翼さんの1件により、無事に1人をなんとか倒す事が出来た。
未だに、グリオン達の動きが見えない以上、油断は出来ない状況は続いている。
それでも、俺達は決して活動を止めてはいけない。
だが。
「それにしても、これは問題が多いな」
そう、弦十郎さんはため息を吐いた。
現在、S.O.N.G.の基地には俺、暁さんに月読さん、それにマーヤの4人が待機している。
それ以外のメンバーは、各々がグリオンの動きに関して、何かないか調べている。
その最中で、弦十郎さんの声が聞こえた。
「問題ですか?」
「あぁ、おやぁ、いや、風鳴訃堂が残した後始末だ。未だに日本国内では、訃堂に対して崇拝している者達も多くおり、彼らの問題が多く残っている」
「風鳴訃堂って、かなりの悪モンじゃないですか?」
「うん、直接は会った事はないけど」
その話に、暁さんも月読さんもまた同じように頷く。
2人の意見は、正直、俺も同意するしかなかった。
「まぁ、そうだな、その意見に関しては、俺も同じだ」
「実際に、あの場であいつが生き残っても、おそらくは私達の邪魔をするのは確実よねぇ」
「お前がそれを言う」
「私はほらぁ、一応は仲間扱いでも良いんじゃないのぉ」
そんなマーヤの言葉に対して、苦笑いをするしかなかった。
「・・・確かに、未だに目の上のたんこぶである事は変わりない。これまでの行った所業を考えても決して許されるべき行動ではない。分かっているのだがなぁ」
「そうですよねぇ」
そこで俺は思わず気づいた事に、そのまま気まずくなってしまった。
「およ、どうしたんですか?」
「いや、あいつは確かに外道だけど、その、仮にも弦十郎さん達の父親だし」
「なんというか、そこが不思議でしかないんだよね」
月読さんは、それに対して、不思議そうに首を傾げる。
「あら、不思議って、なんでかしら」
「言っては悪いけど、翼さん達は、風鳴訃堂のような人じゃないから」
「あぁ、それは確かに、とても親子とは思えないデス」
「ははぁ、それを言ってくれると嬉しくはある。だが、あれでも一応は俺の親だ。だから」
それを考えると、弦十郎さんもまた、親を亡くしたばかりの人である。
「あの人もきっと、変われたかもしれない。出会いさえあればな」
「出会い」
「あぁ、俺も兄貴も、そして翼も。少なくとも良い出会いをした。そのおかげで君達と出会えて、風鳴の考えを抜ける事が出来た。だが」
「出会いがなかったですか」
それを聞けば、確かに出会いとは宝だ。
俺もケミーと出会う事が出来なければ、どうなっていたのか分からない。
そんな、考えをしていた時だった。
「警報かっ」
「うわっと、まさかここを直接に!?」
そうして、俺達は画面を見る。
そこに映っていたのは、S.O.N.G.本部に向かって、突撃してくる存在。
深海の中にも関わらず、攻め込んでくるのは、人型である事は分かる。
だが。
「デデース!?なんデスかこいつらは!?」
そこにいたのは、赤と黒のボロボロのバンドで構成されているが、大柄で筋肉質なフォルムをしており、赤いライン状のモノアイを持つ鎧兜の様な頭部を持つ。下半身はバンドの一部が変形しコート状になっている。
見た目こそ、どこかマルガムに似ているが、まるでレプリケミーの気配は感じない。
「こいつらは一体」
「分かりません!けど、このままでは危険です」
「ぐっ、急いで浮上を!同時に迎撃態勢をっ」
「それだったら、俺達がなんとかします」
「頼めるか」
「えぇ、3人は、内部に侵入した時の為に頼む」
「1人で大丈夫なんですか!」
「なに、ケミー達も一緒に戦ってくれるか、それじゃ行ってくる!」
同時に俺はそのまま、すぐに潜水艦の排出口へと向かう。
通常では、危険な行為ではあるが、問題ない。
「行こう!ニジゴン!変身!!」『『ガッチャーンコ!ガッチャ!&ゴー!レインボーガッチャード!ガッチャード!ガッチャード!!』』
鳴り響く音声。
それと共に、俺は海中へと入ろうとする。
だが、それよりも前に。
『ガッチャーンコ!ヴェノムマリナー!ヒアウィーゴーン!』『ガッチャーンコ!スパイクルホエール!ヒアウィーゴーン!』『ガッチャーンコ!マーキュリーポセイドン!ヒアウィーゴーン!』
それと共に水中戦を行う事を得意とするガッチャンコケミーを選び、そのまま飛び出す。