アントレスラーへと変わった弦十郎。
その眼前には、ジェルマンが驚きを隠せなかった。
「へぇ、まさかガッチャードになるとはな、けど、それで俺に勝てるつもりか?」
そう、ジェルマンは笑みを浮かべながら、問いかける。
だが、弦十郎は、そのまま拳を叩く。
「それは、ここから試してみようか!」
その叫びと共に弦十郎とジェルマンが急接近する。
互いの拳が、激突する。
それは地面を砕き、衝撃となって、周囲の地面を隆起させる。
そして互いに一旦離れると、再びジェルマンの猛攻が始まる。
無数の光線弾幕で弦十郎を追いつめていく。
だが弦十郎はその一撃一撃を回避しながら着実に進んでいく。
回避しながら、少しずつ近づくその姿を見ながらジェルマンは口角を上げる。
その瞳には明らかな歓喜の色が見える。
「おぉ、これは暇潰しにはなるじゃないか!」
そう言い放つと同時、更に勢いを増したジェルマンの攻撃が始まり、それを弦十郎は受け流す。
確かに強い! 弦十郎は目の前のジェルマンの強さを感じ取った。
攻撃の威力や速度が上がっているのもそうだが、何よりも厄介なのは、未だに本気を出していない事。
こちらを完全に見下している様子。しかし、油断をしている訳ではないだろう。
むしろこちらの力を測るように戦っているように思える。
ならば……!
「ッ!?」
弦十郎はそのままジェルマンの攻撃を避け続けるのではなく、あえて直撃コースへ突っ込んでいく。
当然の事ながらそれを見たジェルマンは目を見開く。
直撃コースといってもまだ少しだけ距離はある。
この距離ならば、ジェルマンだって多少ダメージは受けるとはいえ死にはしないハズだ。
突如ジェルマンの腕が斬り裂かれる。
「なに?」
疑問に思う。
見ると、そこには、自分の腕があったはず。
しかし、それは鋭い一撃によって、斬り裂かれていた。
瞬間。
腹部に襲い掛かる衝撃。
それは、弦十郎の拳であった。
ジェルマンは、地面に膝をつくと、ゆっくりと立ち上がる。
「……あぁ、一体何が?」
そうして、ジェルマンは見つめた先。
そこには、切歌と調の2人が合わさった女性が、笑みを浮かべた。
「おぉ、これは凄いデス!」「切ちゃん、落ち着く」
その女性は、切歌と調。
2人の声を交互に言いながら、その手にある武器を回す。
それは、チャクラム。
切歌が鎌から超接近戦用に変形するイガリマに似ており、そこに調のシュルシュガナの丸鋸の要素が合わさった物を両手に保っていた。
「あれで、斬り裂かれただと?」
疑問は一瞬。
「そうよ、あなた、夢中になり過ぎて気づかなかったようね」
すると、エメラルダンもまた、答えていた。
見ると、ジェルマンが召喚していたゴーレムは既に倒されていた。
「あははぁ、面白いじゃないの! だけど、それで勝てるのか?」
「勝てるよ、なんだって」
「っ」
聞こえた声。
それと共に。
「俺達がいるから!」
そう、レインボーガッチャードとなっている俺が降り立った。