「まさかとは思ったけど、本当に量産型なのか」
そう、ディズニーは呟きながら、自身の武器であるキーブレードを構えながら周囲を囲んでいる彼らを見る。
ディズニーを囲むライダー達は、身に纏っているアーマーは完全な白と黒の二色だけで形成されており、不気味な雰囲気を出している。
そして、そんな白と黒以外の色は、腰に巻かれているドライバーと手に持つ剣がオレンジが、彼らの不気味さをさらに際立たせる。
「伝説でしか聞いた事のない聖剣である無銘剣虚無。だが、なぜそれに変身したファルシオンが3人もいるんだ」
伝説の聖剣の一本であり、無の聖剣にして禁忌の剣。
だが、それは、この世に一本しかないはずのそれが、なぜ3本存在するのか。
「それも、もしかしたら、あのワンダーライドブックの力かもしれないが、今はそれを気にしている場合じゃないか」
ディズニーの、その言葉を合図に、眼前にいるファルシオン達が、真っ直ぐと襲い掛かる。それに気づいたディズニーもまた、その手にあるキーブレードを構え、対抗する。
まず最初に仕掛けてきたのは、1人目ののファルシオンだった。その手に握られている無銘剣虚無を振り下ろしてくるのを見て、ディズニーは咄嵯に身を翻し、それを避ける。
そのまま振り下ろされた無銘剣虚無はそのまま地面に激突し、激しい衝撃音と共に地面を砕く。
それを視界の端で捉えながらも、今度は2人目のファルシオンが横から薙ぎ払うように振るってきた剣に対して、ディズニーは素早く反応して後ろに跳ぶ事で避ける。
そして、そのまま後ろへと飛び退きながら、空中で体を捻り、足を伸ばして着地すると同時、その勢いを利用して一気に走り出す。
そんなディズニーを追いかけるように、1人目がすぐに追いつき、再び無銘剣虚無を振るってくる。
「ッ!」
その攻撃に対し、ディズニーは身を屈めながら横に跳び、避けようとするが、ギリギリ間に合わずに肩口に無銘剣虚無が掠める。
(くっ……!)
傷口から血が流れるのを感じながら、ディズニーは再び走り出し、その場から離れる。
3人目のファルシオンは、その様子を見てニヤリと笑みを浮かべると、同じように走って追いかけてくる。
その3人に追いつかれないように、ディズニーは必死になって走る。
(1人1人の強さは、対峙してみて分かったが、それ程強くない。だけど、厄介なのは、やはり無銘剣虚無の持つ力である聖なる力を無に帰す力によって他の聖剣の力を無効化する能力。これがまさか俺のワンダーライドブックにも、それに当て填まるとはな)
3人のファルシオンの持つ無銘剣虚無の力が本物に近い事は、既にディズニーもまた理解した。
同時に、このままでは負けてしまう事も理解した。
(だが……まだだ!!)
それでもなお、ディズニーは諦めずに前へ突き進む。
この先に待っている、希望を掴むために。
「うおおぉお!!」
そう叫びながら、1人目のファルシオンが持つ無銘剣虚無の攻撃を避けた直後、その背後にいた2人目のファルシオンが持つ無銘剣虚無による攻撃も回避し、3人目のファルシオンによる追撃も受け流す。
しかし、それだけではまだ足りないと言わんばかりに、1人目が更に続けて無銘剣虚無を振り下ろしてきたため、ディズニーはまた慌てて横に跳んで逃げる。
そして、地面に着地と同時にまた駆け出そうとするが、その時だった。
1人目のファルシオンが持つ無銘剣虚無の刃が光り輝き始めたかと思うと、そこから凄まじい衝撃波が発生し、ディズニーに向かって放たれたのだ。
「ぐぅ!?」
その衝撃を受けて吹き飛ばされるディズニー。
それによって、空中に投げ飛ばされる。
『『『必殺黙読! 抜刀……! 神獣無双斬り!』』』
同時に、3人のファルシオン達は、同時に無銘剣虚無を構える。
それは、眼前にいるディズニーを倒す為の必殺の一撃を放つ為に。
「こうなったら、これまでやった事ないが、やってみるしかないかっ」
それと共に、ディズニーは、2本の鍵を取りだし、そのままディズニーイマジーネションベルトに順番に入れて行く。
『イマジネーション! ヘラクレス! シンバ!』
2本の鍵を装填する。
それによって、ディズニーイマジーネションベルトから飛び出てきたのは1人の男とライオンの幻影。
その幻影は、そのままディズニーに向かって、突っ込むと共に、その姿が変わる。
「はぁぁ!!」
瞬間、ディズニーが叫ぶと共に、ファルシオンから放たれた必殺の一撃は、その衝撃波で掻き消える。
同時に地上に降り立ったディズニーの姿は変わっていた。
真っ赤に染まったボディに右腕には百獣の王者ライオンをモチーフにされた装甲と、左腕には金色の円形の盾はまるでギリシャ神話に出てくる戦士を思わせる姿へと変わった。
『Give me strength! Brave!』
そして、その手に持つキーブレードも、一本だったものが二本へ。
「やっぱり、二つ同時はキツいけど、なんとかなるな」
そうしながら、ディズニーは、そのまま2本のキーブレードを同時に構えながら、ゆっくりとファルシオン達に向ける。
「それじゃ、反撃開始だ」