歌姫と錬金術とライダー   作:ボルメテウスさん

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希望の王

先日の戦いにおいて、発覚した事実。

そして。

 

「いいか、今後、立花響と一緒に戦闘するな。もしも、戦闘になった場合、奴の中にあるシンフォギアの核となる聖遺物と、お前が融合しているケミーが共鳴し、暴走する。その時、お前達は人間ではなくなる」

 

そのキャロルから放たれた警告に対して、俺は今後、どうするべきか悩んでいた。

これまで、多くの戦いを乗り越えてきた。

だけど、今後、その共闘ができなくなる。

それは、確かに大きな痛手である。

弦十郎さんからの報告もあり、それは確信となっていく。

 

「・・・どうすれば」

 

そう考えていた時、聞こえた音。

それは爆音であり、俺は同時に嫌な予感がした。

 

「まさかっ、ノイズっ、という事は」

 

俺はすぐに、飛びだそうとする。

だが、同時に。

 

『ホッパァ』

「ホッパー1」

 

俺の懐にいるホッパー1は、戸惑う声をしていた。

それは、ホッパー1だけじゃない。

スチームライナーも、スケボーズも、皆が心配していた。

キャロルの話も全てが真実。

それは、彼ら自身が証明している。

 

「・・・俺が、人間じゃなくなるのは、少し嫌だけど、耐えられる。ケミーと友達になって、俺もまたケミーを同じようになるんだって、考えたら」

 

人間じゃなくなるのは、怖いけど、それはケミー達が嫌いな訳じゃない。

ケミー達のように、確かな意思があるかもしれない。

その可能性は高い。

けど、立花さんは、違う。

シンフォギアとの融合の先で、何が待ち受けるのか、分からない。

だからこそ。

 

「俺はっ守りたい!」『ガッチャーンコ!スチームホッパー!』

 

それと同時に、俺は走り始める。

真っ直ぐと、爆煙があった場所に。

その場所では、なんと、あの2人がいた。

既に戦いが始まっており、俺はそのまま、その場を遮るように、蹴り上げる。

 

「これって」

「仮面ライダーさん!!」

 

俺の登場に対して、両者は驚きを隠せない様子。

同時に、俺はすぐに立花さんの方へと向く。

 

「早く、ここから離れろ!ここは、俺がなんとかする!」

「けど、このままじゃっ」

「だから、俺がなんとかする!このまま、君が、ここにいたらっ分かっているはずだ!!」

 

俺の叫びに対して、立花さんは、確かに理解していた。

 

「仲間割れと思いたいデスけど」「・・・この前の1件での」

「これは、チャンスですねぇ」

 

だが、そんな俺達の会話を聞いていた向こう側で、何か話していた。

同時に、その後ろで、何が起きた。

 

「LINKERっ」

「まだ、効果時間には余裕があるデス!」

「だからこその連続投与です。あの化け物達に対抗するにはこれぐらいしないといけません。何よりも、そうしないとこちらの目的は達成できないのでねぇ」

「目的?」

 

その一言に対して、俺はすぐに見つめる。

 

「あの2人が共鳴した事によって、生み出された結晶。あれには聖遺物の欠片と同等の効果がある。つまりは、立花響と仮面ライダーの両名を合わせて、戦う事で、得られる結晶があれば、ネフィリムをさらに成長させる事が出来る」

「あの化け物はっ死んでいなかったのかっ」

「さぁ、どうします?」

「どうしてあたし達があんたのためにするのデスか!」

「するデスよッ!」

「ッ!?」

 

それと、共に、奴は、まさしく確信するように言い始める。

 

「いいえ、せざるを得ないのでしょうッ! あなた達が 連帯感や仲間意識などで 私の救出に向かうとは到底考えられない事ッ! 大方あのオバハンの容体が悪化したからおっかなびっくり駆けつけたに違いありませんッ!」

「ぐっ」

 

向こうの、事情は、俺はまるで知らない。

だけど、それは、誰かの為だという事は分かる。

 

「「Gatrandis babel ziggurat edenal」」

 

それと共に、2人が、歌い始める。

それが、危険な事は分かる。

同時に、2人の武器が、大きく変化する。

だが、それは、明らかに危険な事は分かる。

そして、それと共に、立花さんもまた、口ずさむ。

 

「あぁっもぅ!!」

 

それと共に、俺はすぐに立花さんの元へと駆け寄る。

それで、何が出来るのか、分からない。

しかし、俺は、このまま、放っておける訳がない。

 

「ぐっ!」

 

俺は、そのまま、手を握る。

まるで、溶岩を直に触っているような熱さが俺に襲う。

 

「っ」「やるならっ、最後までやろうっ!」

 

俺の、その一言と共に、立花さんも、また頷く。

 

「絶唱までのエネルギーが溜まらない」「これはっ」

 

すると、2人の武器は、徐々に大きさは元に戻っていく。

 

「セットっハーモニクス!!」

 

それに合わせて、俺達は同時に駆け巡った。

瞬間だった。

 

「ここは」

 

一瞬で、世界は白くなった。

それが、一体、どういう意味か分からない。

 

「これって、一体」

「・・・あの時と似ている」

「あの時?」

 

そこには、俺と立花さん以外、いなかった。

状況は分からなかった。

 

「ふむ、まさか、今度は2人、同時とはね」

「っ」

 

聞こえた声と共に、俺達は振り返る。

今度は、その声の主を、確かに見る事が出来た。

 

「あなたは、一体」

「私かい?私の名はウォズ。まぁ、今は暇を持て余している語り部だよ」

「ウォズさん?」

 

それに対して、立花さんも、首を傾げる。

 

「さて、今回は、少し専門外だが、丁度良いかもしれないね。これから先、おそらくは君達にとっては、大きな力となる。その条件だ」

「大きな力?」

 

それには疑問に思った次の瞬間、俺達の目の前には、青い星が見えた。

 

「これって」

「その昔、5人の英雄、キングオージャーと守護神キングオージャーがバグナラクを打ち倒し、人類を救った。

英雄は王となり、5体のシュゴットと共に、長きに渡って平和が保たれる」

「キングオージャーって」

「この前の、戦いで、助けてくれた」

 

まさか、ここで、その話が出てくるなんて。

 

「それから、2000年後、地下にいたバグナラクは、再び蘇る。彼らは、チキューを破壊しようとした。

だが、それを阻止する為に、20人の戦士達が集まり、ゴッドキングオージャーを降臨させ、地球を救ったとさ」

「ゴッドキングオージャー」

 

それは、以前のエクストリームキングオージャーとはまた違った姿だった。

 

「それって、もしかして」

「月の欠片を破壊する事が出来るかもしれない」

「あぁ、だが、これには既に分かるはずだ。20人の、戦士の力が必要だと。それは一体、どうなるのか、私はここで、見させて貰うよ」

 

それと共に、俺達は再び、元の光景に戻る。

 

「「はぁはぁはぁ」」

 

同時に、その場で膝から倒れる。

そして、俺の仮面が、僅かに割れ、それと共に、俺は転移されていく。

あの時の絶唱。

それが、もしかしたら、可能かもしれない希望を、俺達に見せてくれたから。

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