海底。
それは、人類が、道具なしでは決して辿り着く事が出来ない領域の一つ。
S.O.N.G.の本部である潜水艦は、そんな海底で活動を行っており、普段は姿を隠して、行動を行っている。
「はぁぁ!!」
そんな海底で、俺達は戦いを行っていた。
周囲は、その海底によって、暗闇で支配されている。
しかし、ガッチャードブラザーズで召喚したケミー達の力が流れ込んだ事によって、俺も海中で、活動は行える。
「それにしても、こいつらは一体!」
叫びながら、俺は眼前にいる敵を見る。
その姿は、どこかマルガムの要素が見られる。
ただ、他のとは違うのは、ケミーの影も形もない事だ。
普通、マルガムがケミーを取り込めば、そのケミーの特徴が現れる。
だけど、こいつはそれがない。
「それに、何も感情はない」
まるで、かつてゼインと戦った際に現れた量産型のライダー達と戦っているような気分だ。
だけど、反対に言えば。
「容赦なく、倒せるという事だなぁ!」
俺は、瞬時にガッチャートルネードを取りだし、斬り裂く。
海中で、奴もまたあまり自由に動く事が出来なかったのか、斬り裂いた時に僅かに見えたのは、岩。
「もしかして、こいつらって、岩? そう言えば」
キャロルに聞いた事がある。
確か、ゴーレムだったか?
そのゴーレムの特徴によく似ている。
周囲を見れば、ケミー達もまた奮闘している。
「それにしても、ゴーレムか。数が多すぎないか」
こちらは、海中戦に対抗出来ると考えて、召喚したのは3体。
なので、こちらの勢力は4人に対して、ゴーレムは、その数は未だに未知数。
海底から未だにその姿が見えないというのは少し不安だ。
だが、幸い、ゴーレムの動きは遅く鈍い。
パワーは確かに一級品だが、この海中ではそれが意味を成さない。
つまり、動きを封じれば、問題はないという事だ。
だが、数がこれだけいて、捕まれば瞬く間に海底に引きずり込まれる。
そして、変身解除をされれば、俺達の負けだ。
「けど、諦めるつもりはない!」
その言葉と共に、俺は水中戦に特化したガッチャートルネードを振るう。
それは、ゴーレムの腕とぶつかり合う。
だが、それでゴーレムの動きを一時的に止める事は出来た。
そして、それを見逃す程、こちらも甘くはない。
背後にいたケミー達の援護射撃を行う。
ケミー達が放った弾丸は、ゴーレムを穿ち、その動きを鈍らせる。
そして、それと同時に俺は一気に距離を詰める。
同時に、ケミー達も近付いてきた。
これで、ゴーレムの動きを封じる事が出来た。
だけど、それでもゴーレムの数は圧倒的だ。
一体倒した所で、その間に次のゴーレムがこちらに迫ってくる。
「けど、行こう! 皆!」
その言葉と同時だった。
俺達は、すぐに動く。
ゴーレム達は、俺達に追いつけない。
そのまま、ゴーレム達の周囲を回る。
それによって、出来上がるのは、海中での巨大な竜巻。
それに吸い込まれるようにゴーレム達が巻き込まれていく。
その中で、ガチャード達は暴れまわる。
その速度は凄まじく、まるで嵐が暴れ狂っているようだ。
だが、それは海中でだけあり、その範囲は限定的。
ゴーレムを仕留めたと同時に、ケミーは叫ぶ。
「けどっ、なんでいきなり」
そう考えていると、S.O.N.G.の本部から何か感じる。
「まさかっ」
このゴーレム達は陽動だったか。