ベロバ率いる仮面ライダーの集団から、無事に逃げる事が出来たキャロル達。
だが、そんなキャロル達は、ここから逃げる際に助けたライダーファムを疑っていた。
「それで、お前は一体、なぜ私達を助けたんだ」
「えっと」
そうキャロルは、眼前にいるファムの変身者こと、霧島に問いかける。
だが、そんな彼女は、それよりも気になったのは。
「あなた、さっきまで変身していた仮面ライダーなのよね」
「仮面ライダーマジェードだ、何か文句でもあるのか?」
「いやぁ、さすがに子供っていうのは、予想外というか、普通はねぇ」
そう、キャロルに対して、霧島はどうしたら良いのか分からずに困惑する。
「そうも言ってられませんよ、こちらとしても、なるべくは戦力は増やしたい所ですから、霧島さん」
「・・・」
そんな2人の会話に割り込むように入って来たのは、1人の女性が立っていた。
その人物は、黒いスーツを身に纏っている。
「・・・お前も仮面ライダーか」
「はい、仮面ライダーミューズこと、胡桃玲菜です」
「そうか、それで、私を戦力と言っていたが、悪いが私にはやる事があるのでな」
「それは一体」
「一ノ瀬の奴が、戦っているからな。すぐにでも向かわないといけない」
そう、キャロルは呟く。
「こんな所で、こんな事をしている場合じゃない。
お前達もライダーだったら、子供を守るぐらいはやるだろ」
キャロルは、そう言いながら、子供を霧島達に引き渡そうとする。
「それが、そう単純な話でもないのよ」
「何?」
だが、霧島は呟くと共に、そのまま窓の外に視線を向ける。
そのままキャロルもまた窓の外を見る。
そこにあったのは無人の街であるのは変わりない。
だが、見えたのは。
「オーロラカーテン」
「えぇ、あれのせいで、私達は脱出出来ません。さらには、ここにある食料も僅かしかありません」
「それで、なんで子供を狙ったの」
「ゲームの商品よ」
「ゲームだと?」
巫山戯ているのかと言いたくなるような言葉に対して、キャロルは思わずため息を吐く。
「この辺を仕切っているベロバという女が開催しているのよ。あんたも見たでしょ、並のライダーでは、あの巨体には勝てないのを」
「だから、それに従っている訳か」
「えぇ、狩りを行っている訳。私は、正直言って、それは嫌ですから、逃げました」
「私もね、けど、まさか正面から戦う奴もいるなんてね」
「気に入らなかっただけだからな、何よりも」
そうするとキャロルはオーロラカーテンの向こう側で、今も戦っているだろう一ノ瀬に目を向ける。
「あいつに、恥じるような自分ではいたくない。ただ、それだけだ」
「・・・そう、その気持ち、分からなくはないわ。まぁ、私の場合は、馬鹿だけどね」
「そうですか?私は結構年上ですけどね」
そう僅かに空気は緩んだ。
「そう言えば、お嬢ちゃん、お名前は?」
すると、胡桃はそのまま、子供に目線を合わせながら聞く。
「・・・鞍馬あかり」
「っ」
その名前を聞いて、キャロルは思わず目を見開く。
それは、彼女自身、過去に一ノ瀬から聞いた仮面ライダー達の知識から、その名前を聞いた事があるから。
だが。
「へぇ、あかりちゃんか、あかりちゃんは、その、ここに来る前はどこに?」
「・・・分からない、気づいたらここに、怖いおじちゃんに連れて行かれて」
「それって、もしかして誘拐」
「だとしたら、すぐに両親の所に連れて行かないとね」
霧島と胡桃の2人は、そう言っている時だった。
「ようやく見つけたわ」
「っ」
その声と共に、見つめると、そこには眼鏡をかけた女性がいた。
「ターゲットを見つけたから、すぐにでも始末しないとね、なんだって、こっちも生活がかかっているのだからね」
「こんな状況で、利己的に行動するんですか」
「それの何が悪いのかしら」『ヘルズ』
それと共に、そのままヘルヘイム・ロックシードを起動させ、女性はそのまま腰にあるドライバーに装填する。
「恥ずかしいけど、貴方達を相手ならば遠慮はしません」『6・6・6』
それに合わせるように、胡桃もまた、懐から取り出した青いスマホに変身コードを入力する。
同時に、その反対側にも、別の女性が現れる。
「そっちにいる子供、さっきのライダーね。システムは違うようだけど、カードを使っているのだったら」
「・・・本当に、ここにいると人間的に最低になるのかしら。まぁ、私は人の事、言えないけど」
そう言い、霧島は、その手にカードデッキを構える。
すると、眼前の女性も、その腰から取り出したバックルを、そのまま回す。
「「「「変身」」」」
同時に、その場にいた4人は、仮面ライダーへと変身する、
霧島は、ファムに。
胡桃は、ミューズへ。
それと共に、各々がラルクと新たに現れたライダーであるシルフィーへと構え、走り出す。
「・お姉ちゃん」
「・・・はぁ、本当に、厄介な事になった」
そう心配そうに見つめるあかりに対して、キャロルは思わず目を背けたくなった。
だが、そうしている間にも、濡れたように鈍く光る深紅と黒のボディに折れた翼を持つ、堕天使を彷彿とさせる風貌をしており、見た者に古代ギリシャの彫像のような美しさを印象付ける仮面ライダーイカロスが現れる。
「面倒な奴らばかりだなぁ!」『ガガガガッチャーンコ!ハイブリッドジャイアント!ジュピタウロス!』
それと同時に、マジェードに変身し、襲い掛かるイカロスとの戦いに構える。