 

それでも、ドライブの攻撃はブーストを追い詰めていく。

 

「このままじゃ」「さっきまで逆転していたのに」

 

その言葉と共に、何も出来ないのか。

 

ファイクが呟いた時だった。

 

『手はある』

 

「本当か!?」

 

それは、平行世界のファイクからのメッセージ。

 

『先程の泊さんが変身した際に観測したデータから、本来ならばあり得ない存在同士が融合するデータを得られた。そのデータを応用して、そっちの俺にあるライダーシステムの強化を行えると思う』

 

「強化ね、けど、どういう風に」

 

『それは、相性次第としか』

 

「・・・ならば」

 

それと共に、ファイクは自分自身のライドケミーカードを取り出す。

 

「・・・」「なに?」

 

すると、そのままマリアを見つめる。

 

それは、一ノ瀬が変身したライトニングジャングル。

 

シンフォギアと最も相性の良いケミーの力を借りる事で変化した銀色のガッチャード。

 

それは、まさしくアガートラームの力を宿していた。

 

そして、その際に使われたケミーが、ファイクが今、変身で使用しているライデンチ。

 

「強く思う」

 

それと同時だった。

 

ライデンチが光輝く。

 

それに合わせるようにバクオンゼミもまた共鳴する。

 

「これは、上手く行ったの?」『分からない、だが』

 

それと共にライデンチとバクオンゼミは姿が変わる。

 

『バクオンゼミ』と『ライデンジ』が再錬成し、銀色でマリアのアガートラームのような装甲を身に纏った感じの『ビートゼミ』と乾電池のような姿から大きめのバッテリーのような姿になった『ライバッテリー』。

 

「再錬成したのか、ならば!」

 

それと共に、新たな姿となったビートゼミとライバッテリーを装填する。

 

「変身!」『ガッチャーンコ!ライトニングシケーダ』

 

鳴り響く音声。

 

それに合わせて、ケミカルは、新たな姿へと変わる。

 

背中には蝉の羽のようなマント、より強固に強化された姿へと変わる。

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