ゼインの計画が僅かだが、分かり始めた。
だが、それでも、対応が遅れたら、こちらが負けになってしまう。
その緊迫の状況の最中、情報戦が、行われていた。
「それにしても、ゼインが狙うとしたら、どこを狙うつもりなのか」
「それは分からない。各国家にとっても、聖遺物は隠しておきたい切札である事は間違いないだろう。そういう事を考えても、ゼインは何を狙うかだ」
その状況の最中、ふと、俺の頭に過ったのは、ゼインが狙うとしたら、どのような聖遺物なのか。
シンフォギアシステムの元になる聖遺物は確かに重要だが、それが相性が良くなければ、意味がない。
だが、もしも、狙うならば、より良い聖遺物を狙うはずだ。
「・・・なぁ、キャロル、聞きたい事がある」
「なんだ?」
「聖遺物が貴重なんだよな」
「何を当たり前の事を言うんだ」
「そんな数多くの聖遺物の中でも、完全聖遺物って、かなりレアだよな」
「今更、何を言っているんだ。むしろ、ルナアタックの時が異常なんだ。
完全聖遺物が、3つも出てくる事などっ」
その言葉と共に、キャロルも含めて、俺達全員が今になって、ゼインが狙うだろう聖遺物が分かった。
それと同時に、まるでそれに答えるように、警報が鳴り始める。
「これは一体っ」
「緊急事態ですっ、S.O.N.G.の保管庫に侵入者がっ」
その言葉と共に、映し出された映像には、一人の女性が立っていた。
白いローブを身に纏っており、腰まで伸びている茶髪の女性。
その女性に対して、俺はまるで見覚えがなく、首を傾げるが、その最中でも、マリアを含めた何名が驚きを隠せなかった。
「マリアさん?」
「あれは、セレナ」
「まさかっ」
その言葉と同時に、侵入者の正体にも理解出来た。
「だけどっセレナというには、あまりにも成長をしているデス!」
「相手はホムンクルスだ。身体を成長させた可能性があるっ、そして、この場所はっ」
「あぁ、間違いないっ、とにかく、向かうぞ!」
俺達はそれと共に、すぐに侵入者の元へと向かった。
向かった先は、大きく損傷しており、同時に、厳重に保管されていたはずの物を簡単に手に取っていた人物がいた。
「お前がっゼインなのか」
その言葉を聞くと共に、その人物は振り返りながら、俺達を見つめる。
「その通りです。初めまして、皆様」
それと共に、彼女は振り返る。
そこには、表情は笑顔ではあった。
だが、どこか薄気味悪い表情でもあった。
「お前は、一体、この世界で何をするつもりなんだ」
「私の目的は、どの世界でも変わりません。人間の中にある全ての悪意を駆逐する事。それには、この世界は私の目的を達成させるのに有益な情報がありました」
「なに?」
ゼインが、この世界での目的?
それは、これまでは推測でしかなかく、シミュレーター代わりだと思っていた。
だが、ゼインにとって、有益な情報とは一体。
「その為には、この世界でも活動する為の身体が必要であった。
本来ならば、私自身が向かいたかったのですが、それらはレジェンド、そして世界を繋げる物によって、妨げられました。
ですが」
その言葉と共に、ゼインは、ここで保管されていた物を手に取る。
「僅かながら、私以外の存在ならば、送る事が出来ました。
なので、ここに来る前よりも計画を進めました。
最も、計画が完了する時刻まで、大幅な遅れがあったのは、認めます。
ですが」
同時に、その手にある、ソロモンの杖を構える。
「これを手に入れた以上、問題はありません」
「ソロモンの杖を持っていたとして、どうするつもりだ、それは「えぇ、勿論知っています」ならば」
「ですが、本来の使い方と異なる使い方も出来る事を貴方達は知らない」
それと共に、ソロモンの杖から、何やら光が出ていた。
「これは」
「ソロモンの杖。それはノイズを72種類のコマンドを組み合わせで、制御する。それはつまり、これ単体でも極めて高い情報処理能力を持ちます。そこにとあるデータを入力すれば」
それと共に、ソロモンの杖は、大きく形を変えた。
そこには先程までの杖とは違ったドライバーが二つ。
「あれは?」
