「あれから、もう三ヶ月が経ったのか」
そう言いながら、その日、雪音クリスは、空を見上げていた。
彼女は、卒業後、既に海外へと旅立っていた。
自分自身の夢を叶える為に向かったのは、イギリス。
そのイギリスでも、勉学を励みながら、日常を楽しんでいた。
「日本と違って、かなり広いからな、お前には、助けて貰っているよ」『ダーッシュ!』
その呟きと共に、クリスが懐から取り出したのはゴルドダッシュ。
数多くのケミーの中でも、特に絆を結んだケミーの一体であるゴルドダッシュは、今、一ノ瀬の手から離れて、クリスと一緒にイギリスにいた。
イギリスでの滞在中、S.O.N.G.からの支援もあったが、ゴルドダッシュは緊急時の他にも、一般生活でも多く支えてくれていた。
そして、彼女はその日、とある場所の待ち合わせの為に、その場所に訪れていた。
「待たせてすまなかったな、バイクの駐車場所がなかなかに見つからなかったからな」
「待っていたぜ、先輩。まぁ、私はそういうのはあまり困らないがな」
「正直に言えば、ゴルドダッシュに関しては、かなり羨ましくはあるがな」
そんなクリスに話しかけたのは、翼だった。
イギリスでの生活においても、先輩となっている翼は、未だに生活に慣れないクリスには、ここでも頼れる先輩であった。
最も、世界の歌姫として活動している為、クリスもあまり会えていない。
「こっちに来て、慣れないと思うけど、何かあったら遠慮なく言ってこいよ」
優しい言葉を投げかける翼。
「翼も、こっちでの生活ではまだまだ慣れていないでしょう?」
そう、マリアは翼に対して言った。
「それは、まぁ」
「ふふっ、にしても、あれからすっかりとシンフォギアでの出番は減ったわね」
「というよりも、あんだけの戦いがそんなに何度も起きてたまるかよ」
そうしながら、これまでの戦いを振り返っていた。
「けど、ケミーも、仮面ライダーは出番は未だに多いわね」
「まぁ、ケミーの中には、そういうのに優れている奴が多いからな」
そう、呟く。
その最中で、翼は、ふと気になる事があった。
そう、クリスの方を見る。
「そう言えば、クリス、気になる事があったんだが、良いか?」
「なんだよ、いきなり」
「あれから、一ノ瀬に対する告白、どうなったんだ」
翼の、その言葉に対して、クリスは、顔を赤くした。
「なっなっ、何をいきなり言っているんだ!!」
「あら、それ、私も気になっていたわ、あれからどうなったのか、全然話してくれなかったじゃない、貴方達」
翼の一言と共にマリアも興味津々な様子で言ってくる。
「だからって、何でそんな話をしないといけないんだよ!?」
「いや、別に話さないなら話さなくてもいいけどさ」
そう言いながらも翼はどこか残念そうな表情を見せる。
「えぇ、良いじゃない」
「良いじゃないって言われても、二人共、知っているはずだろ」
そうしながらも、クリスは、そう、上を見上げる。
「一ノ瀬の奴は、もぅ」
「あっ」
その言葉に対して、翼もマリアも、察したような反応をする。
クリスの視線は、空に目を向ける。