歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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三つ巴の漁夫の利

「これって、一体」

 

「さぁな、分からないけど、ただ分かる事は」

 

 そうしながら、俺と響は、背中合わせにしながら、眼前にいる2人を見る。

 

 聖骸に付けられた腕輪を狙って、二つの勢力が現れた。

 

 現状、他の皆が救援に来るまで、まだ時間はかかる。

 

 その状況で、俺と響だけで、状況の打開が出来るのか。

 

 それは、考えても分からない。

 

 そうしている間にも、すぐに襲い掛かる。

 

「背中は任せた、響!」『ガッチャーンコ! ファイヤー! 仮面ライダー! アチーッ!』

 

 俺は瞬時に、クウガとファイズの力が宿ったケミーカードをガッチャードライバーに装填すると共に、眼前にいるT.E.C.のメンバーの一人へと向かって行く。

 

「うんっ!」

 

 響もまたメックヴァラヌスへと向かって突っ込んでいく。

 

 瞬時に、俺はその手にエクスガッチャリバーを。

 

 向こうは、その手に黄色いエナジーブレイドを手にする。

 

 そのままエクスガッチャリバーとエナジーブレードの刃が激突する。

 

 今のファイヤーガッチャードは、基本的に格闘能力が高い為に、向こうが振るってくる斬撃を受け流し、そのまま相手を突き飛ばす事に成功した。

 

 更にエクスガッチャリバーで追撃する。

 

 だが、T.E.C.は上手く後退して攻撃を回避し、此方を睨みつけてくる。

 

 どうやら向こうも、かなり戦い慣れているらしい。

 

 まあ、こっちだって負ける気は無いが。

 

 とはいえ、油断せずにしっかりと相手を見れば、向こうはその手にしたエナジーブレイドを振り回してくる。

 

 それをエクスガッチャリバーで受け止め、力づくで押し返す。

 

 そしてまた、相手の剣と己の武器をぶつけ合う。

 

 しかし何時の間にか火花が周囲に飛び散り始めている。

 

「なるほど」

 

 身体的な強さではこちらが上だ。

 

 だが、技術という面では向こうの方が上だ。

 

「さて、一応聞きたいけど、なんで、腕輪を狙うんだ」

 

 俺はそのままエクスガッチャリバーを構えながら、T.E.C.に問いかける。

 

「米国での情報網で既に掴んでいます。日本で多くの仮面ライダーを集めている。それは、いずれ全世界を支配する為に動いていると」

 

「はぁ? なんだ、その情報は」

 

 それに対して、俺は思わず言い返してしまう。

 

「現に、あのライブでの惨劇。それは仮面ライダーの量産による実験であると」

 

「ドレッドの一件か」

 

 俺は思わず呟く。

 

「こっちだって同じだ! 仮面ライダーの力を悪用している事は既に聞いている! だからこそ、暗黒の扉の鍵となるオリジナルのガッチャードライバーを狙ったんだろう」

 

「なに?」

 

 それと共に響と戦っていたメックヴァラヌスの少女が呟く。

 

 暗黒の扉。

 

「どこでそれを」

 

「私達を選んだ人から聞いたんだ、この力も仮面ライダーに対抗する為にと」

 

 それらを聞いて、俺はある意味、点と点が繋がった。

 

 そんな気がした。

 

「まさか、この状況は最初から」

 

 それと同時だった。

 

 そこには一人の少女がいた。

 

 なぜ、ここに。

 

 そんな疑問を他所に、その手には、金色の四角い何かがあった。

 

「さて、ようやく目的は達成できるはずよね」

 

 その言葉と共に研究所にある聖骸があったと思われる場所に、乗せる。

 

 すると、その聖骸だった灰を中心に、人の形になっていく。

 

「あぁ、そうだな、まずは、最も邪魔となる立花響を」

 

 それと共に、そこに現れた男は、響に向けた。

 

「っ!」

 

 俺はすぐにT.E.C.から目を逸らし。

 

「何をっ!」『仮面ライダー! バーニングフィーバー!』

 

 俺は、それよりも早く、響にアンカーを飛ばし、そのまま回収する。

 

 同時に男から放たれた攻撃から守るよう飛び出す。

 

「っ」

 

 同時に襲ったのは、腹部を貫く痛み。

 

 見ると、腹部は、抉られている。

 

「がはぁ」

 

「ほぅ、お前は、一ノ瀬宝太郎か」

 

「宝太郎って」

 

 なぜ、その名前を知っている。

 

 俺は、思わず、その攻撃を行った人物を睨む。

 

「それにしても、これは予想外だ。まさか、アヌンナキの力がこれ程だとはな」

 

「お前はっグリオンっ!」

 

 そうしていると、響が、そいつの正体を知っている様子で叫ぶ。

 

「ふむ、この世界の立花響は私の事を知らないはずでは?」

 

「えぇ、そのはずよ。だけど、まぁ、今は仮面ライダー、それも最も厄介な奴を殺せただけでも良しとしましょう」

 

「えっ」

 

 俺は、その会話を最後まで聞く事が出来ない。

 

 急に、力が抜ける。

 

 変身が解除され、俺はそのまま倒れ込む。

 

「これは、マジで、やべぇ」

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