「あれは、ビルドドライバーに、ワンダーライドブック?」
それと共に、カグヤは驚きの表情で、見ていた。
「それらは一体」
「ビルドドライバーとは、仮面ライダービルドを始めとしたライダー達が使う変身ベルトであり、。そして、ワンダーライドブックは、仮面ライダーセイバーを始めとしたかつて世界を創った「全知全能の書」がバラバラに分割されたもので、各々に対応する伝承を封じ込めている本です。ですが」
「あぁ、あのビルドドライバーの色、ゼインが使っていたドライバーとどこか似ている」
その言葉と共に、ワンダーライドブックを、そのまま、そのドライバーに装填する。
『ソロモン!シンフォギアシステム!シンフォニック!』「変身」
ゼインの、その一言と共に、姿が変わる。
ゼインの後ろから巨大な本が現れ、そのままゼインの身体は、本で、ゼインの身体を包み込まれる。
『ソロモン!ソロモン!ゼインソロモン!』
鳴り響いた音声。
それと共に、現れたゼイン。
それは、シンフォギアというよりも、俺達仮面ライダーにどこか似ており、白をベースにした姿だった。
「見た目から、仮面ライダーソロモンとどこか似ていますが」
「さて、ここでは十分に戦えないでしょう」
その一言と共にゼインは、軽く手を翳す。
すると、俺達は瞬く間に別の場所へと移動していた。
「これはっ」
「あなた方は、このソロモンの杖をただのノイズを呼び出す、そしてバビロニアの宝物庫への入り口を開く事ができる程度の道具だと考えていたのですが、それを応用すれば、別の場所に転移する事も簡単に行える」
そうしている間にも、ゼインは、ゆっくりと俺達に近づく。
「だけど、ここで止める!変身!」
その言葉と共に、俺達もまた、変身し、そのまま走りながら、すぐに仮面ライダーに変身し、その手にガッチャージガンを構えて、攻撃する。
それに合わせて、他の面子も攻撃を行うが、ゼインは、ただ手を前に翳すだけで、攻撃を防いだ。
「これは」
「ソロモンの杖には次元間隔壁を限定的に開放でき、こうして防御にも使えます。そして」
その一言と共に、ゼインは、瞬間移動していた。
「立花さんっ!」
「えっ」
ゼインは、既に、立花さんの背後に回っていた。
同時に、ゼインは、ワンダーライドブックを開く。
すると、そこから立花さんの身体から粒子と共に、そのままワンダーライドブックへと吸収される。
「立花さんから、離れろ!」『W!OOO!ガッチャーンコ!ナスカバトタ!』
それと共に、俺はすぐに立花さんに近づいたゼインに向かって、その刃を放つ。
だが。
『ガングニール!シンフォギアシステム!シンフォニック!ゼインガングニール!』
その刃は、ゼインがその手に持つ槍によって、防がれる。
「あれは、ガングニールっ!」
「どういう事なんだ」
それに驚きを隠せない最中、俺はそのまま立花さんを抱えて、後ろに下がる。
「大丈夫か?」「うん、なんとかっ、でも」
だが、立花さんは、そのまま倒れそうになる。
「他の力を奪い、活用する事に関しては、ビルドは優秀ですからね、そして、古の力を記録するのにはワンダーライドブックがとても優秀ですからね」
「まさしく、ゼインが新たに進化する為の姿という訳か」
「そうです、だからこそ」
それと共にゼインは、そのまま手を翳す。
それと共に、それらの粒子は、他の面子から吸収しているのが、分かる。
『天羽々斬!イチイバル!シュルシャガナ!イガリマ!』「ぐっ」
瞬く間に吸収されてしまう。
このままでは、危険だ。
そう考えた時だった。
ゼインが翳したゲートから、一人の人影が現れた。
「お前か!!」
「むっ」
それと共に、吸収している途中のゼインは、その攻撃によって遮られた。
「お前か、ワンダーライドブックを悪用している奴は!」
「ふむ、まさか、ワンダーライドブックを使った事による影響か」
「あのライダーは」
その疑問に答えたのは、カグヤだった。
「仮面ライダーディズニー。まさかワンダーワールドと繋げる事が出来るライダーを、吸い寄せたか」
この状況を打開する事は出来るのか。